Apple Watchの心電図機能!心電図とは?使い方は?注意点は?

2015年に初代が登場し、2021年3月の現在は第6世代まで発売されているApple Watch。

スマートウォッチとして確固たる地位を築いたApple Watchは、2021年1月にApple Watchならではの新機能「心電図アプリ」をリリースしました。

今回はApple Watchの心電図について、心電図とは一体なんなのか、実際に使ってみたときの使用感など詳しくご紹介します!

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Apple Watchの心電図アプリとは

そもそも心電図とは、心臓の電気的な活動の様子をグラフに記録することで心疾患の診断と治療に役立てるもの。

Apple Watchの心電図アプリはApple Watchの電気心拍センサーを使って心臓の鼓動と心拍リズムを記録できます。

その記録から心房細動(AFib)が起きていないかどうかを調べることができます。心房細動は不整脈の1つで、心房細動自体は死に至る病気ではありません。しかし心房細動を放置しておくと脳梗塞や心不全を招くことも…。

心房細動は自覚症状がない人も多くいるので、Apple Watchの心電図アプリは早期発見の手助けになるデバイスと言えます。

日本でようやく使えるように

実はこのApple Watchの心電図アプリは2018年から北米で提供されてきました。しかし日本では厚生労働省の「管理医療機器」として認可を取得する必要があり、長らく使用できず…2021年の1月にようやく日本でも使えるようになったんです。

東京都医師会の尾﨑治夫会長が「Apple Watchのこれらの機能が心房細動を早期に発見し、医師との対話、そして治療に結び付けられるような役割を果たしていくことを期待しています」と述べるほどApple Watch心電図アプリの精度は高く、約600人が参加した臨床試験では98.3パーセントの感度示したそうですよ。

実際に助かった人も

ClickOrlando.comによると世界ではApple Watchの心電図アプリ(不規則な心拍の通知機能 ※後述)のおかげで実際に命が助かったという方も。

2019年アメリカ・フロリダ州に住む44歳の男性はワークアウトの記録用にApple Watchを購入。ある朝、起床してからApple Watchを装着するとすぐに心房細動の通知が表示されたそうです。

その時は症状がなかったことから通知を無視し出社しようとしましたが、郵便受けまで歩いたところで息苦しさを感じ酷いめまいが。病院に行くと通常60〜100BPMという心拍数が160BPMという数値だったそうです。

1週間入院し無事退院しましたが、1週間後ソファに座っているとまたもApple Watchに通知が。今回は通知を無視せずすぐに病院へ行き、事なきを得たとのこと。
また、9to5Macによるとイギリスの30歳の男性はマラソン大会に参加するためトレーニングを重ねている中、その頃イギリスで利用可能になったばかりのApple Watchの心電図アプリを好奇心で試してみたそう。

するとApple Watchは心房細動を検知。病院に行ったところマラソンを走れるような状態ではないと分かり、数カ月後には心臓の人工弁置換手術を受けることになったのだとか。

もしあの時Apple Watchの心電図アプリを試していなかったら、マラソン大会に出場していてこの世にはいなかったかもしれない…と本人はコメントしていました。
まさに2人とも九死に一生を得たと言っても過言ではありませんね…!

2人ともこれまで持病はなく、年齢もまだ若いと言える歳。Apple Watchは時計機能や通知機能だけでなく、万が一を助けるデバイスとしても活躍してくれそうです。

Apple Watchの心電図アプリを使うには

さて、そんな画期的なアプリであるApple Watchの心電図アプリですが、使用できるのは2021年3月現在、

Apple Watch Series 4(第4世代)
Apple Watch Series 5(第5世代)
Apple Watch Series 6(第6世代)
の3モデルとなっており、さらに

Apple WatchとペアリングしているiPhoneのiOSを14.4にアップデート
Apple WatchのwatchOSを7.3にアップデート
する必要があります。

Apple Watch Series 3や2では心電図アプリは使用できないのでご注意くださいね。

Apple Watchのどのモデルを選んでいいか分からないという方は、Apple Watchのオススメは?全モデルを徹底比較で詳しく解説しているので、参考にしてみてください!

心電図アプリを実際に使ってみた

Apple Watchの心電図アプリがどういうものか分かったところで、実際に心電図アプリを使ってみましょう!

使い方

まずはペアリングしているiPhoneで『ヘルスケアアプリ』を開きます。
生年月日等を入力し、あとは画面の案内に沿って操作しましょう。
iPhoneでの設定が終わったら、Apple Watchのアプリ一覧から心電図アプリをタップ。
Apple Watchを装着した腕をテーブルの上などに置き、デジタルクラウンに指を当てます。
30秒計測すると結果が。今回、わたしは心房細動の兆候はなかったようです。
結果はiPhoneのヘルスケアアプリに記録されるので、いつでも見直すことができますよ。
計測してみた感想は「めちゃくちゃ簡単」の一言。30秒あれば計測できるので、煩わしさは一切ありません。

しかし心電図アプリには使用する上で注意すべき点がいくつかあります。

心電図アプリの注意点

混同しやすいのですが2021年1月から日本で使えるようになったApple Watchの心電図アプリで計測できるものは、

心電図
心拍
の2つで、心電図は定期的に自動計測するという機能はありません。心電図を計測するには先述したようにアプリを起動し腕をテーブルの上に置いて、デジタルクラウンに触れておく必要があります。

設定する時に表示されますが、心電図を使用する上で以下の点を留意しておきましょう。

Apple Watchでは心臓発作・血栓・脳卒中を見つけることはできない
Apple Watchでは心臓関連の他の病状(例:高血圧、うっ血性心不全、高コレステロール、ほかの種類の不整脈)は検知できない
Apple Watchは心房細動を常時監視しているわけではない
体調が良くないと感じたら、通知がなくても医師に相談を
薬剤を変更する際は必ず医師に相談を
そしてもう1つ計測できる「心拍」ですが、これは設定すればバックグラウンドで計測してくれます。

iPhoneの『ヘルスケアアプリ』→下部「ブラウズ」タブ→「心臓」から、「高心拍数の通知」や「低心拍数の通知」なども設定可能。
心電図と心拍がややこしいので、間違えないように注意してくださいね。

体調管理はしっかりと

以上、Apple Watchの心電図アプリについてご紹介しました。

非常に画期的なアプリで、おそらく日本でも「Apple Watchのおかげで命拾いした」という方もそう遠くない日に現れるでしょう。

とは言え自分の体調をApple Watchに頼り切ることはせず、あくまで「健康悪化のサインを見逃さないようにしてくれる機能」として使っていきたいですね。
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