医療法人社団鴻愛会 こうのす共生病院

    年末年始も、誰かの「ひとり」をつくらない

    病院の“コミナス専従”が、地域と病棟を行き来する理由

    医療法人社団鴻愛会 こうのす共生病院(埼玉県鴻巣市)では、治療や介護の枠を超え、「人と人をつなぐ役割」を担うコミュニティナース専従スタッフ(以下、コミナス専従)が、地域と病院の中を行き来しながら活動を続けています。

    コミナス専従とは、医療職でも福祉職でもない立場から、その人の暮らしや想いに寄り添い、小さな変化や気がかりに気づき、必要な人や場へとつないでいく存在です。

    年末年始も、規模は小さくとも、そっと灯りを消さないようにという思いで、活動を続けています。

    街中でのコミナス活動
    街中でのコミナス活動

    「ちょっぴり寂しい年末年始」から見えた、地域のリアル

    カフェを営む、60代の地域住民の方。
    お子さんたちは県外に暮らしており、連絡は取っているものの、年末年始に家族が集まる機会は多くありません。

    「年末年始は、少しだけ寂しいですね」

    そんな言葉がこぼれる一方で、この方は長年勤めた仕事を経て、“好きだったこと”を第二の人生にと、今年カフェを開業しました。

    コミナス専従は、こうした何気ない会話の中から、地域のリアルな暮らしや想いに耳を傾けています。

    「売る場所」から「集まる場所」へ

    当初は商品販売のみを想定していた店舗でしたが、
    ご近所の声をきっかけに、自然と人が集まり、話をする居場所へと変化していきました。

    体調を崩した時には、近隣の方が食事を届け合い、地域の集会所が使えない日は、店舗が代わりの場になることもあります。

    こうした変化に対して、コミナス専従スタッフは、助言や支援を前面に出すことなく、今後もそっと寄り添いながら関わっていく考えです。

    「無理をしない」「好きなことを中心に」「対等な関係で」——その姿勢そのものが、地域にとって安心できる空気を生んでいると感じています。

    病院の中でも、同じ“つなぐ役割”を

    病棟看護師とコミナス専従スタッフでクリスマス会を開催
    病棟看護師とコミナス専従スタッフでクリスマス会を開催

    コミナス専従の活動は、地域だけではありません。
    病棟では、入院中の方と会話をしたり、編み物やゲーム、工作を一緒に楽しんだりと、治療とは異なる時間をつくっています。

    特別なプログラムではなく、「同じ目線で、同じ時間を過ごす」ことを大切にしています。

    その時間が、入院生活の中での安心や、「自分はひとりではない」という感覚につながっていることを、日々感じています。

    年末年始も「少しだけ、続ける」理由

    年末年始は、地域でも病院でも、孤立を感じやすい時期です。
    だからこそ、こうのす共生病院では、コミナス専従の活動を完全には止めません。

    大きなイベントは行わず、できることを、できる範囲で。
    「ここに来れば、誰かがいる」
    そう感じられる場所を、静かに保ち続けます。

    病棟でのコミナス活動
    病棟でのコミナス活動

    治療の先にある「暮らし」まで見据えて

    こうのす共生病院が大切にしているのは、病気を診ることだけでなく、その人の暮らしや人とのつながりまで含めて支えることです。

    コミナス専従の活動は目立つものではありませんが、地域と病院のあいだに、確かな橋をかけています。

    これからも、居場所づくりを大切にしながら、人と人が自然につながる関わりを、続けていきます。

    本件に関するお問い合わせ

    こうのす共生病院 広報室
    電話:048-541-1131
    メール:info@kouaikai.jp
    公式サイト:https://kouaikai.jp/
    ソーシャルグッドプロジェクト紹介:https://kouaikai.jp/sgpj-top/
    ※写真・動画素材、活動背景資料をご用意しています。
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