新しい香りの感性予測をAIでサポート ~「香り×人間情報データベース研究会」の研究開発成果~ 2025年度 研究会の募集を開始

香りの感じ方は人によって異なり、その背景には性格や認知傾向など、さまざまな人間特性が関わっています。

株式会社NTTデータ経営研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:山口 重樹、以下、NTTデータ経営研究所)と一般社団法人応用脳科学コンソーシアム(代表理事会長:柳田 敏雄、代表理事理事長:岩本 敏男、以下、CAN)は、CANの会員企業と共に「香り×人間情報データベース研究会」を組成し、香りに関する官能評価と人間特性(性格・認知バイアス・属性など)を組み合わせた「香り×人モデル※1」のデータベース拡充とAIモデル最新化を推進しています。

2025年度も香りのデジタル化をさらに推進する場として研究会の開催を予定しており、2025年8月4日に募集を開始いたしました。


2024年度は、文部科学省所管の国立研究開発法人JSTの未来社会創造事業で確立した「香り×人モデル」を基盤とし、参加企業のニーズが高い調合香料などを持ち寄って共同研究を実施。約1,000人規模の官能評価データを収集し、モデルの拡張およびAIによる感性予測を高精度で実現しました。


この「香り×人モデル」は、香料開発やマーケティング活動に新たな示唆を与えるツールとして、以下のような機能を提供します。


■モデル全体像の可視化:香りに対する官能評価と人間特性との関係性を視覚化

 <動画で見る!モデル全体像の可視化 https://youtu.be/zPsZB2cAzVc


■カスタムモデルの構築と可視化:特定のターゲット層に合わせたモデル再構築と視覚化


■消費者反応の予測:簡易アンケート(24項目)から香りの反応パターン(クラスタ)をAIで推定


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※1 「香り×人モデル」とは、2019年から2024年にかけて、東京大学 大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻生物化学研究室の東原 和成 教授を研究代表者として、国立研究開発法人科学技術振興機構(本部:埼玉県川口市)の未来社会創造事業「香りの機能拡張によるヒューメインな社会の実現」プロジェクトで構築したAIモデルのことです。詳細はこちら( https://www.nttdata-strategy.com/newsrelease/240627/ )をご覧ください。



【2024年度の成果と取り組み】

■1,000名規模の官能評価データを取得し、新たな香料特性の把握に貢献

調合香料をパッケージ化し、人間情報データベースモニターに配付することで、実際の香り体験を通じた官能評価データを収集。その結果、香料ごとの特徴に加え、人間の主観的反応のばらつきや傾向も整理・定量化され、これまでのモデルでは表現しきれなかった香料や人の多様な特性を反映。


■企業ニーズの高い調合香料を取り込んだ最新モデルの構築・提供

参加企業様が注目する、企業ニーズの高い調合香料を対象に、官能評価データを反映した拡張モデルを構築し、2年間利用可能な形で提供。簡易アンケート結果をもとに消費者の反応傾向を予測し、商品開発に向けた香料選定やコンセプト設計の初期仮説立案を支援。


■実務での活用を見据えたツール・機能の開発

現場で実際に香料開発に携わる参加企業の皆様からのご意見を参考に、任意条件でのカスタムモデル生成機能や、操作性に配慮したUI開発など、実務ニーズに即した機能強化を実施。


2024年度の取組

2024年度の取組


※2 「人間情報データベース」とは、2016年から構築を開始し、全国約5万人のモニターから属性、性格、認知バイアスなどの人間特性をこれまでに累計3,000項目以上取得しているNTTデータ経営研究所独自のデータベース。全国のメーカー・メディア・金融機関・自治体など累計30社以上が利用している。詳細はこちら( https://www.nttdata-strategy.com/services/data-and-intelligence/hi-db/ )をご覧ください。


<人間情報データベース>はNTTデータ経営研究所の登録商標です



【参加企業様の声】

■本モデルは、画面上の可視化だけでなく、可視化で使用しているデータをCSV形式で出力できるため、自社内での詳細な分析や仮説検証にも活用しています。


■本モデルに含まれる多項目の数値が香料開発の新たな着想や気づきを得る手がかりになっています。


■当社で実施した独自アンケートと同様の傾向が香り×人モデルの出力結果にも見られ、一定の整合性があると感じました。


■若年層モニターのさらなる拡充にも期待しています。


■ビジネス現場での利活用事例が増えることで、社内展開や活用のイメージが一層具体化しやすくなると感じています。



【課題と今後の展望】

香り×人モデルは、現場での仮説検証や香料選定の初期検討に役立つツールとして一定の評価をいただいています。今後は、2024年度の取り組みを継続・強化する形で、ツールの操作性向上、若年層モニターの拡充、ビジネス現場での具体的な活用事例の蓄積を図ってまいります。


2025年度も香りのデジタル化をさらに推進する場として研究会の開催を予定しております。

詳細はこの後に記載の「募集概要」をご確認ください。



【募集概要】

研究会名称:香り×人間情報データベース研究会

設置先  :一般社団法人応用脳科学コンソーシアム

      応用脳科学活動ユニット 応用脳科学R&D研究会内

研究内容 :参加企業が共同でさまざまな香料を『香り×人モデル』に組み込み、

      新たなAIモデルを構築し、社会実装を目指す

募集開始日:2025年8月4日

応募方法 :興味、関心のある企業・団体の方は、

      お気軽に下記までお問い合わせください


<本研究会に関する問い合わせ先>

■株式会社NTTデータ経営研究所

ニューロ・コグニティブ・イノベーションユニット

マネージャー 松崎 友和

E-mail: matsuzakito@nttdata-strategy.com


■一般社団法人応用脳科学コンソーシアム

事務局長 萩原 一平(はぎわら いっぺい)

〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-9JA共済ビル10階

E-mail  : can@can-neuro.org

Webサイト: https://www.can-neuro.org/



【関連リンク】

■NTTデータ経営研究所 ニュース・リリース 香りに関するデータ収集からAIモデルの開発・活用までを行う「香り×人間情報データベース研究会」を発足

https://www.nttdata-strategy.com/newsrelease/240627/


■国立研究開発法人科学技術振興機構 未来社会創造事業「香りの機能拡張によるヒューメインな社会の実現」(Webサイト): https://www.jst.go.jp/mirai/jp/program/safe-secure/touhara/index.html

(成果集PDF): https://www.jst.go.jp/mirai/jp/uploads/outcome_tohara.pdf


■NTTデータ経営研究所 人間情報データベースについて: https://www.nttdata-strategy.com/services/data-and-intelligence/hi-db/


■一般社団法人応用脳科学コンソーシアム(CAN)Webサイト: https://www.can-neuro.org/


■NTTデータ経営研究所Webサイト: https://www.nttdata-strategy.com/


■CAN「香り×人間情報データベース研究会」Webサイト: https://www.can-neuro.org/fy2025_rds/#scent

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