IEEEが提言を発表 グリーンジョブが生まれる場所:電力工学

    企業動向
    2026年5月1日 16:30

    IEEE(アイ・トリプルイー)は世界各国の技術専門家が会員として参加しており、さまざまな提言やイベントなどを通じて、科学技術の進化へ貢献しています。


    エネルギー業界は、新たな専門家を切実に求めています。

    IEEE電力・エネルギー学会の調査によると、新しいインフラの設計、導入、運用を行うために、2030年までに世界では45万人から150万人の電力エンジニアが追加で必要となる見込みです。

    しかし、この業界で仕事を見つけるには、採用需要を牽引する3つのトレンドを理解しておく必要があるかもしれません。


    人口増加、室内冷房需要、電気自動車の普及、そして新たなデータセンターの建設を背景に、電力需要は急増しています。


    同時に、電力の供給源も変化しています。再生可能エネルギーや原子力発電による新エネルギーがますます増加しているのです。また、エネルギー業界では労働力の高齢化が進んでいます。

    「これらの要因により、求人数と雇用主が求める資格要件の両方が大幅に増加しています」と、IEEE大学院生会員のダニーロ・フェレイラ・デ・ソウザ氏は述べています。



    ■需要の高いスキルを形作るトレンド

    これらの複合的なトレンドがどのように展開しているかをご紹介します。

    「新しく変化する状況に適応できる有能な専門家が、強く求められています」と、エネルギー分野において工学、持続可能性、プロジェクト管理の交差点でプロジェクトに携わってきたIEEE会員のアブドゥルハミード・ラジ氏は述べています。


    経済が常時接続への依存度を高めるにつれ、停電や非効率性に対する許容度は低下しています。これにより、送電網のレジリエンス、電力品質、高度な監視システムの重要性がさらに高まっており、これらすべてにおいてより専門的な知見が求められています。

    再生可能エネルギー発電、系統連系、エネルギー貯蔵、システムの柔軟性に関連する役割は急速に拡大しています。これらの職種では、電気工学の基礎知識に加え、データ分析、制御システム、そして政策や規制に関する実務的な理解を組み合わせたハイブリッドなスキルセットがますます求められています。

    送電、配電、系統運用分野の経験豊富な人材の多くが定年退職を迎えようとしています。これはキャリア初期の専門家にとってチャンスとなる一方で、企業にとっては組織のノウハウを継承し、新入社員の早期戦力化を急ぐ必要に迫られる状況も生み出しています。



    ■キャリア初期の進路

    典型的なキャリアパスは、通常、研修生やジュニアエンジニアといった初級職から始まります。ここでは、強固な技術的基礎を築き、システムが実際にどのように稼働するかを理解することに重点が置かれます。

    そこから先は、責任範囲が徐々に拡大していく傾向にあります。2年から5年以内に、専門家は自身の興味に応じて、より体系的な役割へと移行することがよくあります。現場業務に注力する人もいれば、シミュレーション、システム調査、データ分析、数学的モデリングといったオフィスベースのエンジニアリング業務に注力する人もいます。プロジェクト管理や調整業務への道もあります。

    しかし、エネルギー分野に参入する道はそれだけではありません。この業界では、建設・設置業務やサイバーセキュリティの分野でも人材が求められています。

    また、現代のエネルギーシステムがますますデジタル化・データ駆動型になるにつれ、新たな役割にはプログラミングや分析のスキルが求められています。実際には、この変化は、負荷予測、予知保全、送電網の最適化といった業務におけるAIや機械学習ツールの活用と密接に関連しています。

    「現在、最も顕著な人材不足が見られるのは、現場での実務を要する職種、特に送配電プロジェクト、試運転、およびフィールドサービスエンジニアリングの分野です」とフェレイラ・デ・ソウザ氏は述べています。



    ■ソフトスキルも忘れてはいけません

    キャリア開発において見過ごされがちなのが、チームワークやコミュニケーションといった対人スキルです。これらは長期的な成功を左右する決定的な要因となり得ます。

    「結局のところ、技術スキルは扉を開くきっかけにはなりますが、その専門家がどこまで成長できるかはソフトスキルによって決まります」とフェレイラ・デ・ソウザ氏は述べました。「対人スキル、感情知性、そしてレジリエンスを積極的に磨く候補者は、現代の組織の期待に応え、リーダーシップの役割へと成長するための準備がはるかに整っているのです。」



    ■IEEEについて

    IEEEは、世界最大の技術専門家の組織であり、人類に恩恵をもたらす技術の進展に貢献しています。160カ国、40万人以上のエンジニアや技術専門会の会員を擁する公的な慈善団体で、論文誌の発行、国際会議の開催、技術標準化などを行うとともに、諸活動を通じて世界中の工学やその他専門技術職のための信用性の高い「声」として役立っています。

    IEEEは、電機・電子工学およびコンピューターサイエンス分野における世界の文献の30%を出版、2,000以上の現行標準を策定し、年間1,800を超える国際会議を開催しています。


    詳しくは http://www.ieee.org をご覧ください。

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