アプライト電器株式会社 人に装着できる小型モデル「ESAB-Hmini」概念モデルを発表
アプライト電器株式会社(東京都) 2026年2月26日(木)
アプライト電器株式会社(東京都)は、電源不要の小型救難装置「ESAB-Hmini」の概念モデルを発表しました。
本装置は、マリンスポーツや釣り、船舶作業、水辺作業、潜水などで装着したまま使用でき、落水などの非常時には数日間にわたり継続的に位置を通報します。水上では気泡による視覚信号と落水直後の可聴音を、水中では音波による信号を同時に発信します。
本モデルは、同社が構想を進める「音波と気泡による非常用位置通報装置」ESABの小型派生モデルです。救命胴衣や身体への装着を前提とした設計と、「音波+気泡」による二重信号方式を採用しています。個人レベルの水難救助を支援する新しいビーコンです。
落水事故などの捜索救難(SAR:Search and Rescue)の初動を補完し、近距離では空中可聴音で周囲に知らせ、その後は水中音波と気泡列により長期捜索を支援します。
■小型・軽量・長時間信号持続を両立
ESAB-Hminiは、わずか0.5リットル程度のカートリッジに気体発生剤を蓄え、必要に応じて気体を発生する構造により、気泡信号を数日間にわたり継続的に放出可能です。落水者の早期発見と、発見までに時間を要する状況の双方に対応します。

■人に装着できる安全性と浮力設計
本モデルは安全性を最優先とし、市販の安全・無毒素材をベースとする気体発生方式を前提としています。中性浮力(比重約1.0)となる設計を目指し、浮力補助具との干渉を最小限に抑える構成です。漁業従事者、沿岸作業者、水上スポーツ従事者などの常時装着を想定しています。

救命胴衣が浮力によって生命を守る装備であるのに対し、Hminiは位置通報によって発見を早める装備です。両者は役割が異なりながらも補完関係にあります。
■発見率を高める二重の物理信号
Hminiは、
・水中音波(広域捜索を支援)
・気泡列(視覚的な位置特定を支援)
という二重の物理信号を同時に発生させることで、従来のPLBや発光灯、ホイッスルなどの単一信号装備では難しかった「水上と水中からの通報」を可能にします。
気泡列は水面で明確な視覚信号となり、航空機やドローン、沿岸監視からの発見を支援します。さらに、Hminiは短時間の空中可聴音モードも想定しており、事故直後の近距離救助にも対応可能です。その後は「空中可聴音→水中音波・気泡列」へ移行し、長期捜索を支援します。
■視認限界と音波による補完
視認による捜索には距離や天候の制約があります。
人体の視認距離:数十〜数百 m
救命ボートの視認距離:1〜2 km(良好条件)
夜間・霧・荒天では視認困難
一方、水中音波は一般的な海況で 1〜3 km、条件次第ではそれ以上に達する可能性があります。可視情報と不可視情報を併用することで、発見が難しい状況を補完します。
■民間・行政用途への展開
本モデルは、個人用救命装備への統合や身体装着を想定しており、漁業、水上スポーツ、海上保安、自衛隊、沿岸作業など幅広い用途に対応します。量産性とコスト抑制も視野に入れ、将来的な公共装備としての展開を目指しています。
ESAB-Hminiは、水上・水中双方での発見可能性を高める非電源型装備として、既存の救命胴衣やPLBを補完する新たな選択肢です。

電源や通信環境に依存せず、長期にわたり「そこにいる」を示す能力は、個人救難装備の新たな安全基準を提示します。
■この技術にご関心のある方へ
ESAB技術は個人装着型救難装置にとどまらず、海洋安全や観測分野などへの応用可能性を有します。製品化や装備統合に関心をお持ちの企業・研究機関からのお問い合わせをお待ちしています。
■ 会社概要
■技術的注記
記載の性能・到達距離・適用深度・稼働期間は、設計条件や海況・環境に依存します。深海向けの気体発生方式は一定の技術的見通しは得られていますが、詳細設計および検証は今後の課題です。ESABは既存の救命装備やPLBの補完を意図します。
■ 次回予告(第5稿) 2026年3月3日配信予定
次回は、ESABの「深海でも動作する圧力均衡構造」をテーマに、技術的に紹介します。
お問い合わせ先
アプライト電器株式会社
担当:林(はやし)
TEL:03-6410-7752
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