GfK Japan調べ:乾燥・除湿機器の需要増加  繰り返す降雨の影響で春シーズンに販売伸張

 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都中野区、代表取締役社長:朝比奈 進)は、家電量販店における乾燥・除湿機器の販売動向を発表した。

図1.乾燥・除湿機器の数量前年比推移
図1.乾燥・除湿機器の数量前年比推移

【概要】
 ・3月以降、繰り返す降雨と気温低下により乾燥機・除湿器の需要が増加。衣類乾燥機、布団乾燥機および除湿機の合計販売数量が前年比21%増となった。(3月1日~4月25日の8週間合計)
 ・例年3月以降は季節要因により販売台数が減少するが、今年の3、4月は販売が堅調に推移しており、天候不安定による乾燥需要が冬季以降も販売を長引かせていると考えられる。
 ・3月に新生活需要を迎えた洗濯機の販売では、乾燥機能付きタイプが13%増と市場を牽引した一方、乾燥機能なしタイプは47%減と対称的な動きを見せた。

【各種乾燥・除湿機は前年を上回る販売推移】
 天候不順の目立った3月第1週から4月第4週(3月1日~4月25日)の8週間において、除湿機の数量前年比は31%の増加、衣類乾燥機が17%増、布団乾燥機が14%増といずれも高い成長を示した(下記図1参照)。4月に入ってからは、気温の低下などにより特に数量増加が目立つ結果となった。
図1 乾燥・除湿機器の数量前年比推移
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/14745/1_1.jpg

 特に高い成長を示した除湿機については、除湿能力が12リットル以上のハイパワークラスが好調であり、前年数量の3倍程度(188%増)を記録した。これに伴い、平均単価3万円以上の高価格帯クラスが拡大し、26%の数量構成比を占めた(2009年同時期:21%)。一方で、2万円未満のクラスも昨年より若干拡大し、全体での平均単価は24,300円から25,000円と、小幅な上昇にとどまった。
図2 除湿機 価格帯別数量構成比
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/14745/2_2.jpg

【販売を押し上げた季節外れの乾燥需要】
 従来より、乾燥機や除湿機の最も大きな販売商戦期は梅雨時であり、2009年でも6-7月の合計販売数量が2009年全体の3割を占めた。一方で、寒さの厳しい2~3月も第二の販売シーズンとして重要視されており、下記図3に昨年および今年の2月以降の週次販売台数をまとめた。
 2009年は、2月末から3月末にかけて規則的に販売台数が減少した一方、2010年は3月以降も安定した販売を保ち、3月第1週から直近までの8週間合計では21%の増加となった。今年の春先は、繰り返す「寒の戻り」で気温低下などにみまわれ、衣類の乾燥や布団干し、結露への対策が必要になっていると考えられる。
図3 2009/2010年 週別 乾燥・除湿関連機器の販売数量
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/14745/5_3.jpg

 さらに、同期間(3月1日~4月25日)に新生活需要を迎えた洗濯機については、乾燥機能付きタイプが数量前年比13%増と市場を牽引し、全体では8%増のプラス成長となった。一方で、乾燥機能なしタイプは47%減となり、明暗を分ける結果となった。構成比も同様に、昨年同時期は乾燥機能なしタイプが1割弱を占めたが、今年は4%まで減少した。繰り返す降雨の影響により、シンプル機能や割安価格を求められる新生活商戦においても、乾燥機能へのニーズが高まったと考えられる。

 2009年は冷夏のためエアコン販売が奮わない1年であった。しかしその後、冬季の健康対策ニーズから来る空気清浄機の好調や、上述のとおり降雨影響による除湿・乾燥機器の販売増加により、空調市場の一部を取り戻しつつある。今後、夏シーズンに向けての季節商品の販売動向に関心が高まるものと思われる。

≪GfK Japanのデータについて≫
 全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆるカテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えているのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
 また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなどからも販売データを収集。家電以外にも、ゴルフ用品やDVDソフトウエアの販売データを構築している。

URL: http://www.gfkjpn.co.jp/

※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。

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