ビフィズス菌BB536に関する最新報告  ビフィズス菌BB536を含むヨーグルトの少量での整腸作用

 森永乳業は、このたび、ビフィズス菌BB536を含むヨーグルトには、少量でも整腸作用があることを確認いたしました。
 今回の実験では、便秘傾向者30名と下痢傾向者29名に、30gもしくは100gのビフィズス菌BB536を含むヨーグルトをそれぞれ4週間摂取してもらいました。その結果、便秘傾向者、下痢傾向者双方の排便回数、便性に改善が見られました。

便秘傾向者に対する排便回数への影響
便秘傾向者に対する排便回数への影響

【実験結果概要】
◆ビフィズス菌BB536を含むヨーグルトの少量摂取で便秘の改善作用が見られた
 30名の便秘傾向者(排便回数 週3回以下)に、30gもしくは100gのビフィズス菌BB536を含むヨーグルトを4週間摂取してもらったところ、どちらの群においても、摂取開始1週間後から排便回数と便性において有意な改善が確認されました。
今回の実験で、ビフィズス菌BB536を含むヨーグルトの100g摂取の便秘に対する整腸作用と同等の作用が、少量の30g摂取でも確認されました。

◆ビフィズス菌BB536を含むヨーグルトの少量摂取で下痢の改善作用が見られた
 29名の下痢傾向者(排便回数 日2回以上)に、30gもしくは100gのビフィズス菌BB536を含むヨーグルトを4週間摂取してもらったところ、どちらの群においても、摂取開始1週間後から排便回数と便性において有意な改善が確認されました。
 上述同様、今回の実験で、ビフィズス菌BB536を含むヨーグルトの100g摂取の下痢に対する整腸作用と同等の作用が、少量の30g摂取でも確認されました。


【研究内容】
■試験1
<概要>
 30名の便秘傾向者(排便回数 週3回以下)に30gもしくは100gのビフィズス菌BB536を含むヨーグルトを4週間摂取させ、排便回数と便性(※)を調査(30g摂取 n=14/100g摂取 n=16)
<結果>
 摂取開始1週間後から排便回数が有意に上昇し、便性も有意な改善が確認された。
 開始2週間までは、30g摂取群、100g摂取群ともにほぼ同程度の改善が見られ、開始2週間以降の30g摂取群でも、開始時よりは有意な上昇が確認されている。

<グラフ>便秘傾向者に対する排便回数への影響
http://www.atpress.ne.jp/releases/34748/1_1.JPG

<グラフ>便秘傾向者に対する便性への影響
http://www.atpress.ne.jp/releases/34748/2_2.JPG

■試験2
<概要>
 29名の下痢傾向者(排便回数日2回以上)に30gもしくは100gのビフィズス菌BB536を含むヨーグルトを4週間摂取させ、排便回数と便性(※)を調査(30g摂取 n=14/100g摂取 n=15)
<結果>
 摂取開始1週間後から排便回数が有意に低下し、便性も有意な改善が確認された。
 実験期間中、30g摂取群、100g摂取群ともにほぼ同程度の改善が見られた。

<グラフ>下痢傾向者に対する排便回数への影響
http://www.atpress.ne.jp/releases/34748/3_3.JPG

<グラフ>下痢傾向者に対する便性への影響
http://www.atpress.ne.jp/releases/34748/4_4.JPG

※便性:便の状態。便の性状をはかる基準である「ブリストル排便スケール」に準じて判定数値が1に近づくほど硬く、7に近づくほどゆるい。適度な柔らかさは4である。

■まとめ
 ビフィズス菌BB536を含むヨーグルトの100g摂取での整腸作用については既に明らかとなっております。今回の実験結果より、ビフィズス菌BB536を含むヨーグルトは、30gと少量でも、便秘傾向者、下痢傾向者双方における、排便回数と便性を十分改善させる整腸作用があることが確認されました。


【参考】
■ビフィズス菌
 ビフィズス菌は、乳酸や酢酸といった有機酸を生成し、有害菌の増殖を防ぎ腸内環境を整えます。ヨーグルトを作る際に乳酸菌が必要であるということは広く知られていますが、全てのヨーグルトに、善玉菌の「ビフィズス菌」が含まれているわけではないことはあまり知られていません。ビフィズス菌は健康のために働く善玉菌の代表格で、大腸内の悪玉菌の増加を抑え、腸内の環境を整えます。

■ビフィズス菌BB536
 ビフィズス菌の中でも、当社が使用しているビフィズス菌BB536は、健康な乳児から発見されたヒトのビフィズス菌です。一般的にビフィズス菌は、酸や酸素に弱いのですが、ビフィズス菌BB536は、他のビフィズス菌に比べ、酸や酸素に強く、生きたまま大腸に到達できる菌です。

■森永乳業のビフィズス菌研究
 母乳栄養児の腸内にビフィズス菌が優勢に棲んでいることに着目し、1960年代からビフィズス菌に関する研究を開始。1969年には健康な乳児からビフィズス菌Bifidobacterium longum BB536株を分離し、1971年にはビフィズス菌を含有するヨーグルトの開発に成功。40年以上にわたる基礎・機能性・応用研究から、ビフィズス菌BB536は腸内環境改善作用を基本とする多くの生理機能を有していることが明らかになっています。
 現在、ビフィズス菌BB536は国内のみならず、世界中の多くの国においてもサプリメントや育児用粉乳などに利用されており、2007年には米国FDAからGRAS(Generally Recognized As Safe)認証を受けております。

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