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エリジオン、3次元データ変換・活用支援ツールの 新バージョン「CADdoctor EX6.0」をリリース

株式会社エリジオン(所在地:静岡県浜松市、代表取締役社長:小寺 敏正)は、3次元データ変換・活用支援ツールである「CADdoctor」の新バージョン「CADdoctor EX6.0」を、2014年3月12日に発売いたします。

CADdoctor製品構成図
CADdoctor製品構成図

■ プレスリリース
http://www.elysium.co.jp/newsarchive/product/20140312-1200.php
■ 「CADdoctor」について
http://www.elysium.co.jp/productinfo/caddoctor/


CADdoctor EX6.0(以下、EX6.0)では、ポリゴンデータからCADデータを作成するリバースエンジニアリング機能を大幅に改善し、既存のソフトウェアが到達できなかった高品質と自動化の両立を達成しました。刷新された処理エンジンにより自動作成されるCADデータは高品質で使い勝手がよく、リバースエンジニアリング機能活用の幅が大きく広がります。EX6.0のリバースエンジニアリング機能では、ポリゴンデータから部位ごとの面特性を自動で認識し精密な領域分割を行うことで、CADでモデリングしたような面構成を実現するとともに、抽出したフェースを連続的につなぐことで、フェース間の連続性が保たれた高品質なCADデータを自動作成します。
またEX6.0では、ソリッドモデルから解析用の中立面データを作成する「中立面オプション」を追加しました。ボスやリブが複雑にモデリングされた設計モデルであっても、面抜けや離れのない高品質な中立面を自動で作成することが可能です。中立面データの作成を短時間で行うことで、設計と解析のサイクルを円滑に回すことが可能になります。さらに、自動作成機能だけでなく、中立面編集用の専用モデリング機能も備えているため、たとえ自動中立面作成で意図通りの結果が得られなかった場合でも、簡単に中立面を修正することができます。

現在、製造業では3Dデータの活用が進み、多くの人が3D CADを用いるようになりました。また、3次元測定器の普及により、実物を測定した結果の点群データやポリゴンデータが活用される機会も増えています。3D CADデータや測定データを部門間や他社との協業で活用する際には、使用するCADシステムへの変換に加え、利用用途に応じたデータの最適化などのデータ整備が必要です。
市場競争の激化により、リードタイム短縮、コスト減がますます求められる昨今では、このようなデータ整備作業を確実かつ効率的に行うことが求められています。こうした市場背景を踏まえ、CADdoctor EX6.0では、基本機能であるデータ変換の変換速度を大幅に改善し、より短時間で確実なデータ変換を行えるようになりました。また、新たなCADインターフェースとして、CADmeisterのデータ入出力に対応しました。
データ最適化機能としては、リバースエンジニアリング機能の自動作成機能を大幅に改善することで、ポリゴンデータからこれまで以上に高品質なCADデータを作成できるようになりました。作成したCADデータは、設計の参照用や解析等、様々な用途に使うことができます。また、中立面オプションの追加により、ソリッドモデルからの解析用中立面データ作成を短時間で効率的に行うことができるようになります。
CADdoctor EX6.0は、データ変換と各種データ最適化の自動機能を強化することで、3D CADデータ、測定データの短時間かつ低コストでの活用を支援します。


■ 販売目標
エリジオンでは、CADdoctor EX6.0に関して、本体および全てのオプションの合計で、販売開始後の1年間で3億円の販売を見込んでいます。


■ 販売方法
CADdoctor EX6.0は、以下のCADdoctor販売代理店を通じて販売します。
・SCSK株式会社
・アイコクアルファ株式会社
・株式会社アルゴグラフィックス
・伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
・クボタシステム開発株式会社
・株式会社ディアイスクエア
・デジタルプロセス株式会社
・株式会社電通国際情報サービス
・株式会社大塚商会
・コダマコーポレーション株式会社
・株式会社豊通シスコム


■ 販売・出荷開始日程
出荷開始:2014年3月12日(予定)


■ CADdoctor製品構成図
http://www.atpress.ne.jp/releases/44050/img_44050_1.png


■ CADdoctor EX6.0新機能概要
1.ポリゴンデータから高品質なCADデータを自動で作成
CADdoctor EX6.0のリバースエンジニアリグ機能では、従来の自動作成機能を大幅に改善し、自動作成エンジンを刷新することで、高品質なCADデータを自動で作成できるようになりました。新たな自動作成エンジンでは、ポリゴンの曲率からCADデータのフィレット部分とベース曲面部分を自動で認識します(図1)。自動認識の結果はCADデータ作成前に確認が可能で、手動による変更にも対応しています。フィレットが複数交差するぼかし面の部分など、一枚のフェースで表現するのが困難な領域に対しても、フィレットの流れやポリゴン形状を参照しながら追加で領域分割を行うため、フェース間の連続性が保たれた高品質なCADデータを自動で作成できます(図2)。また、ポリゴン領域が平面や円柱、円錐に近似できる場合は、各解析面でCADのフェースが作成されます(図3)。さらに、領域編集やフェース作成といった手動修正機能を用いることで、自動作成後のCADデータの編集も容易に行うことができます(図4)。

図1 フィレット領域の認識
http://www.atpress.ne.jp/releases/44050/img_44050_2.png
図2 CADデータの自動作成
http://www.atpress.ne.jp/releases/44050/img_44050_3.png
図3 解析面でのCADデータ作成(左:ポリゴン、右:CAD)
   ※黄色=平面、橙=円柱
http://www.atpress.ne.jp/releases/44050/img_44050_4.png
図4 CAD領域の手動修正
http://www.atpress.ne.jp/releases/44050/img_44050_5.png


2.ソリッドモデルからの解析用中立面作成に対応
CADdoctor EX6.0では、ソリッドモデルから解析用中立面を作成する「中立面オプション」を新たに追加しました。ソリッドモデルから中立面を作成する場合、ペアとなるフェース群の認識に加え、板厚変化部やボスリブを適切に接続する必要があります。CADdoctorの中立面自動作成機能では、エリジオンの持つ形状認識・処理技術を活用することで、高い自動化率を実現しています(図5)。複雑なモデルでは、中立面の作成・接続が理論上不可能な形状が存在しますが、修正が必要な箇所はリスト表示されるため、漏れなく確認することができます。さらに、それらの箇所は、専用の中立面モデリング、編集機能を用いることにより容易に手動修正することができます(図6)。本機能はEX6.0のリリース前から数多くのパイロットユーザに検証していただいており、CADdoctorの中立面作成機能を活用すると、従来の他社製品を使用した場合に比べて、中立面作成から解析実行までの所要工数が半減した例もありました。

図5 中立面の自動作成
http://www.atpress.ne.jp/releases/44050/img_44050_6.png
図6 豊富な中立面編集機能
http://www.atpress.ne.jp/releases/44050/img_44050_7.png


3.並列化処理と変換設定の最適化により、変換時間を大幅に削減
CADdoctor EX6.0では、自動修正の並列化実行に対応するとともに、変換速度とソリッド変換率を重視した新たな変換設定(Minimal Healing)を新設しました。またCADdoctorへのデータ入出力時に必要な描画要素作成やデータ検証等の処理を省略した変換フローを選択できるようにすることで、従来バージョンと比べて変換時間の大幅な短縮を実現しました。従来バージョンと比較した変換時間の短縮率は、Minimal Healingを用いた場合で約60%、データ品質を優先したPowerful Healing設定時でも約50%を達成しています。EX6.0での変換速度の高速化は、大規模アセンブリモデルほど効果が大きく、データによっては70%以上変換時間が短縮するものもあります(図7)。

図7 変換時間の削減例
http://www.atpress.ne.jp/releases/44050/img_44050_8.png


4.形状比較での設計変更内容の表示に対応
CADdoctor EX6.0の形状比較機能では、形状差異箇所の検出と同時にその変更内容の表示に対応しました。たとえばフィレット径が変更された二つの形状を比較すると、変更前後のフィレット径が数値として表示されるため、見た目には分かりづらい変更内容も容易に確認できるようになりました(図8)。フィレット以外にも丸穴や面取りの変更内容表示にも対応しています。

図8 フィレット径の変更内容表示
http://www.atpress.ne.jp/releases/44050/img_44050_9.png


5.最新CADバージョンへの対応
CADまたはデータ形式   :32bit版, 64bit版
(サポートするバージョン)
CATIA V5 (組込型)    :R18, R19, R20, R21, R22, R23
CATIA V5 (独立型)    :R7 ~ R23
CATIA V4 (独立型)    :V4.2.1 ~ V4.2.5
NX (組込型)       :NX7.5, NX8, NX8.5, NX9
NX (独立型)       :UG10 ~ NX8.5
Pro/ENGINEER (組込型)  :Wildfire5, Creo Parametric 1.0,
              Creo Parametric 2.0
Pro/ENGINEER (独立型)  :2000i ~ Creo Parametric 1.0
I-DEAS (組込型)     :NXI-DEAS 5, 6, 6.1, 6.2, 6.3
              (64bit版はサポートなし)
Parasolid (独立型)    :V7 ~ V26
ACIS (独立型)      :R6 ~ R23
JT            :入力:6.4 ~ 9.5、出力:8.0 ~ 9.6
STEP           :AP203, AP214, AP242
IGES           :~ V5.3
CADmeister (組込型)   :CADCEUS 5R1-4以降


※製品名は、各社の商標、または登録商標です

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