一般社団法人三次元スキャンテクノロジー協会

    再生エネルギー設備の新たな点検評価技術の開発に着手

    公益財団法人JKA 補助事業 採択のお知らせ

    発表日:2026年6月1日

    プレスリリース

     一般社団法人三次元スキャンテクノロジー協会(以下、3DST)は、このたび公益財団法人JKA(競輪・オートレース振興補助事業)の「安全・安心に暮らすための、新たな点検評価による再生エネルギーの防災・減災に向けた技術開発補助事業」に採択されましたことをお知らせします。本事業では、老朽化が進む水力発電所の導水路および風力発電所を対象に、3Dスキャン技術を活用した客観的かつ効率的な健全性評価システムの開発に取り組みます。

    ■ 背景と課題

     国内の水力発電所は設置から50年以上が経過し、老朽化への対応が急務となっています。従来の導水路点検は、熟練作業者が内部に入り、目視・巻き尺・写真撮影によるアナログ評価に依存してきましたが、以下の課題を抱えています。
    ● 作業者によって評価結果にバラつきが生じる
    ● 熟練技術者の減少により、維持管理の担い手が不足している
    ● 高コストによる点検頻度の縮小・調査の長期化
    ● 風力発電所においても、海岸線設置による塩害劣化やブレード落下リスクが顕在化している

    【現状】熟練作業者が導水路内部に入り、目視・巻き尺で点検を実施
    【現状】熟練作業者が導水路内部に入り、目視・巻き尺で点検を実施

    ■ 本事業の概要

     本事業では、3Dスキャン技術を中核に据えた2つのシステム開発と実証を行います。

    ① 水力発電所 導水路内面スキャンシステムの新規開発

     既存のToF方式3DスキャナではΦ1,200mm以下への対応が困難でした。本事業では「光切断方式」を採用した新システムを開発し、人が立ち入ることのできないΦ400~1,200mmの小口径導水路の内面を自走式台車で走行しながら3Dデータ化します。これにより、誰でも同一精度の客観評価が可能になります。

    ② 風力発電所 ブレード点検への技術転用

     水力向けで確立した3Dスキャン評価手法を風力発電のブレード(直径3〜5m)の劣化診断にも展開します。ナセルとの連結部など高精度測定が必要な箇所については、測定器選定と作業マニュアルを整備し、他事業者が広く活用できる標準手法を構築します。

    ■ 従来手法との比較

    比較項目 従来手法(目視・巻き尺) 本事業の新技術(3Dスキャン)
    評価の客観性 熟練者の感応評価に依存 3Dデータによる定量・客観評価
    対象径 人が入れる範囲のみ Φ400〜2,500mm(小口径も対応)
    評価の均一性 作業者によりバラつきあり 誰でも同一の評価結果
    コスト・期間 高コスト・長期化 大幅なコスト削減・期間短縮

    ■ 実施スケジュール(予定)

     本事業は2025年4月より開始し、1年間にわたり以下のフェーズで実施される予定です。
    ● 【上期:4月〜9月】 技術調査・技術開発・UIシステム開発・初期トライアル
    ● 【下期:10月〜3月】 評価手法の実証・ソフトウェア開発・システム改善・風力発電への技術転用
    ● 各フェーズの節目に「開発計画専門委員会」を設け、進捗管理と品質確保を徹底

    ■ 市場規模・社会的意義

     国内の水力発電所は公営だけで312か所、民間を含めると1,775か所(資源エネルギー庁、2025年3月現在)に上ります。本技術の普及により、再生可能エネルギー設備全体のライフサイクルコスト削減と防災・減災への貢献が期待されます。

    【法人概要】
    法人名:一般社団法人 三次元スキャンテクノロジー協会(3DST)
    所在地:神奈川県横浜市港北区新横浜二丁目14番8号
    代表者:青柳祐司
    設立:2017年3月
    事業内容:3Dスキャン技術の普及・研究開発・人材育成・標準化活動
    URL:https://3dst.org/

    【本件に関するお問い合わせ先】
    一般社団法人 三次元スキャンテクノロジー協会 広報担当
    E-mail:info@3dst.org
    TEL:050-7108-2357

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