韓国人気エッセイ『ナマケモノのように生きたい/ジンミニョン(著)・裵蔚華(訳)』先行公開

    人生はとてもゆっくり流れている。

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    2021年11月2日 12:00

    株式会社あさ出版(代表取締役:佐藤和夫、所在地:東京都豊島区)は韓国での人気エッセイ『ナマケモノのように生きたい/ジンミニョン(著)・裵蔚華(訳)』を 2021年11月24日(水)に刊行いたします。
     『ナマケモノのように生きたい』は、「モノも人も過剰な時代だからこそ、ミニマルライフを楽しもう」そんな思いがこもった1冊です。
    そこで、発刊を記念し、本書より以下を抜粋し、先行公開いたします。

    ナマケモノのように生きたい
    ナマケモノのように生きたい

    ナマケモノのように生きたい

    息をするように軽やかに、ゆっくりと動くナマケモノの生き方が好きだ。
    時間に追われ息を切らしながら移動することも、早足で歩くことも好きではない。足が痛くなる靴も、両手を塞ぐ荷物も、1分1秒を争う焦燥感も嫌いだ。
    豊かな時間を過ごすことが、本当の意味で裕福な人生だと思っている。

    1日の中で最も好きな時間は、ふかふかのソファーに埋もれて瞑想用のBGMを聴きながら昼寝をする時だ。
    この時だけは、何も考えないでいられる。

    私は、めったに考えを止めることができない病を患っているように、いつでも脳がフル稼働状態—―。
    常に考え事や悩みが多く、列をなして繫がっていく雑念たちで頭がいっぱいだ。
    だから「持たないこと」と「急がないこと」の美学がより切実になってくる。
    生活水準を落としてシンプルに生きる理由も、ナマケモノのようにゆったりと生きたいからである。

    家にいる間は、昼になると常に電気を消している。
    夜であっても照明は暗くしている。
    暗闇は不思議と心を落ち着かせてくれる。
    あたり一面を真っ暗にして、ソファーで横になりながら、音楽を聴き、本を読む。
    すると、せわしなく回る世の中で、私の周りのこの小さな空間だけは、時間が止まっているようになるので、時を操る気分に浸れる。
    騒音と焦りから解放され、静寂を味わいはじめたのなら、最初はぎこちなくともすぐに夢中になれる。
    日常から失くすことのできないほど、大切な習慣になるだろう。

    最高の富である“時間”

    私の人生はとてもゆっくり流れている。
    食事はゆっくりするし、歩くのも遅いほうだ。意識的にゆっくり食べ、ゆっくりと歩くようにしているからだ。
    ランニングをしたりする場合を除けば、駆け足すらほとんどしない。
    目の前のバスにギリギリ間に合いそうでも、次のバスに乗る。
    横断歩道でも青信号が点滅しだしたら、次に青になるのを待って渡るようにしている。
    エスカレーターに乗ってもじっと立っているし、エレベーターに乗っても閉まるボタンを押したりはしない。
    誰かと会う約束をしたら、決められた時間よりも1〜2時間早く着くように出発する。
    近くで時間を潰して、安らかな心でのんびりと待ち合わせ場所に向かう。
    移動時間を計算したりもしない。渋滞や予想外の緊急事態に巻き込まれて、相手を待たせて߄てることもなければ、仕方なく遅れてしまうこともほとんどない。
    私にとって、最高の富は“時間”である。
    「時間に余裕がある」という事実1つだけで、私の人生の幸福指数は熱く高まる。ストレスは減り、日常の美しさに気づくことが多くなった。
    待っている10分や20分は、私にとって価値のない時間ではない。
    私はずっと、どうすれば最高の時間を過ごすことができるか研究してきたのだ。
    字を書き、本を読み、音楽を聴く—。
    どこであっても、座れる空間と本1冊、手帳1冊、ペン1本があれば、何時間でも有意義で充実した時間を過ごすことができる。
    むしろ私が恐れるのは、待つことよりも時間に縛られて追い立てられる状況のほうなのだ。

    【書籍概要】

    書籍名:ナマケモノのように生きたい
    著者:ジンミニョン
    発刊日:2021/11/24
    ISBN:9784866673202
    http://www.asa21.com/book/b593468.html

    【著者プロフィール】

    ジンミニョン

    ミニマリスト エッセイスト
    簡素な生活に魅力を感じて、所有物を80%以上削減し、ミニマリズムがもたらした良いことをブログに記録しはじめたことで、韓国で人気のブロガーとなる。
    生活を簡素化するとともに、不足、孤独、静寂、暗闇、空虚、沈黙、絶食を美化し、独特の視点で読み取った世界の移り変わりを文に綴っている。
    2021年ソウルブックフェアでのサイン会は大好評であった。
    今後もナマケモノのようにのろのろと生き、地球には自分の足跡を最小限残して、心豊かに健康的に生きていきたいという素朴な願いを抱いている。
    著書には、<없이 사는 즐거움>, <단순하게 사니, 참 좋다>, <내향인입니다>, <내가 무슨 부귀영화를 누리겠다고>, <일상이 미니멀>などがある。

    【翻訳者プロフィール】

    裵蔚華(ぺ・ウラ)
    韓中日翻訳者
    1988年生まれ。朝鮮語圏での延べ5年に渡る生活を活かし、ホームページの翻訳やインタビュー動画の字幕など幅広い翻訳を手掛ける。

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