神谷町デンタルクリニック

    インフル予防のマウスウォッシュ、多用すると“黒い舌”に?!

    インフルエンザの大流行により、感染予防への意識が高まる中、マウスウォッシュを日常的に多用する人が増えている。一方で、その過剰使用が一因と考えられる口腔トラブルも見られ、実際に「黒毛舌」を発症した患者が歯科医院を受診するケースが確認されている。

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    2025年12月16日 10:35

    インフルエンザ流行期には、手洗い・うがい・消毒と並び、口腔内を清潔に保つことへの関心が高まる。特に近年は、SNSやメディアを通じて「喉や口のケアが感染予防につながる」といった情報が拡散され、マウスウォッシュを通常より高頻度で使用する人が増えている。 しかし、マウスウォッシュは使い方を誤ると、口腔内の常在菌バランスを崩す可能性があることは、あまり知られていない。 過度な殺菌は、善玉菌まで減少させ、舌表面の自浄作用を低下させる要因となり、黒毛舌をはじめとした口腔トラブルにつながることがある。

    こうした社会背景の中、当院にはインフルエンザ予防を目的としてマウスウォッシュを1日に何度も使用していた患者が来院した。 患者は舌の黒い変色に気づき、不安を感じて受診。診察の結果、マウスウォッシュの過剰使用による口腔内環境の乱れが一因と考えられる「黒毛舌」が確認された。 黒毛舌は、舌表面の糸状乳頭が伸び、そこに細菌や着色物質が付着することで黒く見える状態で、生活習慣や口腔ケアの影響を受けやすい症状の一つである。

    インフルエンザ予防として口腔ケアを行うこと自体は重要だが、「善玉菌をも殺している」という視点が不可欠である。
    マウスウォッシュは、製品ごとに定められた使用回数・方法を守り、過剰な使用を避けることが基本となる。
    黒毛舌が疑われる場合は、マウスウォッシュの使用頻度を一時的に見直し、舌を傷つけないよう注意しながら清掃を行うことが推奨される。
    また近年では、口腔内の菌バランスを整える補助的な方法として、トローチタイプのプロバイオティクスが注目されている。
    口腔内でゆっくり溶かすタイプは、舌や粘膜に直接作用しやすく、口腔内環境の回復をサポートする手段の一つと考えられている。
    ただし、これらはあくまでセルフケアの補助であり、症状が続く場合や不安がある場合には、歯科医師に相談することが重要である。

    感染症予防の意識が高まる時期ほど、「良かれと思ってやっていること」が逆効果になる場合もある。
    口腔ケアにおいては、清潔さだけでなく、菌バランスを保つという視点を持つことが、長期的な口腔の健康維持につながる。

    【歯科医院概要】
    名称    : 神谷町デンタルクリニック
    住所    : 東京都港区虎ノ門3−7−11 神谷町アネックス2号館2階
    URL    : https://kamiyacho-dc.jp/

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