被爆80年とテレビ新広島開局50周年という節目の年である2025年、
「広島の復興は、ゼロからの積み重ねで今がある」をコンセプトに、広島の創造のスピリッツを継承(Continue)し、未来に向けて革新(New)する思いを形にした複合型エンターテイメントフェス、「HIROSHIMA CONTI-NeWFeS 2025」が、10月11日から13日の3日間、広島グリーンアリーナとひろしまゲートパークと広島市内各所で開催されました。秋晴れの空の下、延べ約96,500人の来場者が訪れ、音楽、カンファレンス、展示、グルメ、街中イベントが一体となった総合フェスティバルとして、多彩な企画が繰り広げられました。







音楽が人と人をつなぎ、街全体を明るく照らした豪華アーティストのステージ
広島グリーンアリーナ大アリーナでは、多彩なアーティストたちがジャンルを超えてステージを彩りました。
初日の幕を開けたのは福岡県出身の砂月凜々香さん。続くKlang Rulerは軽快なグルーヴで観客を揺らし、アバンギャルディは独創的なダンスで魅せました。さらに広島出身の鞘師里保さんが登場し、しなやかさと力強さを併せ持つ歌声で観客を包み込みました。AKASAKI、IS:SUEと若い世代のアーティストが続き、会場の高揚感は一層増していきます。






夕方にはMA55IVE THE RAMPAGEが迫力のあるステージで会場を熱くし、かりゆし58が温かなメロディで心を和ませました。ラストのきゃりーぱみゅぱみゅはダークファンタジーをテーマに唯一無二の世界観で初日を締めくくりました。




2日目も朝から多くの人が列をなし、アリーナは早くもにぎわいを見せました。ONSENSEがオープニングを飾り、Touaが瑞々しい歌声で続きます。CANDY TUNEが広島初ライブを披露すると、色鮮やかなサイリウムがフロアに広がり大きな声援が。ポップでキュートな世界観に会場全体が一体となって盛り上がりました。ベリーグッドマンは心に響くメッセージソングで温かな時間をつくり、続いてTEEとHIPPYが登場。地元広島を拠点に活動する二人の息の合ったパフォーマンスに、客席から大きな拍手と手拍子がわき起こりました。





Little Glee Monsterが圧倒的なハーモニーで魅せ、MAZZELが完成度の高いステージで惹きつけます。ラストを飾ったFRUITS ZIPPERは弾ける笑顔と明るいポップサウンドで2日目を締めくくり、アリーナ全体が幸福感に包まれました。




カンファレンスで交わされた、広島の未来と希望を描く対話
広島グリーンアリーナ内の小アリーナで行われたカンファレンスには、スポーツ、ビジネス、アート、映像、地方創生など、幅広い分野の第一線で活躍する登壇者が集結。テーマは「継続と革新」。それぞれの経験をもとに、次の時代をどう創っていくかを語り合いました。

初日の午前はスポーツセッションから始まり、岡田武史さんと藤沢久美さんが組織やビジネスについて、秦英之さん、久保雅義社長、浦伸嘉社長、平野信孝部長、中川正太社長は広島のスポーツをテーマに意見を交わし、参加者は真剣な眼差しで聴き入っていました。午後には福留孝介さん、広島東洋カープOBの安部友裕さん、中田廉さんらが登壇し、野球人生の転機や次世代への思いを語りました。
国際的な視点では、ドイツ出身のパラリンピアンでホルン奏者のマシアス・ベルクさんが「制限の中で生まれる可能性」について語り、会場に深い余韻を残しました。
1日目の最後に登壇したのは原田隆史さん。教育現場におけるこれまでの壮絶な経験等、原田式メソッドが生み出された背景を紹介し会場を感動に包みました。
2日目はクリエイティブ業界の登壇者が集まり、中川悠介さん、渡邉賢一さん、古谷萌さん、小田康平さん、キリーロバ・ナージャさんらが、伝統と革新、ローカルとグローバルの交わりをテーマにトークを展開。午後のセッションでは、獺祭の桜井一宏社長とアイスタイルの石原健社長が企業の経営文化について語りました。







続くステージでは、映画製作や芸人などマルチに活躍する西野亮廣さんが登壇。「お金」「モチベーション」「集客」を軸に、リアルな体験を交えながら語る内容に多くの参加者がペンを走らせていました。映像ディレクターの高橋弘樹さん、テレビプロデューサーの西田二郎さんも加わり、エンターテインメントの未来をめぐる熱のこもった議論が続きました。






展示エリアでは、次世代交通を担う電動モビリティーの展示やメタバースとVRを駆使したバーチャル花火大会体験、テレビ新広島の番組に出演するアナウンサー棚田徹をモチーフにしたAIインタビューアー、バリアフリーな競技として注目を集めるドローンサッカー体験会など最新テクノロジーを紹介するブースが出展。出展者と来場者が直接対話し、アイデアを交わす姿があちこちで見られ、会場全体が学びの場となっていました。





広島と全国の「SOULフード」が集結!食とカルチャーが交差するゲートパーク
イベント会場のひとつ、ひろしまゲートパークには広島を代表する人気店から全国各地の名物まで、さまざまな「SOULフード」が集まりました。多くの来場者が美味を求めて長い列を作り、会場は朝から活気に満ちていました。ブースには、にしき堂のあんこ入りソフトクリームや、アヲハタの“凍ったまま柔らかい”フルーツスイーツ、平安堂梅坪の蒸し菓子や銘菓など、広島を代表する企業のメニューがずらり。




さらに「ご当地パンフェスタ」では、全国から集まった60種類以上のパンが勢ぞろいし、ジビエソーセージやステーキ、沖縄そば、焼き小籠包、広島風お好み焼き、焼鳥など、地域の特色と食文化の多様さを感じられる料理が並びました。



大屋根広場には巨大な「角ハイボールBAR」が登場し、会場中央には「獺祭」や「大和屋酒舗」による日本酒ブースも。県内外の蔵元が手がける銘酒を味わいながら、来場者はカップを手に思い思いの料理を楽しみ、笑顔が行き交うひとときとなりました。






また、同エリアのステージでは10月11日・12日の両日、ストリートダンスのステージ「FAVE PARK × LIMITMAKE SP」が開催され、ソロバトルやジャンル別トーナメントで観客の歓声が響きました。







さらにアクターズスクール広島ステージ、SUPER ROCK CITYHIROSHIMAとコラボした音楽ライブなどSOUL文化が発信されました。








13日(月)には「TEE 15th Anniversary Roots」が開催され、綱木悠夏、寿理がオープニングアクトを務め、瑛人・LEO&LANCE(ONE☆DRAFT)、ET-KING、Full Of Harmony、HIPPY、Def Tech、松崎しげる、HAN-KUN from湘南乃風といったTEEと親交の深いアーティストがゲスト出演。TEE自身も「ベイビー・アイラブユー」などを披露し約2万人のファンを魅了しました。ステージ食とカルチャーが自然に溶け合い、五感で楽しめるフェス空間が広がっていました。
















街中でも関連イベントを開催
サンクンガーデンではJOYSOUNDのカラオケが楽しめるメーカーズマークバーが展開、ハノーバー庭園では「HIROSHIMA CONTI-NeW FeS NEXT」と称して学生を中心としたイベントやステージが展開され、11日にはサッカーYouTuberのLISEMが、12日にはSTU48やSHOWROOM前田社長が出演しました。





広島駅前の川沿い「川の駅」では10月11日・12日の2日に渡り、「Rivace×HIROSHIMA CONTI-NeWFeS 蚤の市」を開催。アクセサリーや洋服やアンティークやヴィンテージやハンドメイド作品など掘り出し物がたくさん販売されました。
さらに広島市内のライブハウスサーキットイベント「SUPER ROCK CITY HIROSHIMA 2025 DX」ともコラボして「HIROSHIMA CONTI-NeWFeS 2025」の入場リストバンドを持っていれば割引が受けられる企画が展開されました。



広島の情熱がひとつになった新しいフェスのかたち
グルメ、カンファレンス、音楽がそれぞれの色を放ちながら、「HIROSHIMA CONTI-NeWFeS 2025」は幕を閉じました。アリーナで響いた歌声、ゲートパークに漂う香り、ステージで交わされた言葉と笑顔。そのひとつひとつが、原爆の被害を乗り越えた広島の創造力と情熱を映し出していました。


街と人と文化が呼応し、過去と未来が重なり合うこのフェスは、多くの来場者とともにフィナーレを迎えました。新しい広島の物語が、またここから始まります。

写真撮影:アオイ、エミイ、OOMO、後藤勝太、センイチ、マッティ、烈