アフガニスタンについて話し合う場としてのタシケント

サマルカンドでの上海協力機構首脳会談の開催を受け、中央アジア国際研究所主任研究員 シュフラト コビロフが想定するアフガニスタンの経済動向に関してご報告します。


サマルカンドで開催される上海協力機構首脳会談での主要テーマの一つはアフガニスタンの経済復興となると見込まれます。


アフガニスタンから突如海外の軍が完全に撤退して以降、同国の正常化にあたって、上海協力機構の役割と意義は非常に高まっています。


ミルジヨーエフ大統領は同機構とアフガニスタンによるハイレベル会合をオブザーバー国であるアゼルバイジャン、アルメニア、トルコ、カンボジア、ネパール、エジプト、カタール、サウジアラビアと国際組織も参加させて定期的に開催することを提案していますが、これは非常に重要なことであります。


2022年7月にタシケントで国際会議「アフガニスタン-安全と経済発展」が開催され、20カ国以上の代表と国際組織の関係者が参加しましたが、この会議はこのような形式での対話は効果的であるということを示しました。


この会議はウズベキスタンは開放的な対外政策を取っており、中東アジアと南アジアの歴史的な相互のつながりを改めて復活させることがいかに重要であるかを示すものとなりました。マザリシャリフ-カブール-ペシャワールを結び、パキスタンのグワーダル港に抜ける鉄道の建設はアフガニスタンの経済復興を推進し、東西の多くの国との貿易を拡大し、この地域全体の地政学的風景を変える巨大プロジェクトの一つであります。この事業はミルジヨーエフ大統領の提案によるものです。


話し合いの場としてのタシケントはすでにその成果をもたらしており、今後もアフガニスタンに関する重要な問題、特に安全や過激主義やテロリズムの脅威、包括的な政府の形成、人間の権利と自由の保護、社会・経済復興、インフラや人道に係る事業の実施などの問題について交渉し、協議する場となり続けるでしょう。


アフガニスタンの今後の状況の成り行きや国の安定、以前の国際関係や経済関係の復活は、何より上海協力機構の加盟国がこれらの問題について互いに受け入れることのできる解決策を見出せるかどうかにかかっています。


中央アジア国際研究所

主任研究員 シュフラト コビロフ

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