【酒さ】の最新研究|受容体コントロール・菌活スキンケア方法を医学博士を解説

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    2026年1月10日 07:30

    酒さの赤みやほてり感は、TRPV1とTLR2の過剰反応、微生物叢の乱れが関与すると考えられています。これらの詳しいメカニズムから日々のスキンケア、菌活スキンケアの取り入れ方までを医学博士が解説します。

    解説:医学博士 高岡(セラミド化粧品 シェルシュール開発者)

    酒さを悪化させる「受容体」へのアプローチ

    酒さ悪化に関わる2つの受容体

    酒さの悪化には、角化細胞、肥満細胞、好中球など複数の細胞が関係しています。

    これらは、特定のメディエーター(情報伝達物質)を介し、皮膚のバリア機能、神経応答、免疫反応、炎症、血管拡張などの過程に影響しています。

    近年注目されるメディエーターは、
    TRPV1 (温度感受性TRPチャネルV1)
    TLR2 (Toll様受容体2)

    の、2つの受容体が挙げられます。

    TRPV1:基本機能と熱刺激センサー

    TRPV1は温度や特定の化学物質** (例:唐辛子のカプサイシン) を感知する「センサー」 のような受容体です。

    辛さと同時に熱さを感じるのは、TRPV1が活性化するためです。

    TRPV1へのアプローチと化粧品成分

    TRPV1の活性化を抑制することは、症状悪化を防ぐ有効な手段と考えられています。

    このメカニズムに着目した化粧品原料が開発され、以下の成分が知られています。
    ※薬機法上、化粧品で具体的な効果効能謳うことはできません。

    ペンタペプチド-59
    セイヨウシロヤナギ樹皮エキス
    コレステロール

    TLR2:自然免疫応答と炎症のキープレイヤー

    TLR2は、病原体などを認識して「 自然免疫応答 」を活性化する受容体の一つです。

    TLR2と酒さの関係性について

    TLR2は** ニキビの増悪因子** としても知られ、酒さの病態でも重要な役割が示唆されています。

    過剰に活性化されたTLR2が、炎症性サイトカイン産生を促し、赤みや丘疹、膿疱などの悪化要因の一つとされています。

    TLR2抑制に関する化粧品成分例

    TLR2の過剰な働きを抑制することは、症状改善に繋がる可能性があります。

    原料メーカーの調べでは、ユキノシタエキスがTLR2の働きを抑制することが報告されており、酒さへの応用が期待されています。

    皮膚マイクロバイオームを軸にした菌活スキンケア

    酒さの病態には、自然免疫応答が深く関わるとされ、皮膚に存在する微生物の集まりである「 皮膚マイクロバイオーム(微生物叢) 」との関連も注目されています。

    マイクロバイオームイメージ
    マイクロバイオームイメージ

    皮膚マイクロバイオームと酒さの関係

    酒さ患者では、「特定の皮膚常在菌バランスの崩れ」が観察されることがあります。

    毛包虫(ニキビダニ)の増加:酒さ患者の肌で増加例が報告され、直接原因ではありませんが、間接的にTLR2など自然免疫系を刺激し、炎症反応や症状悪化を導く可能性が指摘されています。

    その他の常在菌 : 表皮ブドウ球菌やアクネ菌など、様々な菌の関与が議論されています。

    いずれにしても、皮膚マイクロバイオームを正常に保つことが、症状悪化を防ぐ上で重要という認識が広まっています。

    【注目】クロレラエキス

    クロレラエキス
    クロレラエキス

    クロレラエキスの効果

    このクロレラエキスが、肌の常在菌叢を整え、健やかな肌環境へと導いてくれます。

    • 肌の善玉菌アップ+抗菌ペプチド産生の促進により、悪玉菌を減らして炎症を抑える
    • EGF様作用により、肌再生を促す
    • 皮脂抑制効果
    • コメドの減少
    • 抗炎症、赤みの軽減
    • ブルーライトの影響を減らす

    このクロレラエキスが常在菌叢を整え、健やかな肌環境へ導くとされています。

    成分名称がクロレラエキスのみの場合もあり、製品紹介文では、「 マイクロバイオームケア 」や「 プレバイオティクス 」といったキーワードが触れられているかを確認すると良いです。

    最新研究を日々のケアへの反映

    本記事では、酒さの最新メカニズムとして、受容体TRPV1とTLR2、皮膚マイクロバイオームの研究内容を解説してきました。

    酒さの肌が特定刺激に敏感に反応すること、赤みやブツブツが治りにくいことの背景に、複雑な生体メカニズムがあるとされています。

    以下の成分を取り入れ、最新の研究を日々のケアに活かしてみてはいかがでしょうか。

    • TRPV1 の活性化を抑制する成分(ペンタペプチド-59等)
    • TLR2 の過剰な働きを抑制する成分(ユキノシタエキス)
    • 皮膚マイクロバイオーム を整えるプレバイオティクス(クロレラエキス等)

    自身でのケアも大切ですが、酒さの診断や治療は、必ず皮膚科専門医にご相談ください。


    さらに詳しく知りたい方は、敏感肌ナビをチェックしてみてくださいね。

    参考文献
    日本皮膚科学会 尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 日皮会誌133,407-450 (2023)
    皮膚科医のための香粧品入門 皮膚科医の臨床  Vol.56 No.11 (2014) 金原出版株式会社
    “酒皶とマイクロバイオーム”, 山﨑研志 Bella Pelle, Vol.9, No.4, 2024

    創業者/開発者 髙岡 幸二
    大阪府出身。神戸大学卒。医学博士。
    元神戸大学バイオシグナル研究員。
    元奈良女子大学非常勤講師・バイオテクノロジーの研究員。
    化粧品・健康食品の開発。
    2024年10月に、サンエス石膏株式会社のグループに参画。

    会社名   :有限会社DSR
    代表者  :宮竹 二郎
    本社所在地 :大阪府吹田市江坂町1-23-101大同生命江坂ビル13階
    設立   :2002年12月4日
    事業内容 :化粧品の開発、製造、販売
    資本金  :300万円
    URL   :https://dsr-skincare.jp/

    敏感肌ナビ
    敏感肌,脂漏性皮膚炎,酒さ,ニキビのスキンケア情報を発信
    https://dsr-skincare.jp/blog/

    DSRオンラインショップ
    敏感肌のためのセラミド化粧品「シェルシュール」、敏感肌がときめくセラミド化粧品「ノーブルヒル」の2つの自社ブランドを販売
    https://www.dsr-co.jp/

    【DSR公式Amazonストア】
    シェルシュールやノーブルヒルの一部商品を取り扱い
    https://www.amazon.co.jp/stores/page/B3C6F6FF-A393-4A53-811D-8FB66F5A0AAA

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