童話『マナくんのおとどけ屋さん』が文芸社より4月15日付で刊...

童話『マナくんのおとどけ屋さん』が文芸社より4月15日付で刊行

だれにでもきっと、 どこかで何か役に立てることがあると気づかせてくれる冒険物語。

たかたちはるは、文芸社より童話『マナくんのおとどけ屋さん』を2022年4月15日付で刊行いたしました。



磯の潮だまりで家族と暮らすナマコのマナくんが主人公。はやく動けないし、人気もないし、おしゃれでもない。ひっこみじあんのそんなマナくんが、たいせつなプレゼントを向こうの潮だまりまではこぶことに。「ボク、できるかな……」と不安そうなマナくんは、無事におとどけができるのか。マナくんがおとどけという挑戦を通して成長し、自己肯定感を高めていく姿を描く。



<書籍概要>

定価  :税込 1,100円(本体 1,000円)

判型  :A5上

ページ数:44

発刊日 :2022/04/15

ISBN  :978-4-286-23467-0

ジャンル:童話


文芸社公式書籍案内

https://www.bungeisha.co.jp/bookinfo/detail/978-4-286-23467-0.jsp


本文はすべての漢字にフリガナ付き。

読んであげるなら、絵本を卒業するころのお子さんに。

(1年生くらいまでは、一度に読むには長いかもしれません。「続きはまた今度」がオススメです。)

自分で読むなら、ひらがなが読めるお子さんから。

(小学校中学年くらいなら一度に読み切れる分量です。)



<作者より>

「なんでナマコ?かわいくないでしょ」

当作品の最初の1文をお読みになった方は、きっとそう思われるでしょう。作者の私自身、当初、本当にナマコでお話しになるのか不安がありました。しかし、完成した今、ナマコだって主役になれると声を大にして言いたいと思います。


むしろ、この物語では、主人公はナマコでなければならなかったのでした。

1分で10センチ程度しか進めない、いかにも遅そうな見た目の生物。こんなにのろい生き物でも、その遅さを強みにして役に立てることがある。欠点は見方を変えると強みにできる、そんなことが伝わる物語になっていれば良いなと思います。


一見すると、自信のない子どもが挑戦をしながら自己肯定感を高めていく、シンプルなお話だと思われるでしょう(そのように読んでいただいても十分楽しんでいただけるものと、作者としては期待いたします)。

しかし、昨日の敵は今日の友とばかりに助け合うコミュニティ、ジェンダーへの意識やセクシャルマイノリティーへの理解、そしてコロナ禍で一段と存在感の増した運送業へのリスペクト、そういった要素もナマコのぼうやの冒険物語に込めたつもりです。本作は童話として書いていますが、そういった意味では、大人の方にも是非、あとがきまで読んでいただきたいという気持ちが強くあります。


そんなに詰め込んだのなら、さぞ教訓めいた話なのでしょう、という懸念もあるかもしれません。その点には私自身も心配でしたので、原稿完成に当たり、当時9歳の娘に読んで聞かせてみました。心配をよそに、娘は大喜びで最後まで聞いてくれました。なぜか、ナマコは襲われると内臓を吐き出すといった割とマニアックなことも知っていたので、そのような話が出てきたことも面白かったようです。海の生き物の生態については極力忠実にストーリーに織り込んでいます。


最初に出てきた大問題が1つそのままだという声が上がりそうです。「ナマコはかわいくない」問題です。

是非、どんなもんだと、最後まで読んでみてください。素直で優しく、けなげなナマコのマナくんが、読み終わる頃にはかわいく思えていただけるのではないでしょうか。前述の通り、生き物の生態については極力忠実にということを心掛けましたが、実は頭も目もないナマコのこと、そこはフィクションとして脚色させていただき、文はもとより、絵はとてもかわいらしく描いていただいておりますので、ご安心ください。


最後に、出版ということについて書かせていただきます。

今回は本名で出版することにいたしました。

それは、娘が、「ママが書いた本が図書館とかにあって、〈娘の名前〉が取ったら「たかたちはる」って書いてあったらすごいね」と言ったからです。

今回の作品は本当に思い入れが強く、文芸社様の多大なるご尽力により、このように書籍化していただくことができ、本当に感謝しております。

この先は、ひとりでも多くの方の元に届き、想いが伝わるとよいなと祈念いたします。

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