日本で最初のラーメンブームは1910年だった!! ラーメンを日本中に広めた立役者とは?

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    2021年12月23日 15:00

    いまや国民食となっている、みんな大好き「ラーメン」。

    ヴィーガンラーメン、コオロギラーメン、電気チャーシュー、疲労回復ラーメンなどなど、実は今のラーメンはここまで進化していた! 最先端のラーメンや食にまつわる、あらゆる現場を徹底取材! ラーメンから食の未来も見えてくる。

    新刊のラーメン・グルメエッセイ『「至極」のラーメン科学』より、冒頭の「はじめに」前編を公開します。

    ■はじめに 前編

    100年前のラーメンを食べて思ったのは、(これが100年前のラーメン?)という不可解さだった。

    ラーメンが誕生してから100年と少し。

    日本で最初のラーメンブームは1910年に開業した『浅草來々軒』から始まったとされる。
    浅草來々軒より前に横浜中華街や神保町の中華料理店などでラーメンは売られていたが、世の中にラーメンという料理を広め、日本初のラーメンブームを巻き起こしたのは浅草來々軒である。諸説あるものの、中華料理の麺料理とは一線を画する、今や日本料理となったラーメンは浅草來々軒が広めたと言っていい。

    当時の日本人は中華料理に馴染みがなく、ある種のゲテモノ扱いだったという。その一方で、シュウマイやワンタンを出す、町中華の原型のような店が少しづつでき始めていた。
    浅草來々軒もその流れで、庶民のための中華料理店として出発する。

    〈ラーメン店の誕生背景には、來々軒が「支那そば」、「ワンタン」、「シウマイ」という大衆的なメニューを安価に販売するという新たな業態を繁盛させ、広めたことがスタートとなります。〉(新横浜ラーメン博物館リリース)
     
    当時の浅草來々軒は大繁盛で、毎日客が2500〜3000人も訪れ、1カ月の収入で家を1軒買えたというからすごい。來々軒の大成功を受けて、浅草にはあっという間に來々軒スタイルの中華料理屋が立ち並び、全国へと広がっていった。
    ラーメンを日本中に広めた立役者が浅草來々軒。ドラマやマンガで中華料理屋の屋号に來々軒が使われるわけだ。
    ラーメンの元祖とは、どんなラーメンだったのか。

    新横浜ラーメン博物館は浅草來々軒のオープン当時の味を再現することに成功した。
    新横浜ラーメン博物館のスタッフが当時の資料を収集、來々軒の創業者・尾崎貫一氏の親族の協力の下、故・佐野実氏の支那そばやが再現したという本格的なものである。

    麺は当時の国産小麦(明治時代の輸入小麦は微々たる量で、すべて国産でまかなっていた)の品種を特定、現在ではすでに失われていたため、系統図と遺伝子情報からもっとも直系の小麦を探し出し、かん水は〈「かん石を水に入れ、その水を使用した」という証言〉(新横浜ラーメン博物館リリース)に基づいて再現したものを使ったという。
    チャーシューは中華風の吊るし直火焼き。メンマは台湾産。
    ダシは鶏と豚、野菜、煮干し。当時は鶏が牛よりも高級品だったという。ブロイラーはまだ作られておらず、いわゆる地鶏。ダシには卵を産み終わった親鳥が使われたという情報から、名古屋種の親鳥を使用。それに国産の豚ガラ、野菜を加えてスープをとった。
    味はしょう油味。当時はすべて国産でまかなっていたので、国産大豆、国産小麦、塩で作られたヤマサ醤油の濃口しょう油が使われた。
    さらに丼まで当時のものを再現するという凝りようで、関係者の熱意が伝わってくる。

    ※後編に続く

    ■書籍概要

    今、環境問題やテクノロジーが食を変えようとしています。ラーメンも無縁ではいられません。ラーメンを切り口に進化する食の世界を訪ね歩いてみました。100年後、私たちの子どもたちは今の私たちと同じように浅草來々軒の『らうめん』を食べているのでしょうか? それともまったく別の何かをラーメンと呼んでいるのでしょうか? SDGsからバーチャルリアリティまで、未来のラーメンの姿から、これからの食を探索します。

    1章 ヴィーガン、人造肉、昆虫、変わる食材 地球を救うラーメンとは?
    2章 人類はラーメンさえ食べていればいい 完全栄養食品としてのラーメン
    3章 未来のチャーシューは通電済み アンドロイドは電気チャーシューの夢を見るか
    4章 舌を操るテクノロジー 科学が生み出す、まぼろしラーメン

    プロが考える100年後のラーメン
    新横浜ラーメン博物館の考える100年後のラーメン/創業100年の製麺メーカーが考える未来のラーメン/業務用ラーメンの視点で未来を覗くと……も収録。

    ■本書の目次

    ■サンプルページ

    ■著者

    川口友万(かわぐち・ともかず)
    出版社勤務を経て99年よりライターに。これまで科学情報サイト『サイエンスニュース』の編集統括や不定期でバー「科学実験酒場」を経営するなど、様々な角度から科学をテーマに活動している。著書に『ホントにすごい!日本の科学技術』(双葉社)、『ビタミンCは人類を救う‼』(学研パブリッシング)、『なんでも未来ずかん』(講談社)、『ラーメンを科学する』(小社)など多数。

    ■商品詳細

    書名 :「至極」のラーメンを科学する
    監修:川口友万(かわぐちともかず)
    定価:1,540円(本体1400円+税)
    判型:四六判
    ページ数:200P
    ISBNコード:978-4862556226
    発売日:2021年12月10日

    ■購入はコチラ

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