GfK Japan調べ:LED電球販売動向  7月以降急速に市場拡大、金額構成比で電球全体の35%に到達

 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都中野区、代表取締役社長:朝比奈 進)は、全国の家電量販店約4,500店におけるLED電球の販売動向を発表した。

図1
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【概要】
・LED電球の市場が急速な拡大を見せており、11月第3週の販売数量は、7月第1週の35倍に達した。
 7月以降に各社の新モデル発売が相次いだ影響で、消費者の認知が進んだ。
・数量構成比では電球全体(注)の5%、金額構成比では35%に達し、市場の拡大を牽引した。
(注)電球:白熱電球、電球形蛍光管、LED電球を指す


【2009年7月以降急速に市場が拡大】
 2009年 年初以来、LED電球の平均価格は7,000~8,000円台で推移しており、白熱電球(60W)の200円台、電球形蛍光管の800円台と比べ大きな乖離があった。しかし、6月11日にシャープが普及価格帯でのLED電球市場への参入を発表(発売は8月)、その後、7月に東芝ライテックが新モデルを発売し、ついで10月にはパナソニックがLED電球市場に参入したことで、実売価格が一気に下落した。新モデルは市場投入価格が3,000~4,000円台と従来の半値程度にまで抑えられたことを受け、7月以降、市場が急速に拡大した。11月第3週における販売数量は、新モデル発売前である7月第1週の35倍にまで達した(図1)。

図1:LED電球 2009年7月以降 販売数量(指数)
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/12989/1_1.jpg

 依然として従来型電球とは大きな価格差があるが、住環境やエコ性能への意識の高まりなど、LED電球への追い風要素も多い。LED電球の主な利点は、白熱電球や電球形蛍光管に比べ長寿命であり、省エネ性能が高いことである。そのため、電気代や買い換え費用を含め長期的に判断した場合にコストメリットが高い。従って、初期購入費用の価格差については店頭などでより判りやすい説明が必要と考えられる。
 加えて、蛍光管と違いすぐに点灯すること、水銀を含有せず環境対策に優れていることや、一部モデルでは調光が可能であることなどを鑑みると、電球の販売ピークである年末にかけて更に販売が加速するものと考えられる。


【金額構成比は35%に到達】
 電球全体に占めるLED電球の割合は、11月第3週時点で数量ベースでは5%であるが、高単価商品であるゆえに、金額ベースでは35%に達した(図2)。前述のメリットが消費者に受け入れられ、引き続き従来型電球からの置き換えが進むものと考えられる。
 ただし、長寿命というLED電球の特性を考えると、今後は買い換えサイクルの長期化が想定され、需要が一巡したあとは市場が停滞すると考えられる。また単身者向け賃貸住宅など、電球の長期利用によるメリットを得にくいケースでは、LED電球の導入が遅くなる可能性もある。

図2:LED電球 2009年7月以降 数量構成比及び金額構成比
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/12989/4_2.jpg


【光源色別動向:電球色、白色系の偏りは見られず】
 LED電球の光源色は、暖かみのある電球色と、昼光色や昼白色、白色など、明るく鮮やかな白色系に大別される。直近4週間(10月第5週~11月第3週)における光源色別の数量構成比は、電球色が43.0%、白色系が54.0%とほぼ二分されており、色による販売の偏りは見受けられない。
 モデル別ランキングでは、上位10モデル中、シャープが上位3位を含む4モデル、10月に市場参入したパナソニックが4モデルを占めた(図3)。一方で、東芝ライテックは9位、10位の2モデルにとどまった。また、上位モデルをみると、従来型電球における60W相当の製品が主流となっている。

図3:LED電球 10月第5週~11月第3週計 光源別数量構成比及びモデル別ランキング
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/12989/3_3.jpg


≪GfK Japanのデータについて≫
 全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆるカテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えているのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
 また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなどからも販売データを収集。家電以外にも、ゴルフ用品やDVDソフトウエアの販売データを構築している。

URL: http://www.gfkjpn.co.jp/

※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。

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