雪印メグミルク 自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)提言 に基づいた開示について
雪印メグミルク株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:佐藤 雅俊)は、自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures:TNFD※1)提言に基づく本格開示を公表いたしましたのでお知らせいたします。
【開示に向けた分析の考え方】
1. LEAP※2アプローチの採用
TNFDが推奨するLEAP(Locate, Evaluate, Assess, Prepare)アプローチに従い、自然関連リスク・機会の評価を体系的に進めました。
2. 自然関連リスク・機会の把握と対応のための分析
(1) バリューチェーン分析
国際的ツールであるENCORE※3(Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure)を用いて自然との関係を可視化した結果、私たちが関連するバリューチェーン上流において依存・影響の強さが顕著であり、特に、生乳の生産・調達および水資源の利用において、当社グループの事業と自然との密接な関係を再認識しました。
(2) 優先地域の特定
自然関連リスクへの対応を重点的に行っていくため、自然状態指数と依存・インパクト指数の2軸で生産拠点をマッピングし、注視する地域を絞り込みました。
3. 気候関連・自然関連リスク評価のためのシナリオ分析
将来の世界で想定される気候関連・自然関連リスクについて、気候変動に関するシナリオ(1.5℃シナリオ、4℃シナリオ)および自然資本・生物多様性に関するシナリオ(生態系の劣化と社会連動の組合せ)を考慮した4つのシナリオのもとで、重要度を評価しました。
4. 対応策、指標および目標の設定・検討
気候関連・自然関連の重要なリスクと機会について対応策を検討し、指標と目標を設定しました。
5. 今後の取組み
今後、リスク低減・機会活用に向け、気候変動や生態系劣化への適応と緩和を軸とする、酪農のレジリエンス向上および水資源の保全を推進していきます。
■開示内容については下記をご覧ください。
URL:https://www.meg-snow.com/csr/pdf/tnfd_250731.pdf
当社グループは、今回の分析・開示を基に各拠点の具体的な取組みを行い、気候と自然の関係を考慮した統合的な開示を進めてまいります。
※1 TNFD:自然関連の財務情報を開示する枠組みの開発・提供を目指して2021年6月に正式発足した国際イニシアチブ。2023年9月に開示提言正式版(v1.0)が公表された。(http://tnfd.global/)
※2 LEAP:自然との接点、自然との依存関係、インパクト、リスク、機会など、自然関連課題の評価のための統合的なアプローチ。
※3 ENCORE:金融機関が投融資先の自然資本に関連する機会やリスクを評価するために開発したツール。企業が自社のバリューチェーンにおける自然との関係を評価するために使用されている。