GfK Japan調べ:Windows 7販売動向  発売開始週におけるパソコンの金額前年比は、マイナス成長から一転、 プラス成長に

 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都中野区、代表取締役社長:朝比奈 進)は、全国の家電量販店約4,500店におけるWindows 7発売開始週(2009年10月19日~10月25日:10月第3週)の、パソコンとパッケージ版OSの販売動向を発表した。

図1
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【概要】
・パソコンの金額前年比は、前週の20%減から1%増に回復。
・デスクトップPCの前年比は、前年割れから一転、数量10%増、金額6%増に。
・デスクトップPCにおけるWindows 7の搭載比率は6割で、ノートPCの同4割を上回る。
・Windows 7パッケージ版の販売数は、Windows Vista発売開始時の約1.8倍を記録。

【Windows7を搭載した新モデルの発売開始により、パソコンの金額前年比がプラスに】
 2009年10月22日、Windows Vistaから約2年9ヶ月ぶりとなる新しいOS、Windows 7が発売開始となり、Windows 7搭載パソコンも同日発売開始となった。この新モデルの発売により、それまで下落が続いていたパソコンの平均価格は10月第3週で上昇に転じ、金額前年比は1%増と、前週の同20%減から21ポイントの回復となった。金額が前年を上回ったのは、今年の3月末以来約7ヶ月ぶりとなる(※注)。数量前年比は18%増と、前週から10ポイントの上昇に留まり、数量に比べて金額ベースの回復が目立った。
※注 祝日影響のあった週を除く


【不調が続いていたデスクトップPCは、数量、金額ともに前年越えに】
 Windows 7発売前後の前年比推移で特に変動がみられたのはデスクトップPCである。デスクトップPCの前年比は数量、金額ともにマイナス成長が続いていたが、10月第3週は数量10%増、金額6%増と前年を上回った。特に金額においては、前週の41%減から47ポイント上昇し、大幅な落ち込みから一転、プラス成長となった。Windows 7に加えて、10月21日に発売開始となったAppleの新モデルが好調であったことも、販売を押し上げる要因となった。対してノートPCの金額前年比は、平均価格がプラスに転じたことで前週の11%減から9ポイント上昇し、Windows 7搭載モデルの発売効果がみられたものの、数量前年比は前週から大きな変動はなかった。ネットブック以外のノートPCの前年比は高まったが、数量を押し上げていたネットブックの販売が落ち込み、前年比は横ばいとなった。

図1: パソコン 数量前年比・金額前年比
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/12695/1_1.jpg

図2: パソコン 平均価格推移
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/12695/2_2.jpg

【デスクトップPCにおけるWindows 7搭載比率は61%、ノートPCの搭載比率を上回る】
 デスクトップPCにおけるWindows 7搭載比率は61%と、ノートPCの43%より高く、Windows 7発売による影響は、ノートPCよりもデスクトップPCで強く表れたといえる。そのため10月第3週のパソコン販売数量におけるデスクトップPCの構成比は23%と、前週の17%から6ポイント拡大した。新OS発売開始直後の購入者は、PCに詳しいパワーユーザーの比率が高いため、高スペックモデルのラインナップが充実しているデスクトップPCの販売が先行したと推測される。特にWindows 7搭載のデスクトップPCにおいては、Blu-rayドライブ搭載モデルが半数以上を占めており、16万円以上の高価格帯モデルも販売を伸ばした。

図3: ノートPC/デスクトップPC 搭載OS数量構成比
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/12695/3_3.jpg

【パッケージ版は、Windows Vista発売開始時を上回る販売で好調な出足】
 10月第3週におけるWindows 7パッケージ版の販売数は、Windows Vista発売開始週(2007年1月29日~2月4日計)におけるWindows Vistaパッケージ版販売数の、約1.8倍に達した。また発売開始前4週間合計のWindows 7予約数も、Windows Vista発売時の約4倍に相当し、前OSを上回る好調な出足となった。エディション別の数量構成比は、Home Premiumが63%ともっとも高く、次いでProfessionalが22%、Ultimateが15%であった。Home Premiumが9割以上となるパソコンとは異なり、パッケージ版ではProfessionalやUltimateといった、より上位のエディションの構成比が高くなっている。
 Windows Vistaは、低スペックのパソコンに導入すると動作の安定性が得られないため、保有しているパソコンの買い替えを余儀なくされたユーザーも多かった。しかし今回のWindows 7は、Windows Vista搭載機のスペックであれば快適な動作環境が得られる。そのため保有しているパソコンは買い替えずに、OSのみアップグレードしてWindows 7を導入するユーザーも多いと考えられ、パッケージ版への販売インパクトはWindows Vista発売時よりも大きいようである。

 Windows 7はパッケージ版とデスクトップPCの販売が牽引し、好調な出足となったが、それらに比べて動きが少なかったノートPCは販売構成比も高いため、今後の販売動向が期待される。Windows 7がパソコンの買い替え、買い増しの需要喚起に繋がるかどうかが、パソコン市場成長の鍵となる。

図4: パッケージ版Windows VistaとWindows 7販売数量比較
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/12695/4_4.jpg

≪GfK Japanのデータについて≫
 全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆるカテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えているのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
 また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなどからも販売データを収集。家電以外にも、ゴルフ用品やDVDソフトウエアの販売データを構築している。

※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。

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