【こども家庭庁 保育ICTラボ事業】 大阪府豊中市・聖ミカエル保育園で 「保育AI」を用いた事例共有会を実施

    その他
    2025年11月26日 11:50
    聖ミカエル保育園での事例共有会の様子
    聖ミカエル保育園での事例共有会の様子

    保育・教育施設向けICTサービスを提供する株式会社コドモン(本社:東京都品川区、代表取締役CEO:小池義則、以下 コドモン)は、大阪府豊中市と連携した保育ICTラボ事業の一環として、同市内の宗教法人 日本聖公会 東豊中聖ミカエル教会 聖ミカエル保育園(以下、聖ミカエル保育園)にて、“保育AI”を用いた保育の取り組み事例を共有する「事例共有会」を2025年10月30日に開催しました。

    当日は、豊中市内の保育施設に所属する保育士や、豊中市役所のこども未来部こども事業課の職員など計14名が参加。保育ICTの活用状況の説明のほか、園児の特徴を保育知見に特化したAI(保育AI)に読み込ませ、得られた分析結果を用いた保育実践を通じて感じたことの共有や、その結果をもとに保育内容を検討する職員会議のデモンストレーションなどが行われました。

    こども家庭庁が推進する「保育ICTラボ事業」とは

    保育ICTラボ事業とは、こども家庭庁の助成のもと、保育ICTの導入・利活用における効果的なロールモデルを創出し、全国への魅力発信を図る事業です。コドモンでは、大阪府豊中市と茨城県つくば市と連携しています。
    詳細:https://www.codmon.com/column/hoiku-ictlab_1/

    事例共有会について

    事例共有会は、市内のほかの保育施設の職員がモデル園である聖ミカエル保育園を訪問し、保育ICTや保育AIの活用状況を実際に見学することで、自施設での導入や活用促進の参考としてもらうことを目的に実施しました。当日は、聖ミカエル保育園の園長より、保育ICT導入までの経緯や、導入以降に保育士の業務負荷が軽減された現状について説明がありました。ICTを導入する際、①2人以上の推進リーダーを決める、②まずは活用したい機能を試してみる、③導入やさらなる活用は小さく始める─という心得が重要であることも共有されました。

    保育AIの活用では、聖ミカエル保育園に在園する園児4人の連絡帳や指導計画、園での日常を撮影した写真などのデータを収集し、保育AIにそれぞれ読み込ませて分析。それらのデータをもとに、AIが各園児の現在の成長度に合わせて、さらに長所を伸ばしたり、成長を促したりできるおすすめの遊びの提案を行いました。

    これらの結果に対して聖ミカエル保育園の保育士からは、園児の成長について「プラスの側面」に気付くきっかけになったとの報告がありました。保育現場ではどうしてもマイナスの側面が目立ち、それに注目してしまうことが多いとのことですが、今回のAIの活用により「こんなところが成長しているんだ!」という新たな発見に繋がったことも指摘されています。

    職員会議のデモンストレーションの様子
    職員会議のデモンストレーションの様子

    また、保育AIが導き出した分析結果も参考にして、次に取り組む保育内容を決める職員会議のデモンストレーションも行われました。例えば会議では、「秋の自然探検隊とどんぐり図鑑づくり」と銘打った遊びを企画。この活動では、園庭や近隣の公園で秋の自然物(どんぐり、落ち葉、木の実)を収集し、虫眼鏡を使って詳細に観察。収集した自然物は大きさや形で分類・整理し、図鑑で名前を調べてオリジナル図鑑を作成。自然との関わりによる「生命尊重」や、「なぜ葉っぱの色は変わるの?」といった疑問をきっかけに、友達との対話を通した学びを展開し、発見の喜びを共有する保育方針が話し合われました。

    参加者のコメント(一部抜粋)

    ・子どもを見ていく中で減点法でできないことを挙げてしまいがちだったが、AIはその子の良いところを挙げてくれていたので子どもの見方が変わると感じた。
    ・AIが出した答えのすべてが、必ずしも正解というわけではないと思うので、それを鵜呑みにせずうまく「活用」していくと便利になっていくし、自分の知識も増えていくと思った。
    ・AIだけに頼るのはよくないが、分析の結果が職員会議などに使われて、保育方針をより深めていくことができれば、今の考えてまとめるという膨大な時間が大幅に削減されるので、とても有効なツールだと感じた。
    ・特性のある園児への支援の難しさを感じており、日々「本当にこれであっているのか」という不安な気持ちを抱くこともある。そうした園児への保育方針を決める一助として、AIの分析結果を第三者の意見として参考にすることで、不安の解消にもつながるのではないかという可能性を感じた。

    大阪府豊中市との取り組みの特徴

    上記の他にもコドモンは豊中市と保育ICTラボ事業を通じて、さまざまな取り組みを行っています。
    ・日々の保育データを保育AIで解析し、その結果に関する保育士同士の議論を通じて見取りの精度と保育の質を高めるモデル園(聖ミカエル保育園)を設定し、効果や利用実態を詳細に記録
    ・ICT導入/活用に不安がある園に向けた研修の実施や相談窓口の設置
    ・保育者同士、自治体間の交流を促す事例共有会や事業全体の取り組み成果を発信する場を設け、実践事例の地域内外へ展開・普及
    詳細:https://www.codmon.com/column/hoiku-ictlab_3/

    聖ミカエル保育園について

    「子どもも大人も大切にされながら生きていく」というキリスト教精神に基づいた保育を行う認可保育園。創立から半世紀以上の歴史を持ち、2022年からは保育・教育施設向けICTシステム「コドモン」を導入し、職員同士の話し合いの時間や子どもたちと向き合う時間を増やすことで保育の質向上に取り組んでいます。
    詳細:https://www.codmon.com/column/hoiku-ictlab_9/

    今後について

    本取り組みでは、大阪府豊中市の1施設、茨城県つくば市の2施設の計3施設での保育ICT活用の実践を、時期ごとにそれぞれ3本の取材記事と動画で追う形でコドモンより情報発信します。保育ICT化に関心を持つ全国の保育施設や自治体保育担当者のみなさまに、実際の効果や課題をリアルにお届けしていきます。
    豊中市の詳細:https://www.codmon.com/column/hoiku-ictlab_3/
    つくば市の詳細:https://www.codmon.com/column/hoiku-ictlab_2/

    コドモンの保育AIに関する考え方

    コドモンでは、保育AIはあくまでツールの一つと考えています。あらゆる保育を保育AIに任せる「保育AIありき」ではなく、あるべき姿から適切な利活用を考えたいと思っています。保育AIは、業務の省力化や保育の質向上などに寄与する可能性を秘めている一方で、利用に対する不安の声も少なくないからです。子どもたちや保育の未来のためにどう活かしていくのか、“保育現場でのあるべき姿” をもとに適切な利活用を保育者の皆さんと一緒に模索したいと考えています。
    詳細:https://www.codmon.com/hoiku-ai/

    株式会社コドモンについて

    株式会社コドモンは、「子どもを取り巻く環境をテクノロジーの力でよりよいものに」というミッションを掲げ、業界シェアNo.1(※)の保育・教育施設向けICTサービス「CoDMON(コドモ
    ン)」 を提供しています。園児/児童情報と連動した成長記録や指導案のスマートな作成、登降園管理、保護者とのコミュニケーション支援機能などを通して、先生方の業務負担を省力化。これにより、こども施設で働く職員と保護者の方々が子どもたちと向き合うゆとりをもち、より質の高い保育ができる環境づくりを支援しています。

    また、ICTによる支援だけでなく、保育施設向けECサービス「コドモンストア」、すべてのこども施設職員が利用可能な優待プログラム「せんせいプライム」、保育施設向けオンライン研修プラットフォーム「コドモンカレッジ」も展開しています。これらの多角的な取り組みを通じて、「子どもの育ちや学びを社会全体で支えられる世の中へ」というビジョンの実現を目指しています。
    ※「SaaS型業務支援システムの導入園調査 2024」 株式会社東京商工リサーチ(2025年1月)

    株式会社コドモン 会社概要

    ◆所在地:東京都品川区西五反田八丁目4番13号 五反田JPビルディング10階
    ◆資本金:6,825万円
    ◆代表者:代表取締役CEO 小池 義則
    ◆設立:2018年11月
    ◆事業内容:保育・教育施設向けICTサービス「コドモン」の運営、写真販売サービスの運営、決済代行サービス、採用支援・園児募集支援事業「ホイシル」、保育施設向けECサイト「コドモンストア」の運営、オンライン研修事業「コドモンカレッジ」、こども施設職員への福利厚生サービス「せんせいプライム」の運営等。

    <<お問い合わせ・ご質問等>>

    株式会社コドモン 広報
    TEL :080-7303-6026 / 080-4466-6738
    MAIL :press@codmon.co.jp

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