渥美清の俳句218句を発掘、収録 『風天 渥美清のうた』を刊...

渥美清の俳句218句を発掘、収録 『風天 渥美清のうた』を刊行

 株式会社大空出版(所在地:東京都千代田区 代表取締役:加藤 玄一)は、国民的俳優 渥美清の「知られざる俳句人生」に迫るルポルタージュ『風天 渥美清のうた』を本日、全国書店にて発売しました。

 218の風天俳句を発掘した著者が、関係者の証言とともに知られざる渥美清の私生活や心情を読み解きます。


●『風天 渥美清のうた』について
 俳優渥美清が1996年に逝って今年で12年になります。晩年、「風天」の俳号で俳句づくりを楽しんでいたことはあまり知られていません。朝日新聞社の週刊誌「アエラ」の句会に参加して詠んだ45の遺句が公表されたことで、初めてその素顔の一部が知られるようになりました。

 ユーモアとペーソスあふれる作品の中から選ばれた代表句「お遍路が一列に行く虹の中」は、『カラー版新日本大歳時記』(講談社)に掲載されるなど、専門家からも高い評価を受けています。

 本書は、8月4日の13回忌を機に、今なお人気の衰えない国民的俳優の「心の原風景」を探り、その「知られざる俳句人生」を世に知らしめたいという著者の執念が結実したものです。人知れず眠っていた「風天俳句」を探して歩く「旅」仕立てのルポルタージュでもあります。

 ところで、俳人渥美清はその芸能活動と同様、一匹狼、師匠もいなければ、どこの「結社」(グループ)にも所属せずに俳句をつくりました。家族も知らなかった交友関係を辿っていくと、「アエラ句会」のほかに、雑誌「話の特集」の句会など、全部で4つの「遊俳句会」に参加していたことが明らかになりました。

 そして、合計221句が出てきました。本書にはそのうち218句を収録。発掘作業の協力者と証言者は、元「話の特集」編集長の矢崎泰久氏、イラストレーターの和田誠氏、俳優の小沢昭一氏、写真家の浅井愼平氏、映画監督の山田洋次氏ら、錚々たるメンバー。それぞれの立場から、貴重な思い出話を語ってもらうことができました。好きな俳句も選んでもらいました。たとえば、山田洋次監督は次の3句を選びました。

 村の子がくれた林檎ひとつ旅いそぐ

 そば食らう歯のない婆や夜の駅

 初めての煙草覚えし隅田川

 また、本書の巻末には俳句に親しみのない読者にも楽しんでもらえるように、気鋭の俳人・石寒太による、わかりやすい「風天俳句全解説」(4句会218句)をつけました。

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『風天 渥美清のうた』
 森英介著
 四六判、上製、304頁、口絵8ページ
 定価1,800円(本体1,714円+税)
 ISBN978-4-903175-17-1 C0095

書影(1.03MB/jpgファイル):
http://www.ozorabunko.jp/book/fu-ten/futen_ozora-shuppan.jpg

著者プロフィール
森英介(もり・えいすけ)
 1939年、徳島県生まれ。早稲田大学卒業。毎日新聞社に入社し、「サンデー毎日」編集次長、「毎日グラフ」編集長、出版局次長、東京データネットワーク専務を経て、現在コラムニスト、NPO法人ふるさと広報センター代表。著書に『優日雅 夏目雅子ふたたび』(実業之日本社)など。

俳句解説者プロフィール
石寒太(いし・かんた)
 1943年、静岡県生まれ。本名・石倉昌治。69年、俳誌「寒雷」に入会、加藤楸邨に俳句を学ぶ。現在、俳誌「炎環」主宰。著書に句集『あるき神』『炎環』(花神社)、『石寒太句集』(ふらんす堂)、評論・随筆に『山頭火』(毎日新聞社)、『宮沢賢治の俳句』(PHP研究所)、『芭蕉の晩年力 求めない生き方』(幻冬舎)など多数。

『風天 渥美清のうた』は、大空ポケット文庫公式サイトでもご紹介しています。
http://www.ozorabunko.jp/book/fu-ten/
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●渥美清の歿後(1996年8月~)発刊された渥美清、寅さん関連書籍
 『渥美清 浅草・話芸・寅さん』堀切直人、2007年、晶文社、1,900円

 『寅さん完全最終本(DVD付)』川本三郎監修、2005年、小学館、3,800円

 『完全版「男はつらいよ」の世界』吉村英夫、2005年、集英社文庫、724円

 『寅さん的コミュニケーションのすすめ』富田冨士也、2004年、北水、1,700円

 『渥美清 晩節、その愛と死』篠原靖治、2003年、祥伝社、1,400円

 『きょうも涙の日が落ちる渥美清のフーテン人生論』渥美清、2003年、展望社、1,600円

 『「男はつらいよ」水彩スケッチ 寅さんが旅した風景』西川幸夫、2003年、日貿出版社、2,200円

 『寅さんと麗しのマドンナたち』吉村英夫、2002年、実業之日本社、1,670円

 『知られざる渥美清』大下英治、2002年、廣済堂文庫、762円

 『おかしな男 渥美清』小林信彦、2000年、新潮社、1,800円

 『拝啓渥美清様』読売新聞社会部編、2000年、中央公論新社、1,575円

 『渥美清への伝言』NHK「渥美清への伝言」製作班、1999年、KTC中央出版、1,400円

 『お兄ちゃん』倍賞千恵子、1997年、廣済堂、1,429円

 『さらば友よ』関敬六、1996年、ザ・マサダ、1,500円

 『渥美清 わがフーテン人生』サンデー毎日編集部編、1996年、毎日新聞社、1,200円

 『「男はつらいよ」寅さん読本』寅さん倶楽部編、1996年、PHP文庫、480円

●渥美清の生前に発行された書籍
 『寅さん大全』井上ひさし監修、1994年、筑摩書房、1,600円

 『男はつらいよ 寅さんの人生語録』山田洋次・朝間義隆作、寅さん倶楽部編、1993年、PHP文庫、448円

 『みんなの寅さん「男はつらいよ」の世界』佐藤忠男、1992年、朝日文庫、590円

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【株式会社大空出版について】
2000年4月、角川書店『東京ウォーカー』『横浜ウォーカー』、東京ニュース通信社『B.L.T.』、毎日新聞社のムックなどを手がける編集プロダクションとして業務をスタート。2002年にはWebデザイン部を開設し、ホームページの制作・運営業務を本格化しました。2005年4月、書籍『大空ポケット文庫』の編集をスタート。同年7月に大空ポケット文庫 第1弾『まだある。』を発行しました。

公式サイト: http://www.ozorabunko.jp/

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