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    自主調査「人生のベクトルの向きは夢?それとも現実?」結果発表  女性は男性に比べてリアリストな傾向

    調査・報告
    2019年11月6日 10:00

    マーケティングリサーチ会社である株式会社 日本リサーチセンター(本社:東京都墨田区/代表取締役社長:鈴木 稲博)は、自主調査「今を読む ~“時代感覚”アップデート」における第4回「人生のベクトルの向きは夢?それとも現実?」の結果を公開いたします。

    シリーズ締め括りとなる今回は、人生における「夢」や「現実」への意識について最新状況を確かめてみたいと思います。しばしば「男性は夢追い人」なのに対して「女性はリアリスト」といった対比型の通説も語られるところですが、果たして最新のファクトは、どのようなものでしょうか?また、「新しいことを習い始めるのに遅いと感じる年齢」といった視点から、人生という時間軸における新たなチャレンジに対する意識も見ていきます。



    ■自主調査「今を読む ~“時代感覚”アップデート」について

    最新の「時代感覚」について全4回シリーズの形で、ここまで下記の内容にて、順次ご報告させていただきました。

    ・第1回「時代のスピード感」( https://www.atpress.ne.jp/news/193640 )

    ・第2回「年齢を重ねるにしたがって、…どうなる?」( https://www.atpress.ne.jp/news/194915 )

    ・第3回「現在の生活不安の実状」( https://www.atpress.ne.jp/news/195694 )



    ■「いくつになっても夢を追い続けていたいと思う」は、全体の約4割

    - 男女別、年代別でも、大きな差は見られず平準的



    図1 いくつになっても夢を追い続けていたいと思う


    図1 いくつになっても夢を追い続けていたいと思う

    https://www.atpress.ne.jp/releases/196449/img_196449_1.png


    全体で「肯定派」(「当てはまる」+「やや当てはまる」)が39%だったのに対して、「否定派」(「当てはまらない」+「あまり当てはまらない」)が25%と、やや肯定派が上回っていますが、圧倒的な差は見られません。

    性別や年代別で見ても、特に大きな差は見られませんが、「18~29歳」という若年代においては、男性が肯定派40%/否定派20%なのに対して、女性は肯定派31%/否定派28%と、若い女性に比べて若い男性の方が「夢追い志向」が高いようです。

    また男性では、50~60代というキャリア面での大きな移行が見込まれる前後で、肯定派が否定派のダブルスコアを上回っており、「夢追い志向」がより色濃く見られます。

    一方女性では、上記の18~29歳に加えて30~40代でも、否定派が肯定派と拮抗している点が特徴的です。タイミング要素の一つとしては出産・育児などといった“超現実的対応”が求められることとの関連性も想像されるところです。

    60~70代の高齢者では男女ともに、肯定派が全体平均以上のレベルを示しており、「現役・夢追い人」とでも言うべき意気軒高な様子がうかがえます。



    ■「夢よりも現実を見つめていかなければと思う」は、肯定派が65%

    - 男性よりも女性の方がリアリストな傾向が確認された



    図2 「夢」よりも「現実」を見つめていかなければと思う


    図2 「夢」よりも「現実」を見つめていかなければと思う

    https://www.atpress.ne.jp/releases/196449/img_196449_2.png


    前問「いくつになっても夢を追い続けていたい?」の後に独立して聞いた比較式設問では、肯定派が全体で65%を占めており、否定派はわずか8%。「夢より現実優先」志向が、今の時代のほぼ総意といえる状況です。

    性別、年代別で見ると、全般的に女性の方がより強い肯定傾向が見られます。全ての年代において女性の方が高くなっており、特に女性40代、60代では、肯定派が75%前後を占める一方、否定派は僅少でした。


    以上の結果を整理をすると、男女ともに「夢を追い続けたい」という希望はある程度抱きつつも、現実に目を向けることへの必要性においては、全体的に女性の方が高くなっており、女性のリアリストな傾向が確認されたといえそうです。



    ■「夢追い志向」vs「現実志向」では、「現実志向」に軍配

    設問文「いくつになっても夢を追い続けていたいと思う」「夢よりも現実を見つめていかなければと思う」の単純な比較は馴染まない点もありますが、「夢より現実」といった意識が支配的な傾向は明らかです。

    当調査リリースの第1回「時代のスピード感」の中でもご報告した通り、「一昔」の認識も「5年」に短縮された現代社会において、常に矢継ぎ早の対応が求められる現実にさらされ続ける忙しい現代人は、「夢を追い続けたい」という心の余裕は持ちにくくなっているともいえそうです。そしてその傾向は、女性の方が男性より顕著となっています。



    図3 夢追い志向 vs 現実志向


    図3 夢追い志向 vs 現実志向

    https://www.atpress.ne.jp/releases/196449/img_196449_3.png



    ■「物事を新たに習い始めるには遅いと感じられる年齢」は、「80歳」と「70歳」がトップ2

    - 女性では“生涯現役”的なアクティブ志向が顕著で、男性とは対照的



    図4 物事を新たに習い始めるには遅いと感じられる年齢は何歳?(全体)


    図4 物事を新たに習い始めるには遅いと感じられる年齢は何歳?(全体)

    https://www.atpress.ne.jp/releases/196449/img_196449_4.png


    全体では、「80歳」がトップ。これに次いで僅差で「70歳」、さらに「60歳」「50歳」と10歳刻みの年齢が少差で続いています。


    性別×年代別で見ると、男性に比べて女性の方が「高年齢(までチャレンジ可能)」という傾向が見て取れます。さらに、男性では見られなかった「100歳」が18~29歳、30代、50代で第1位、40代でも第2位となっています。

    一方、男性では女性で見られなかった「30歳」が、18~29歳、30代で第1位、60代でも第2位(同数)となっており、女性に比べて「チャレンジ限界年齢」が明らかに低く、男女で対照的な分布を示しています。

    これらの結果から、「人生100年時代」といわれる中で、人生におけるトライアル、チャレンジといった面では、女性の方がより前向きでアクティブな精神に富んでいる傾向がありそうです。



    図5 物事を新たに習い始めるには遅いと感じられる年齢は何歳?(性年代別)


    図5 物事を新たに習い始めるには遅いと感じられる年齢は何歳?(性年代別)

    https://www.atpress.ne.jp/releases/196449/img_196449_5.png



    女性は男性に比べてリアリスト傾向だった調査結果と合わせ見たとき、女性のアクティブ精神は、単なる “夢想の世界”としてではなく、あくまでも現実的な生活感覚に基づいているものと思われます。当調査リリースの第3回「現在の生活不安の実状」で見たように、生活不安度合が全般で一様に女性の方が高かった点も、こうした現実重視の視点ならでは、ということかもしれません。これらの女性の“生涯現役”とでもいうべき積極的スタンスと比べたとき、男性の存在感は、やや希薄なものに映ってしまいそうです。



    【調査実施概要】

    *対象者/サンプルサイズ(有効回収ベース):

     全国に現居住する、18~79歳の一般男女個人

     -性別(2区分)×年代区分(6区分:18~29歳/30代/40代/50代/60代/70代)

     各セル100名、合計1,200名

    *調査方法:WEBリサーチ(自社登録パネル「サイバーパネル」活用による)

    *調査期間:2019年8月7日(水)~12日(月)

    *設問内容:「人生のベクトルの向き」関連での特設3項目

     1) いくつになっても夢を追い続けていたいと思う

     2) 「夢」よりも「現実」を見つめていかなければと思う

     3) 物事を新たに習い始めるには遅いと感じられる年齢とは?

       -1 & 2)については、いずれも共通質問文で、

       「あなたご自身はどの程度当てはまりますか?

        次の中から最も近いもの1つをお答えください」とした上で、

        【1. 当てはまる/2. やや当てはまる/3. どちらとも言えない/

        4. あまり当てはまらない/5.当てはまらない】の5つの選択肢から

        1つを選択回答

        3)については、自由回答形式で1歳刻みで回答

    *企画設計&分析 協力:マーケ戦略 発想所



    【日本リサーチセンター】

    1960年の設立から業界をリードしてきた、伝統ある総合調査会社です。また、マーケティング調査から世論調査、学術調査まで幅広く、国内外で調査を実施し、多岐にわたる調査手法を駆使して最適なソリューションを提供する、独立系の調査専門家集団でもあります。また、オンライン調査については、1997年にパネル運営を開始して以来、20年以上にわたり高品質な「サイバーパネル」を自社で保有しています。

    https://www.nrc.co.jp/

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