秋季特別展「百済寺と近江の仏教美術―百済寺秘仏公開によせて―」を9月26日(土)より開催

    同時開催:MIHO MUSEUMコレクション「花ひらく寛永の美」

    イベント
    2026年9月24日 14:00

    MIHO  MUSEUM(滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300 館長:熊倉功夫)は2026年(令和 8 年)9月26日(土)- 12月6日(日)までの期間、秋季特別展「百済寺と近江の仏教美術―百済寺秘仏公開によせて―」展を開催いたします。

    滋賀県・湖東三山の一つで、聖徳太子創建と伝わる百済寺(ひゃくさいじ)。宣教師フロイスが「Paraiso  na Terra (地上の天国)」と称えるほど繁栄した一方で、織田信長の焼き討ちにより焼失した歴史を持つ、同寺に伝わる寺宝を紹介するとともに、本堂保存修理に伴い、秘仏である本尊・木造十一面観音立像を寺外初公開します。併せて、近江の文化財を展観し、滋賀県の仏教美術についてひろく紹介します。

    また、北館では、寛永行幸400年を記念して、MIHO MUSEUMコレクションによる企画展示「花ひらく寛永の美」を同時開催いたします。茶の湯や華道、書をはじめ、多彩な文化が花開いた寛永時代。豊かな美意識に彩られた世界をお楽しみください。  


    ■開催主旨

    百済寺(ひゃくさいじ)は滋賀県東近江市にあり、滋賀県と三重県にまたがる鈴鹿山脈の西麓に位置しています。聖徳太子が霊験を得て創建したと伝え、眼前にはかつて蒲生野(がもうの)と呼ばれた広大な平野と、その奥に琵琶湖を見下ろしています。そもそも百済寺の建つ愛知郡東部は、依智秦氏(えちはたし)を中心とする渡来系氏族によって開発された土地で、7-8世紀に彼らによって創建され、のちに天台勢力によって寺勢を拡大していったと考えられています。創建年代ついては議論もありましたが、厳重な秘仏として祀られている本尊・木造十一面観音立像の調査によって、像は確実に8世紀後半までに造像されたことが明らかとなりました。こうして、今に法灯を伝える古代近江の寺院と尊像の存在が確認されたのです。中世を迎えるころには有力な天台寺院として多くの子院を従え、地域の拠点寺院へと発展していきました。桃山期には織田信長の祈願所ともなり、ポルトガル人宣教師ルイス・フロイスはその壮麗な姿を「Paraiso na Terra (地上の天国)」と称しています。しかし、幾度も火災や戦乱に見舞われ、天正年間には信長によって一山が焦土となりました。重要文化財に指定される現本堂は、慶安3年(1650)に復興されたもので、百済寺の歴史は火災と復興を重ねた歩みとも言えましょう。

    本展覧会では、百済寺の秘仏・木造十一面観音立像をはじめとする貴重な寺宝と、それに関わる近江の古美術・文化財を併せて展観し、滋賀県の仏教美術についてひろくご紹介いたします。

    百済寺・仁王門

    ■開催概要

    展覧会名:秋季特別展「百済寺と近江の仏教美術―百済寺秘仏公開によせて―」

    英語タイトル:

     Autumn Special Exhibition 

     Hyakusaiji Temple and the Buddhist Art of Omi

    会期: 2026年9月26日(土)~ 12月6日(日)

    会場: MIHO MUSEUM

     〒529-1814 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300 

     TEL.0748-82-3411  URL: https://www.miho.jp

    開館時間:午前10時~午後5時 【入館は午後4時まで】

    休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日)

    入館料:一般1300円、高・大生1000円、中学生以下 無料

     【20名以上の団体は各200円割引】

    交通: JR琵琶湖線「石山駅」より帝産バスMIHO MUSEUM行50分、

     お車で新名神「信楽IC」より約15分

    主催: MIHO MUSEUM、京都新聞

    後援: 滋賀県、滋賀県教育委員会、NHK大津放送局、BBCびわ湖放送、

     エフエム京都、帝産湖南交通

    担当学芸員:高梨 純次(MIHO MUSEUM理事)

     辻上 祐貴(MIHO MUSEUM学芸員)

    展示総数: 全93件(うち重文16件、県指定7件、市指定17件、町指定2件)

     ※ 会期中、一部展示替えがあります。

    展示構成: 第1章 蒲生野周辺の古代寺院

     第2章 古代近江の金銅仏

     第3章 開山とご本尊

     第4章 天台宗へのあゆみ

     第5章 百済寺出土遺物

     第6章 絵画に見る祈りと風雅

     第7章 百済寺中・近世史料

     コラム:百済寺樽

     第8章 現・本堂

     第9章 近江の木彫仏


    ■講演会 「百済寺の仏像―本尊木造十一面観音像を中心に―」    

    日時:2026年10月25日(日) 13:30-15:00

    講師:田中 健一 氏 (京都大学・准教授)


    ■討論会 「百済寺ものがたり―仏像・絵画・工芸品からみる百済寺」    

    日時:2026年11月8日(日) 13:30-15:30

    講師:高梨  純次 氏 (MIHO  MUSEUM理事)

     國賀 由美子 氏 (MIHO MUSEUM参事)

     桑原 康郎 氏 (MIHO MUSEUM学芸部長)

    司会:辻上 祐貴 (MIHO  MUSEUM 学芸員)

    定員:100名 参加費無料(入館料要) 

    場所:南館レクチャーホール 

    ※予約不要。当日美術館受付棟にて整理券配布。


    ■代表作品


    木造十一面観音立像 重要文化財 奈良時代 8世紀 百済寺

    木造如意輪観音半跏思惟像 東近江市指定文化財 室町時代 明応8年(1499年) 百済寺蔵

    金銅唐草文磬 重要文化財 平安時代 12世紀 百済寺蔵

    同時開催:MIHO MUSEUMコレクション「花ひらく寛永の美」

    寛永3年(1626)9月、徳川秀忠・家光の招きにより後水尾天皇は京都・二条城に行幸しました。将軍の前駆に導かれ、天皇を中心とする壮麗な行列が御所から二条城へと進み、京の町はかつてないほどの華やぎに包まれました。この「寛永行幸」は、武家政権の安定を広く示すとともに、朝廷と幕府の関係性を視覚的に表現した一大政治儀礼であり、歴史的にも重要な出来事でした。

    また、この行幸は寛永年間(1624~44)を中心に京都で展開した諸芸の隆盛を促す契機ともなりました。後水尾天皇は古典文学の復興をはじめ、雅な宮廷文化の再興に大きな役割を果たし、そのもとで、公家文化を基盤としながらも、武家や町衆らとの身分の枠を超えた交流(文化サロン)が活発となります。こうした動きのなかで、新たな美意識が育まれ、茶の湯や華、書など多様な芸術が花開いていきました。

    本企画では、後水尾天皇や東福門院をはじめ、小堀遠州、千宗旦、野々村仁清、狩野探幽、松花堂昭乗など、寛永文化を代表する人々の交流と美意識を、当館所蔵作品を通してご紹介します。前期には「祭礼図屏風」を中心に寛永行幸に関わる作品を、後期には茶の湯に関する作品を厳選して展示いたします。それぞれの創造が響き合いながら形づくられた、寛永という時代ならではの豊かな美の世界をお楽しみいただければ幸いです。


    会期:2026年9月26日(土)~12月6日(日)

    会 場:MIHO MUSEUM 北館

    展示総数:26件(予定) ※前期・後期共に約10件の展示

    展示構成:

    前期:9/26 (土)~11/1 (日)   寛永行幸―雅のはじまり

    後期:11/3 (火)~12/6 (日)   ひらかれた美意識―寛永の茶

    祭礼図屏風 江戸時代

    赤楽茶碗 本阿弥光悦作 江戸時代


    MIHO MUSEUMについて

    ■自然・建築・美術品が調和した桃源郷

    MIHO MUSEUMは1997年11月に琵琶湖の南、信楽の山中に誕生しました。建築設計は、パリ・ルーヴル美術館のガラスのピラミッドを設計したことで知られるI.M.ペイ。枝垂れ桜のプロムナードを通り、銀色に輝くトンネルをくぐると、吊り橋の向こうに美術館棟が現れる設計は、中国詩に描かれた桃の花に導かれ洞窟を抜けた先に現れる楽園「桃源郷」をテーマにしています。美術館棟は、建築容積の80%以上を地中に埋設し、建物の上にも自然を復元しています。

    ■コレクション・常設展示・特別展

    所蔵品は、エジプト、ギリシア・ローマ、西アジア、中央アジア、南アジア、中国、朝鮮、古代アメリカなどの古代美術と、仏教美術、茶道美術をはじめ、絵画、漆工、陶磁器などの日本古美術をあわせて約3,000件からなります。北館では、季節により国内外からの出陳を加えて、開館ごとにテーマ性を持った特別展を開催しています。



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