「嵐の活動休止」に対する生活者の反応 「不満買取センター」から収集した不満データの分析結果報告

    調査・報告
    2019年2月4日 18:00

    株式会社インサイトテック(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:伊藤友博、以下  当社)が運営する「不満買取センター」では、日々消費者からの不満の声を収集しております。今回、1月27日に報道された「嵐活動休止」に関して消費者から投稿された不満の分析結果をご紹介します。尚、消費者から投稿された不満の声は、嵐の活動休止を嘆く声やその報道の内容・量など様々な意味が含まれていることにご留意ください。 

    ■活動休止発表の翌日(1月28日)に不満投稿がピークに

    1月27日日中に突然発表のあったアイドルグループ嵐の活動休止に関する報道以降、“嵐”をキーワードにした不満が増加し、翌28日時点が最も不満投稿が多くなり、その後徐々に減少しています(図表1)。27日の時点で、活動休止の速報が流れ、夜にメンバーからの説明会見があり、翌日にそれらに関する不満が多く投稿されたことがわかります。その後徐々に不満の量は減少して落ち着きつつあることがわかります。

    ■2016年SMAP解散報道の場合と比べると、沈静化は早いと予想される

    嵐の活動休止報道と類似した事例として、2016年1月13日に報道されたSMAP解散報道があります。そこで、両事例に関して消費者から投稿される不満量が、報道以降どのような変化を示したかを確認しました。

    図表2は、SMAP解散報道と嵐活動休止報道が行われた日(SMAP=1月13日早朝、嵐=1月27日日中)を起点として、報道1週間前の平均投稿数に対して、報道以降にどの程度増加したかを表しています。報道以降に、それぞれの事象においてどの程度不満投稿がなされたかの時系列的な推移を確認します。いずれの事例も、報道の翌日にピークを迎え2日後以降は収まりつつあることがわかります。

    しかしSMAP解散報道の場合、インターネットや新聞を中心に報道が行われた後、5日後(1月18日)に「SMAP×SMAP」番組内において、メンバーからの生放送でのメッセージ放映が行われた後に、非常に多くの不満投稿がなされました。まだ嵐活動休止の報道が行われて日も浅いですが、報道当日にメンバー会見も行われていることや、解散ではなく活動休止という内容などを考慮すれば、SMAPの場合とは異なり、長期化はせずに今後収まってくるものと予想されます。


    ■嵐活動休止を悲しむ・惜しむ声が多く、次いで報道量の多さ

    それでは、消費者から投稿される不満の声は、どのような内容が多かったのでしょうか。

    今回抽出された「嵐活動休止」に関する1,368件の不満のうち、無作為に465件を選択して、不満の内容に関してラベリングを行い、定量化を行いました。その結果が、図表3となります。

    消費者から投稿された不満の声で最も多かったものとして、“活動休止を悲しむ・惜しむ声”でした。次いで、“活動休止の報道量の多さに関する不満”や27日に行われた“メンバー会見の内容に関する不満”、“周囲の反応に対する不満”でした。国民的なアイドルの活動休止を、ファンだけではなく幅広い人たちが悲しみ・惜しんでいる一方で、テレビ番組がすべてこの話題で持ちきりになるほどの報道の多さ、メンバー会見に対する「無責任」を問うた記者の質問に対しての不満も多いことがわかりました。

    ■不満の内容は、惜別→会見内容→今後の不安など刻々と変化

    不満の内容は、時間の経過とともに変化することが考えられます。さきほどの図表3の結果を、日別での構成比を確認した結果が図表4となります。最も多く挙げられた“活動休止を悲しむ・惜しむ声”は、報道当日をピークに低下傾向にあります。そして、報道翌日は、前日夜に開かれたメンバー会見の内容に関する不満が増加しています。2日後では、“活動休止の報道量の多さに関する不満が高まっています。3日後以降では、”活動休止の報道内容に関する不満“や”ライブなどの今後の活動に関する不満“の割合が増えています。

    報道直後は、活動休止を大いに悲しみ、惜別するような声が多かったのですが、その後、報道関連の番組において、この情報が取り上げられる量があまりに多く、その他のニュース・話題がとりあげられなくなったことなどに関する不満が高まっています。それ以降は、活動休止に関連した報道内容の質や、ライブなど今後の活動に関する不満が増えています。活動休止を受け止めた上で、報道内容の質や伝えられ方に対して不満を頂き、残された活動期間で消費者は嵐に関与していきたいと思いつつも、チケット代金の高騰懸念やファンクラブの運営などの点で不安が強いことがうかがえます。

    ■具体的な不満の声

    分析に関しては以上ですが、最後に、生活者からの声の具体的な内容を簡単に紹介します。ファン問わず、様々な人たちが、国民的なスターの活動休止に対して反応しています。以下にあげられた以外にも、「ニュース速報のテロップが邪魔・大げさ・・・」「発表のタイミングが受験直前で、子供に悪影響が・・・」など、少数意見含めて様々な意見が投稿されています。


    「活動休止」を悲しむ・惜しむ声

    ・嵐が活動休止なことに不満。いつになるかわからないが、絶対また再開して欲しいです

    ・嵐の事はもう十分。でも20年も国民的アイドルを続けるなんてしんどいんだろうな、、、ゆっくり休めますように。

    ・SMAPに続いて嵐もいなくなるのはさみしい。ファンではないけど、とても好感度の高い人たちだったので。 


    「メンバー会見」の内容に関する不満 

    ・嵐の会見で無責任だと言った記者がいた!誰に?何に?日本人は職業の自由があるはず!退職の一月前の報告を約2年前に報告してる彼らに何の責任と言うのか分からない!こういう人が居るから過労死が無くならないんだとわかった!

    ・嵐の活動休止のインタビューでメンバーの一人が、「ファンの子」といぅ言い方が気になった。「ファンの方」なら分かるが...。


    「活動休止」の報道量の多さに関する不満 

    ・嵐が活動休止を発表してから、毎日のようにテレビで取り上げられてるけど、解散するわけじゃないんだから、そろそろ毎日報道しなくても良いと思う。

    ・昨日に続き、話題の中心は嵐の活動休止ばかり。特に新たな事実もなく、内容は昨日と変わらず。世の中は日々刻々と変化しているので、それに合わせた情報を出してほしいと思った。

    ・他に報道することがたくさんあるはずなのに、まだ嵐活動休止のネタを報道していること。大阪なおみさんをもっと報道するべき。


    「活動休止」の報道内容に関する不満 

    ・嵐の活動休止で、嵐のあらさがしのようなことをしているメディアがあるのが残念。

    ・今にでも解散するのではないだろうかというような番組の構成に違和感を覚える。約2年後に活動休止するということなのに、煽り過ぎているようにもとれる。


    ライブなど今後の活動に関する不満 

    ・最後にコンサート行きたいけど人気がありすぎてチケットが取れない。

    ・嵐のFCに新規入会した人が  一日で10万人。でも、その人たちは 今回のライブのチケット抽選から外れるという。今までのファンの人を優先的にと言う事らしいが。2年も前に発表するから、こういう事になるのではないかと思う。10万掛ける会費で  一体いくらのお金が動くのか。

    ■調査概要

    分析データ:「不満買取センター」に投稿される生活者の不満の声

    主な分析対象:「嵐」に関する不満を投稿された1,367件

    主な分析期間:2019年1月27日~2月1日

    ■会社概要

    商号          :   株式会社Insight Tech(http://insight-tech.co.jp)設立:2012年6月19日

    所在地       :   〒163-1333 東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー

    事業内容   :   マーケティング調査やレポート作成

                         自然言語処理・機械学習などの人工知能を利用したデータ解析受託

                         企業プロモーションやブランディングサポート

                         不満買取センターの運営

    モバイルの新着

    訪日客観光客の「困った」をリアルタイムで解決
グローバル・デイリーとジオテクノロジーズが協業、共同開発アプリ「Ask JAPAN」を10月22日より公開
    訪日客観光客の「困った」をリアルタイムで解決
グローバル・デイリーとジオテクノロジーズが協業、共同開発アプリ「Ask JAPAN」を10月22日より公開

    訪日客観光客の「困った」をリアルタイムで解決 グローバル・デイリーとジオテクノロジーズが協業、共同開発アプリ「Ask JAPAN」を10月22日より公開

    株式会社グローバル・デイリー、ジオテクノロジーズ株式会社

    1時間前

    大規模災害発生時における速やかな被災地支援に向けて、
避難所支援における通信事業者間でのエリア分担などの連携体制を強化
    大規模災害発生時における速やかな被災地支援に向けて、
避難所支援における通信事業者間でのエリア分担などの連携体制を強化

    大規模災害発生時における速やかな被災地支援に向けて、 避難所支援における通信事業者間でのエリア分担などの連携体制を強化

    NTT株式会社 NTT東日本株式会社 NTT西日本株式会社 株式会社NTTドコモ NTTドコモビジネス株式会社 KDDI株式会社 ソフトバンク株式会社 楽天モバイル株式会社

    3時間前

    中日本航空とNTTドコモビジネス、日本で初めてセルラードローン「Skydio X10」を利用した空港滑走路夜間点検の実証実験を実施
    中日本航空とNTTドコモビジネス、日本で初めてセルラードローン「Skydio X10」を利用した空港滑走路夜間点検の実証実験を実施

    中日本航空とNTTドコモビジネス、日本で初めてセルラードローン「Skydio X10」を利用した空港滑走路夜間点検の実証実験を実施

    中日本航空株式会社 NTTドコモビジネス株式会社

    3時間前

    産学連携イベント「機械学習 全国学生大会2025
AI競馬予想マスターズ co-organized
 by netkeiba・JRA-VAN」が盛況のうちに閉幕
全国から110名の学生が応募、未来のAI人材育成に貢献
    産学連携イベント「機械学習 全国学生大会2025
AI競馬予想マスターズ co-organized
 by netkeiba・JRA-VAN」が盛況のうちに閉幕
全国から110名の学生が応募、未来のAI人材育成に貢献

    産学連携イベント「機械学習 全国学生大会2025 AI競馬予想マスターズ co-organized by netkeiba・JRA-VAN」が盛況のうちに閉幕 全国から110名の学生が応募、未来のAI人材育成に貢献

    株式会社ネットドリーマーズ

    1日前

    ニチベイの電動窓まわり商品向け専用デバイス「ELアダプター」
三菱電機の家電統合アプリ「MyMU」に対応
    ニチベイの電動窓まわり商品向け専用デバイス「ELアダプター」
三菱電機の家電統合アプリ「MyMU」に対応

    ニチベイの電動窓まわり商品向け専用デバイス「ELアダプター」 三菱電機の家電統合アプリ「MyMU」に対応

    株式会社ニチベイ

    2日前

    栃木県塩谷町の私有林を集約しJ-クレジット創出・販売で連携協定締結
    栃木県塩谷町の私有林を集約しJ-クレジット創出・販売で連携協定締結

    栃木県塩谷町の私有林を集約しJ-クレジット創出・販売で連携協定締結

    塩谷町 たかはら森林組合 住友林業株式会社 NTTドコモビジネス株式会社

    5日前