GfK Japan調べ:家電・総合量販店チャネルにおける ソーラー電波腕時計の売れ筋動向  ~ 男性用はカシオ、女性用はシチズンが市場を牽引 ~

 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都中野区、代表取締役社長:朝比奈 進)は、全国の家電量販店および総合量販店(以下、量販店チャネル)の販売実績を基に、第3四半期(7月期~9月期)のソーラー電波腕時計の販売動向について検証した。

市場構成比・メーカーシェア(金額)
市場構成比・メーカーシェア(金額)

【概要】
・今やソーラー電波タイプが腕時計の売れ筋の主流
・売れ筋モデルの価格帯は4万円未満が主流
・家電・総合量販チャネルではカシオモデルが強く、女性用はシチズンが牽引

 現在の腕時計市場は成熟期を迎え需要が伸び悩んでいる。また、時計代わりになる携帯電話の普及により若者を中心に腕時計離れが加速し、加えてスイス製高級機械式腕時計の舶来品ブームによって、特に日本ブランドの腕時計は苦戦を強いられてきた。こうした逆風の中で、電波時計は、電波による時刻情報の送信が2001年に全国をカバーして以来、順調に普及、需要が拡大してきた。
 ソーラー電波腕時計は、止まらない(電池交換不要)、狂わない(時刻合わせの煩わしさからの解放)という商品特性から「究極の時計」ともいわれ、舶来品を中心とした高級機械式腕時計とは一線を画し、ボリュームゾーンの消費者にミートした定番商品の地位を確立したといえる。
 GfKデータベースサービスの一貫として、新たに腕時計の量販店チャネルにおける実売データベースが立ち上がった。そこで、今第3四半期(7月期~9月期)の集計結果より、ソーラー電波腕時計の現状を検証した。


【市場構成比】
 量販店チャネルの販売実績(注)を基にすると、第3四半期の腕時計販売に占めるソーラー電波時計の販売構成比は、数量で約4割、金額で約6割と、腕時計販売の主流となっていることが分る。

注:カシオ、シチズン、セイコー、オリエント、リコーの国内5メーカーのモデル登録が可能な販売データが対象。モデル登録が困難な廉価モデルは対象外。


【メーカーシェア】
 メーカーシェアは、カシオが量販店チャネルでの強みを生かし、過半数の54%を占めていることが判明。
 次いで約3割のシチズン、2割弱のセイコーとの結果であった。
 かねてより、カシオのソーラー電波腕時計の市場の優位性は、業界では周知の事実ではあったが、今回、量販店チャネルのPOS集計において、客観的に裏付けられた。

・市場構成比・メーカーシェア(金額)グラフ
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/12628/1_1.jpg


【各メーカー内構成比】
 メーカー各社の腕時計販売実績におけるソーラー電波タイプの構成比を見ると、上記メーカーシェアの要因が鮮明に浮かび上がる。更に、ソーラー電波時計は、高機能付加価値による販売単価アップに貢献し、販売金額のアップにつながっていることも見て取れる。ソーラー電波腕時計の拡販が各社の、引いては日本ブランド腕時計の伸長に寄与していくものと思われる。

・各メーカー内のソーラー電波モデル構成比
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/12628/2_2.jpg


【売れ筋の価格帯】
 ボリュームゾーンは、実売4万円以下のモデルであり、ソーラー電波腕時計販売全体の数量で8割、金額で5割を占めるに至っている。この4万円以下の低価格帯では、金額ベースでカシオが7割を占め、他2社を圧倒している。低価格帯において消費者の支持を受けたことが、ソーラー電波腕時計でカシオのメーカーシェアを過半数に至らした要因であることは間違いない。

【売れ筋モデル】
 下記売上金額Top5ランキング表の如く、ソーラー電波時計で先行しているシチズンとカシオの主力モデルが上位を占めた。女性向けモデルに絞ってみると、シチズンの強さが際立つ結果となった。

・ソーラー電波時計販売金額ランキング
URL: http://www.atpress.ne.jp/releases/12628/3_3.jpg


【男女別メーカーシェア】
 男性用は、カシオが6割、シチズン・セイコーが残りを分け合うかたちとなった。また、一方の女性用は、6割がシチズン、3割がカシオとなり、シチズンの女性向けモデルの強さを裏付ける結果となった。


 今後、ソーラー電波腕時計は、止まらない、狂わない「究極の時計」として、買換需要を喚起し、更なる需要の拡大が期待できる。また、日本メーカーの商品開発力・生産技術力により、消費者の嗜好性が多様化した今日においても、よりお手頃な値段で高付加価値の多様なモデルの登場が期待できる。積極的にソーラー電波腕時計の市場を牽引するカシオ・シチズンに加え、技術力で定評のあるセイコーのソーラー電波腕時計への今後の取組が、尚一層の市場の活性化につながるものと期待する。


≪GfK Japanのデータについて≫
 全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆるカテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えているのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
 また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなどからも販売データを収集。家電以外にも、ゴルフ用品やDVDソフトウエアの販売データを構築している。

※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。

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