デジタル庁が提供する「デジタル認証アプリ」を活用して 「利用者属性に応じた券種を購入できるモバイルチケット」を ジョルダンが開発

    ── 認証プロセスの高度化により、“属性区分に応じた提供価格”を実現 ──

    サービス
    2025年12月17日 15:00

    ジョルダン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:佐藤 俊和、以下「ジョルダン」)は、デジタル庁が提供する「デジタル認証アプリ」を活用することで、ジョルダンが提供する「乗換案内」アプリにおけるモバイルチケット購入時の認証プロセスを高度化しました。


    ジョルダンモバイルチケットを購入する際に、本人確認により、ユーザーが登録した「Myデータ」(氏名・住所・生年月日等)の情報との一致を確認し、住民・観光客・子ども・大人・高齢者など利用者の属性区分を確認することが可能となります。これにより、利用者ごとに適切な価格のモバイルチケットを提示する新たな仕組みを開発しました。


    地域交通や観光分野では、「住民と観光客で価格を分けたいが、利用者の属性区分を正しく確認する仕組みがなく、不正利用リスクから導入できない」という構造的課題が長年指摘されてきました。本機能は、こうした課題に対し、公的個人認証サービス(JPKI)の活用を通じて解決策を提供するもので、交通事業者、観光協会・DMO、自治体観光課、オンデマンド交通、観光施設など、多様な主体が共通して抱えてきたボトルネックの解消に寄与します。


    ジョルダンは、移動・観光・体験が本来一人ひとりの“行動価値”の上で連続しているという考えのもと、住民サービスの公平性を確保しつつ、観光客から適正な料金徴収を可能にする価格設計を実現します。公的個人認証サービス(JPKI)の活用と、ジョルダンモバイルチケットの即時性を掛け合わせることで、地域交通の持続性向上、観光周遊の促進、施設入場の高度化など、地域価値の総合的向上に貢献していきます。

    本仕組みが、地域交通・観光を支える関係主体に広く活用されることで、住民と観光客それぞれに適切な価値を提供できる地域づくりに資することを期待します。



    【背景・意義】

    地域交通を担うバス・鉄道事業者、観光協会・DMO、自治体観光部門、オンデマンド交通事業者、さらには観光施設まで、多様な関係者は長年、共通する構造的課題に直面してきました。

    一つは、住民向けに低廉な移動サービスを維持する必要性であり、もう一つは、観光客の増加を地域経済に確実に結びつけたいという課題です。しかし、住民・観光客など利用者の属性区分を正確に確認するデジタル手段が存在しなかったため、価格差運用の導入は実務負荷や不正利用の懸念から困難な状況が続いていました。

    こうした課題は、人口減少に伴う地域交通の収益確保、観光協会における周遊データの不足、観光施設における住民割・観光価格の実装困難など、複数領域の持続性に影響を及ぼしていました。具体的には以下のような問題が挙げられます。


    ● 住民・観光客など利用者の属性区分を正確に確認できるサービスがなかったこと

    ● 証明書提示や目視確認に依存し、運用負荷が高いこと

    ● 不正利用を防ぐ手段がないため、価格差運用の導入が難しいこと

    ● 観光収益が交通や地域インフラに十分還元されないこと

    ● 周遊・回遊データが取得できず、施策効果の可視化が困難であること


    今回ジョルダンが開発した「住民・観光客など、利用者属性を確認できるモバイルチケット」は、これらの課題に対し、地域交通・観光・体験領域の持続性向上に寄与することが期待されます。



    【新機能の概要】


    「住民・観光客など、利用者属性を確認できるモバイルチケット」機能概要

    「住民・観光客など、利用者属性を確認できるモバイルチケット」機能概要


    1. 公的個人認証サービス(JPKI)を活用し、「Myデータ」情報との一致を確認

    ジョルダンモバイルチケット購入時に利用者が任意で入力する氏名・性別・住所・生年月日等を「Myデータ」として保持。公的個人認証サービス(JPKI)を活用し、「Myデータ」情報との一致確認を行います。本方式ではマイナンバーカードの情報そのものを扱わず、一致確認のみに限定した安全性の高い構造を採用しています。

    2. 住所・生年月日等から、対応券種の購入が可能かを確認

    住所情報から住民/観光客、生年月日から子ども/大人/高齢者(シルバー)の属性区分を確認し、モバイルチケットで販売している対応券種の購入が可能かを確認します。

    3. 区分に応じて、販売チケット・価格を制御可能

    これらの確認を通じて、住民には生活支援型価格、観光客には高付加価値の周遊パス、観光施設にはプレミアム入場パスなど、利用者属性に応じた適切な価格・商品を不正リスクなくご購入いただきます。これによりターゲットに合わせた価格運用を実現します。



    【この仕組みがもたらす横断的メリット】

    本機能は、地域全体の価格設計の構造課題を解消するものであり、“来訪者からの適正な収益確保を通じて、住民生活を支える”という持続可能な地域モデルの形成に寄与します。


    ●交通・オンデマンド交通、観光協会・DMO

    ● 観光客単価の向上に寄与するチケットを造成可能

    ● 観光収益を交通の財源として活用可能

    ● 住民に対する生活移動の負担軽減を図れる

    ● 不正利用を排除した住民割・観光割の導入が可能

    ● 周遊行動データを活用した施策立案が可能


    ● 自治体(観光課)

    ● 公的個人認証サービス(JPKI)を活用した確認で安心

    ● 来訪者への適正課金の根拠を確立

    ● 補助金・実証事業との親和性が高い


    ● 観光施設・文化施設

    ● 住民価格/観光価格の切り分けが可能

    ● プレミアムパスや体験バンドルの商品化が容易



    【今後の展開】

    本機能はまず自治体・DMO・交通事業者との連携を進め、住民割や観光客向けパス、体験型周遊商品の実装環境を整備していきます。あわせて、オンデマンド交通や観光施設との接続性を高め、移動と体験が連動する「地域回遊モデル」の構築を目指します。今後は宿泊・交通・体験を統合した三位一体型デジタルパスへと展開し、地域交通の持続性向上と観光収益の増加を同時に実現する地域の行動基盤として発展させていきます。



    ■「乗換案内」アプリダウンロード

    iOS  : https://apps.apple.com/jp/app/id299490481

    Android: https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.jorudan.nrkj&referrer



    ■ジョルダンとは

    1979年12月に設立したジョルダンは、「乗換案内」を中心とするソフトウェア開発や携帯コンテンツ事業を軸に、旅行業などのビジネスを展開し組み合わせることで、「移動に関するNo.1 ICTカンパニー」としての地位を確立することを経営戦略として掲げています。ジョルダンの主要サービスである「乗換案内」アプリは累計5,400万ダウンロードを超え、多くのユーザーの「移動」をサポートしています。

    2024年5月8日にリリースした「乗換案内 version 6」は、公共交通に加えてレンタカー、シェアサイクル、キックボード、AI乗合オンデマンド交通などの新しい移動手段(ニューモーダル)を含む「トータル・マルチモーダル経路検索」(※)に対応し、より便利で快適な移動の選択肢を複数ご案内できるようになりました。


    (※)「トータル・マルチモーダル経路検索」とは

    移動の出発から到着まで特別な設定の必要なく、複数の交通手段を複合した経路案内です。「乗換案内」は、今後も「トータル・マルチモーダル経路検索」として、様々な新しい移動手段(ニューモーダル)の対応を拡充し、お客様の多様なニーズに応え、最適なサービスの提供に努めていきます。

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