【名城大学】都市情報学部「観光とまちづくり」の講義で富山県氷見市の職員が登壇

    その他
    2025年11月14日 18:00

    観光の現況や関連施設の現状、誘客に向けた広報戦略などを解説

    地方都市の観光施策について学んだ講義
    地方都市の観光施策について学んだ講義

    都市情報学部の森龍太准教授が担当する2年次開講科目「観光とまちづくり」で、本学と連携協定を締結している富山県氷見市の職員が11月10日の講義でゲストスピーカーとして登壇。「地方での観光まちづくり」と題して、受講する学生約140人に氷見市の観光の現況や観光関連の施設の現状、誘客に向けた広報戦略など今後の対策と課題などについて解説しました。

    氷見市の観光面の強みと弱み、今後の対策なども紹介

    登壇した岩坪さん
    登壇した岩坪さん
    さまざまなデータも紹介
    さまざまなデータも紹介

    「観光とまちづくり」は、日本の観光政策の変遷や都市部と地方の観光特性などについて具体例を学び、観光を活用した地域づくりの一翼を担う能力の修得を目指しています。これまでに大都市の名古屋市や合掌造りの集落で知られる岐阜県白川村の担当者から現況などを学んでおり、今回は受講生にはなじみの薄い地方の自治体の観光まちづくりの進め方を探るため、氷見市都市計画課の岩坪大祐さんを講師に招きました。

    講義で岩坪さんは、観光面の氷見市の強みとして寒ブリなどの水産物や年間100万人が訪れる「ひみ番屋街」などを挙げる一方、弱みとして「三大都市圏から遠いこと」や「ひみ番屋街から中心市街地に観光客を誘導する仕組みが弱い」と明かしました。また「氷見は金沢や奥能登などを巡る周遊コースの一部になっており、(コース内の)他の地域の観光客が減ると氷見を訪れる人も減ってしまう」との見方も示しました。

    今後の対策として、岩坪さんは「氷見を観光の目的地にしてもらうにはどうすべきか」を検討し、金沢駅からひみ番屋街を結ぶ直通の個人旅行者向け乗合バスを運行する実証実験を行ったところ、満員となる便もあるほど乗車率が高く、好評だったことを紹介。このほか、オンライン旅行代理店を活用して宿泊費を割引する旅行割キャンペーンや、地域ごとにターゲットを絞ってSNSやウェブ広告、出向宣伝などを活用した広報戦略なども紹介しました。

    「観光振興にはハード面の整備とソフト面の施策を組み合わせることが大切」と岩坪さん

    氷見市では現在、第4期となる都市再生整備計画の策定を進めており、講義の最後に岩坪さんは「観光振興には公園や広場、街路整備などハード面の整備とソフト面の施策を組み合わせることが大切。整備計画に反映できるものは反映させたい」と語り、講義後のグループワークでは、「ひみ番屋街に集中する観光客を氷見市中心市街地に導く方策の提案」について学生たちが検討することになりした。

    グループワークの結果、「フルマラソンやロードバイクの大会を開催し、街中の魅力を知ってもらう」「ひみ番屋街で買った魚をメインとするバーベキュー施設を造る」「移動型の水族館を街中で展開する」「1歩歩くと1ポイント、特定のスポットを写してもポイントが得られ、貯まったポイントは宿泊した施設で氷見の電子通貨『ひみpay』に交換できる」などのアイデアが挙がっていました。

    グループワークの様子を見守る岩坪さん
    グループワークの様子を見守る岩坪さん
    グループワークの検討結果を発表する学生
    グループワークの検討結果を発表する学生
    シェア
    FacebookTwitterLine

    配信企業へのお問い合わせ

    取材依頼・商品に対するお問い合わせに関しては、プレスリリース内に記載されている企業・団体に直接ご連絡ください。

    Loading...
    【名城大学】都市情報学部「観光とまちづくり」の講義で富山県氷見市の職員が登壇 | 学校法人 名城大学