実用数学技能検定、カンボジアで7回めを実施 数学力の国際的な...

実用数学技能検定、カンボジアで7回めを実施  数学力の国際的な評価指標として現地の教育の場で活用 ~カンボジアにおける実用数学技能検定の実施状況~

公益財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:清水 静海)は、2015年9月30日にカンボジアのKhemarak大学(プノンペン)で、カンボジア数学会の協力のもと実用数学技能検定(数学検定・算数検定)を実施いたしました。カンボジアでの検定の実施は、今回で7回めで、1~8級の10階級に約250人の児童・生徒が志願し、これまでの累計志願者数はのべ2,000人を突破しました。

カンボジアで検定を実施している様子
カンボジアで検定を実施している様子

■カンボジアにおける検定実施の経緯と背景
カンボジアと当協会の関係は、2008年に開催された「ICME11」(第11回数学教育世界会議メキシコ大会)で、カンボジア数学会会長のChan Roath氏(カンボジア教育省・科学部長)と出会ったことから始まりました。Roath氏が実用数学技能検定に興味を持ったことをきっかけに、当協会の職員がカンボジアへ訪問して話し合いを進め、2009年9月にカンボジアで初めて実用数学技能検定を実施しました。なお検定問題は、カンボジアの現地語(クメール語)ではなく、すべて英語表記です。
Roath氏は、検定を導入するメリットについて、「実用数学技能検定を用いることで、カンボジアの数学力を他の国々と比較することができます。そのため、信頼できる評価指標としての実用数学技能検定は、カンボジアの数学教育の実情を知るために役立っています」と評しています。


■アジア諸国をはじめとした日本国外での検定実施例
現在、日本国外で実用数学技能検定を実施している国は、カンボジアのほかに、アメリカ・フィリピン・タイがあげられます。とくにフィリピンのセブ島では、当協会が2006年から現地の教員及び生徒を対象に実用数学技能検定(英語版)を実施しており、フィリピン全体での累計志願者数はのべで14,000人を超えます。また、当協会は検定だけでなく、算数・数学の学習支援をかねた講習会やセミナーも同時に開催しており、実用数学技能検定をとおしてアジア諸国をはじめとした世界中の国々の数学力向上をめざし取り組んでいます。

当協会は、今後もカンボジアやフィリピン等のアジア諸国をはじめ、日本国外における検定事業の普及を推進し、ひいては国益にもかなうよう国際基準の構築に向けて取り組んでまいります。


【実用数学技能検定について】
「実用数学技能検定」(後援=文部科学省)は、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る検定で、公益財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。おもに、数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼びます。第1回を実施した1992年には5,500人だった受検者数は、2006年以降は年間30万人を超え、実用数学技能検定を実施する学校や教育機関も16,000団体を超えました。以来、累計受検者数は450万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。日本国内はもちろん、フィリピンやカンボジア、インドネシア、タイ等でも実施され(過去5年間でのべ20,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。
※受検者数・実施校数はのべ数です。


【法人概要】
法人名 : 公益財団法人 日本数学検定協会
所在地 : 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階
理事長 : 清水 静海(帝京大学教育学部初等教育学科長・教授、
      公益社団法人日本数学教育学会名誉会長)
会長  : 甘利 俊一(理化学研究所脳科学総合研究センター 特別顧問、
      東京大学名誉教授)
設立  : 1999年7月15日
事業内容:
(1) 数学に関する技能検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行
(2) ビジネスにおける数学の検定及び研修等の実施
(3) 数学に関する出版物の刊行及び情報の提供
(4) 数学の普及啓発に関する事業
(5) その他この法人の目的を達成するために必要な事業
URL   : http://www.su-gaku.net/

※「数検」「数検/数学検定」「数検/Suken」は当協会に専用使用権が認められています。

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