久保井塗装、工業塗装工場をIoTで生産管理する管理システム「...

久保井塗装、工業塗装工場をIoTで生産管理する 管理システム「KCW-CMS」のトライアルユーザーの募集を開始

久保井塗装株式会社(埼玉県狭山市/窪井 要社長)は、工業塗装事業者が塗装現場のノウハウを投入して工業塗装工場の製造プロセスを受注から出荷・在庫までトータル管理できるIoTサービス「KCW-CMS」を独自に開発し、トライアルユーザーの募集を開始しました。スプレー&パウダー塗装用と電着塗装用の2種類があります。なお、KCW-CMSのソフトウェアは経済産業省が監督するIT補助金2021の対象として承認されています。


KCW-CMSに連動して調合管理ができる電子天秤


●KCW-CMSの導入メリット

工業塗装工場専用管理システム「KCW-CMS」を導入することで、下記のメリットがあります。

1、日常業務において、塗料調合等のヒューマンエラーを防止できる。

2、塗料や素材の手配もれ防止や、在庫塗料を探すロス時間を削減できる。

3、塗装品質検査の結果をリアルタイム集計、推移分析ができ、不良対策がスピーディにできる。

4、季節変動対策やトラブル発生時の暫定対策などを、バリエーションとして登録しておけるので安心。

5、属人ノウハウの共有化(会社ノウハウ化)ができ、技術継承がスムーズになる。

6、高度技術者が在籍する本社や研究施設など、遠隔地の生産拠点とインターネットを通じて情報共有できるため、新規製品立ち上げ時の工程検討やトラブル対応がスピーディにできる。

7、ISO9001品質マネジメントシステムに適合。



●KCW-CMSの主要機能

<塗料の管理(発注・在庫管理)>

塗料の製造日、検収(入荷)日、有効期限、製造ロットを缶ごとに固有のQRコードを割り当てた固有ラベルを貼ることで、保管場所や残量までを一元管理できます。

使用する製品と塗料在庫を紐づけすることができますので、生産計画を立てるときに残量をパソコンで確認することができ、手配漏れをなくし、手間のかかる在庫塗料を探す作業を削減することができます。また、塗料ディーラーへの発注票も作成することができます。


<被塗物の管理>

社内製造または外部から入荷した被塗物(製品素材)を、梱包ごとにQRコードで管理または一括管理します。受注を入力するときに、被塗物の在庫状況が確認できます。


<塗料調合の管理>

主剤・硬化剤・シンナーなどの塗料調合の配合比を予め設定しておくことで、システムと連動した電子天秤を使って配合ミスのない塗料調合が可能になります。

万一、配合を間違えそうになったときも、操作画面に塗料間違いの警告を発するよう設計されていますので、ポカ除けになります。過去の調合履歴も簡単に参照できます。

また、技術者が蓄積した温度・湿度等の季節変動への対応ノウハウや、トラブル発生時の対策、品質工学的実験で得られたノウハウも、バリエーションとして登録しておくことができますので、季節対策や属人ノウハウの共有化ができるようになります。


<受注管理と生産計画の管理>

お客様からの受注情報を入力することで、在庫している塗料や素材(被塗物)の過不足が把握でき、ダッシュボードで簡単に作業の優先順位を把握することができます。

また、生産計画を担当者に割振ることで、業務指示をスムーズに行えるようになります。


<手順書の管理>

冶具づけやワイピングなどの塗装前準備、塗装作業のやり方や注意点、検査の基準を、写真付の作業標準書、工程品質管理表、検査基準書として作成することができ、それらはタブレット端末や塗料調合操作用のパソコンで作業者がすぐに参照できます。


<検査記録の管理>

品質検査担当者が、検査結果をタブレット端末のタッチパネルから入力していくことで、現場が品質状況を数値で把握し、すぐに対策指示を出せるよう、リアルタイムに不良率を集計・表示できる他、管理PCから推移でも把握できます。検査の項目は、発生しやすいキズ、スケ、ブツ、ゴミが標準項目で、その他の任意項目を設定することができ、複数の品質検査を設定できます。また、上長承認機能も拡張できます。


<出荷・在庫の管理>

完成品の出荷ラベル(現品票)を作成できます。また、品質検査で良品となった数量から出荷ラベル分を差し引いた数は集計され、受注時に完成品在庫数として表示されます。また、出荷場で出荷ラベルのQRコードを読み、計画に対する出荷もれを予防できます。


<ハンガー管理>※電着塗装専用機能

ハンガーに個別の耐熱QRコードシールを貼り、レーンに設置したQRコード読取カメラの前を通過した回数でハンガーの使用回数をカウントして、管理画面から設定した使用上限を超えるとき、超過したものをお知らせします。この機能により、ハンガーを剥離するタイミングが正確に把握できるようになります。また、ハンガーの種類と取り付ける製品の種類を紐づけて管理することができるため、取付間違いを防止できます。


<レーン管理>※電着塗装専用機能

工場内にある塗装レーンについて、設置されているQRコード読取カメラを登録しておくことで、レーンに流れているハンガーをシステムが認識しますので、カメラからレーンの取り出し口までの距離を設定しておくことで、取り出し口で「次に出てくる製品の種類」がわかるようになり、段取りがしやすくなります。また、ハンガースピードを変更しても、ハンガーの通過スピードから速度を割り出して表示できます。



●募集:トライアルユーザーの募集を開始

工業塗装企業に対し、ユーザーとしてフィードバックをいただくこと、レスポンス猶予をいただくこと等を条件にKCW-CMSの導入費用を割引致します。


<募集要綱>

(1)キャンペーン特典:KCW-CMSの導入費用を割引致します。

(2)対象者:工業塗装工場の日本法人で、反社会勢力と一切の関係がないこと。

(3)取引条件:導入する仕様が決まり確定見積りに合意した場合、実稼働が始まる前に全額を先払いしていただきます。

(4)申込締切:2022年3月31日17時まで


<ご応募の流れ>

(1)当社サイト( https://www.kuboitosou.co.jp/about )の「お問い合わせ・ご相談・求人応募」フォームから、件名に「募集中のトライアルキャンペーンに応募したい」と記載して、必要事項を入力の上で送信してください

(2)ご応募いただいた方に仕様等のヒアリングをさせていただき、お見積りをお送りします

(3)お見積りにご同意いただけたら、ご発注書をいただき導入開始となります



●久保井塗装株式会社とは

国連SDGsを重視し、新技術の開発にも取り組む工業塗装の専業企業。

1958年の創業から今日まで、戦後復興期から高度成長期、バブルとその崩壊といった時代の変遷を見つめ、工業塗装を取り巻く環境も大量消費からエコロジー重視まで大きく変化する中を過ごしてきました。塗装という軸は守りながらも、変化に対応することが求められてきた50余年でしたが、受け身に対応していては存在意義を失うという危機感をもって、変化を模索してきた半世紀でもありました。先代社長の時代にも、プラスチック部品への対応を検討したりといった時代のニーズを見据えて企業体制を変革してきましたが、2代目である現社長になってからも、塗装に機能性を付与する新技術の開発や、国連が提唱するSDGsにも合致したエコ塗装技術の普及に努めるなど、中小工業塗装事業者の「あるべき姿」をめざして活動しています。


<機能性塗装>

当社が開発した基礎技術のなかに、骨材をたっぷり混ぜることで高粘度になった塗料を均質に塗装することができるというノウハウがあります。このノウハウを活用すれば、さまざまな機能性骨材を混ぜることで塗装に新たな機能を付与することができるようになります。


1) 抗菌加工塗装

99.9%以上の抗菌効果(24時間後)と10万回耐摩耗試験をクリア!

経済産業省が推進する「サポイン事業(戦略的基盤技術高度化支援事業)」の支援を受けて開発を進めている『サブμmの機能表面を形成し抗菌性能を最適化する塗装技術の開発』プロジェクトチームである有限会社久保井塗装工業所(当時、現・久保井塗装株式会社)、公立大学法人首都大学東京、株式会社明治機械製作所、タマティーエルオー株式会社は、多くの医療機関が求める抗菌基準「抗菌活性値2以上(無加工試験片の24時間培養後の生菌数の対数値の平均値に対し1%以下)」をクリアする高機能塗膜の開発に成功し、人工指を使った10万回の打鍵試験による耐摩耗テストもクリアしました。


2) 放熱塗装

日本初、100℃以下の低温度帯で20%(15℃)の放熱に成功!※

近年、自動車や電化製品といった工業製品は集積化が進み、光源やバッテリーの熱対策が必要になっています。しかし、形状自由度が高いプラスチック部品の変形を避けられるような、100℃以下の温度帯で放熱させる有効な手段がありませんでした。この温度帯で5℃以上の放熱効果が得られれば、商品の競争力強化につながると自動車メーカーから要望をいただいて技術開発しました。

※平成24年・当社調べ。


<標準塗装>

自動車製造ライン納入で鍛えられた、品質と納期厳守の体制。

自動車産業における納期とはとても厳しいものです。自動車の組立ラインは1分1秒あたりいくら利益をもたらすのかということが管理され、その数値を管理することが常識化しているので、納入業者が製造ラインを止めるような原因をつくることは許されないし、その理由が本当に納入業者自身の瑕疵によるなら、ラインが止まっている間に失われた利益に対する賠償責任を追及されるという厳しさがあります。それゆえ、ラインサイドへ納入する事業者は納期を守ることにおいて、とても鍛えられています。当社は、自動車部品メーカーの代理としてラインサイドへの納品まで行ってきた実績と管理ノウハウがあり、顧客の皆さまに納期遵守のご信頼をいただいております。


<IoTサービス>

工業塗装をIoTで管理する、塗装現場ノウハウを詰め込んだシステム。

工業塗装は、季節変化の影響を最小にとどめながら塗膜を形成していくプロセス管理というノウハウ事業です。久保井塗装では、50年以上培ってきた塗装管理のノウハウを独自開発したIoTシステムに投入し、被塗物の入荷と在庫管理、塗料の手配と残量管理、受注管理、作業者ごとの業務管理、製品ごとの作業標準・検査基準の管理、電子秤と連携した塗料調合管理、タブレット端末による製品仕様ごとの検査入力、検査結果のリアルタイム集計、完成品在庫の管理等の“見える化”を実現しました。このIoTシステム「KCW-CMS」は、ISO9001品質マネジメントシステムにも適合し、インターネットを介して塗装現場で日々起きていることを遠隔地で把握することができます。また、経済産業省が監督するIT導入補助金2020/2021のITツールに認定されましたので、導入していただくとき政府の補助金を申請することもできます(補助金の採択には審査があります)。


<お客様と塗膜を共同開発する久保井ラボ>

機能性骨材を配合して塗装に新たな付加価値を持たせる機能性塗装や、航空宇宙分野の塗装など、品質工学を元にしたアプローチでお客様の要望に応えています。


<SDGsの取り組み>

SDGsの12番目のテーマである“つくる責任”を如何に果たすのか、それには塗料の使用量を減らす努力が最も重要なテーマのひとつです。

スプレー塗装における作業者の調整ポイントは、塗料の吐出量、霧化パターンの広さ、エア圧といったスプレーガンの調整と、それに伴う被塗物とガンの距離、噴霧角度の調整という5点です。これらを反復作業精度の高い技術で改めて最適化すると、塗料の使用量を大幅に抑制することができます。

この方法以外にも、持続可能な開発や社会性ある成長と発展のために、当社が取り組み得るあらゆる機会を通じてSDGsに資する取り組みに挑戦していきます。



<法人概要>

会社名: 久保井塗装株式会社(KUBOI Coating Works Co.,Ltd.)

所在地: 〒350-1311 埼玉県狭山市中新田1083-3

資本金: 53,000,000円

メール: dev@kuboitosou.co.jp

代表 : 窪井 要

設立 : 1965年1月26日


<略歴>

1958年 クボイ塗装店創業(建築塗装)

1965年 有限会社久保井塗装工業所設立金属吹付及び

    焼付塗装工場を設立(東京都大田区)

1968年 埼玉県川口工場開設

1978年 埼玉県狭山市(現在地)に新工場設立(移転)

1983年 本田技研工業株式会社 狭山工場 車体品質課様により

    試作塗装工場の指定を受ける

1987年 自動車部品量産塗装開始

2004年 窪井 要現社長就任

2005年 ISO9001品質マネジメントシステム認証取得

2010年 VOC削減に関する埼玉県「経営革新計画」承認取得

2012年 経済産業省「サポイン事業」採択(放熱塗装)

2012年 TAMA環境ものづくり大賞 受賞

2013年 埼玉県環境保全連絡協議会「環境保全功労者及び環境保全優良事業所」表彰

2015年 経済産業省「サポイン事業」採択(抗菌加工塗装)

2018年 経済産業省「はばたく中小企業・小規模事業者300社、商店街30選」授賞

2019年 新工場用地を取得

2019年 株式会社に商号変更、資本金を5,300万円に増資

2019年 IoTシステム「KCW-CMS」の外部向け提供開始

2020年 KCW-CMSが経済産業省監督の「IT導入補助金2020」のITツールに認定

2020年 関東経済産業局より事業継続力強化計画を認定

2021年 埼玉県知事より「彩の国経営革新モデル企業」に指定

2021年 KCW-CMSが経済産業省監督の「IT導入補助金2021」のITツールに認定

2021年 KCW-CMSが電着塗装工場の自動ラインにも対応

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