概要
奈良文化財研究所 藤原宮跡資料室は1989年6月に開室し、2026年3月で36年9ヶ月が過ぎた。現在すすんでいる「飛鳥・藤原の宮都」の世界遺産登録を見据え、構成資産の候補のひとつとしての藤原宮跡を紹介する藤原宮跡資料室の展示改修をおこなった。改修のための閉室期間は、2025年11月1日から2026年3月31日までであった。4月1日よりリニューアルオープンし、年末年始を除き開室する。
改修においては、次の2点を展示コンセプトとして掲げた。
・「藤原宮跡の価値をわかりやすく伝える」展示
・「奈良文化財研究所の研究の重要性を感じられる」展示

今回の改修における主な内容は、以下のとおりである。
1.展示パネルの全面的な改訂
資料室開室以降初めて、展示パネルを全面的に改訂した。全てのパネルを、朱色と白を基調としたデザインで統一し、資料室全体の一体感を演出した。解説文はわかりやすさ、および読みやすさを心がけ、写真や図面はデジタルデータ化した高解像度のものを使用した。
展示室への通路部分にあたるイントロダクションパネルでは、これまでの年表形式の写真パネルを一新した。藤原宮・藤原京に関するキャッチーな情報を5つ取り上げ、来館者の興味・関心を惹きつける内容とした。
展示室では、壁面ケース内のパネルに補足解説等を盛り込みながら、内容を再構成した。西壁面(展示室奥壁)では、1999年以降に奈良文化財研究所が実施した藤原宮大極殿院・朝堂院の発掘調査成果を中心に、明らかとなった最新の情報を盛り込んだ解説パネルを新たに設置した。
基準資料室では、従来解説の少なかった瓦パネルの解説を充実させ、土器パネルでは、発掘調査や研究の進展にともない更新された基準資料の情報を盛り込んだ。

2.展示空間の再構成
資料室では、2023年度に展示室中央にあった映像コーナーを撤去し、その場所に幢幡模型を新たに設置し、2024年4月より展示をおこなってきた。この度の改修では、幢幡模型の展示台の新調、背景幕の設置、邸宅模型のレイアウト変更をおこない、展示空間を再構成した。これに加え、展示室西壁面に、2008年の大極殿院南門の発掘調査で取得した版築はぎ取り資料と、地鎮遺構から出土した須恵器を新たな展示品として陳列し、来館者に発掘現場の臨場感を感じてもらえるような構成とした。
3.講堂を観覧スペースへ改修
講堂は、これまで日常的な展示には使用してこなかったが、今回、恒常的な展示スペースへ改修をおこなう。収蔵庫に眠ったままとなっている模型やはぎ取り資料を主な展示品として陳列し、講堂という広い空間を活かした展示構成とする。飛鳥地域の遺跡の調査成果を中心に紹介することで、藤原宮跡だけではない、奈良文化財研究所の幅広い調査研究を知ってもらえる内容とする。また、講堂の中央正面は映像コーナーとし、これまでの奈文研の調査研究を紹介する動画を放映する。(※ 現在改修作業中。5月1日公開予定。)
報道資料
詳細は以下プレスリリースをご覧ください。





















