書籍「潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景」刊行のお知らせ

書籍「潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景」刊行のお知らせ

3.11東日本大震災、行方不明者捜索に尽力した潜水士を描くノンフィクション

柏書房は、「潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景」を刊行いたします。

1996年の依頼を皮切りに、これまでに100件以上の海難事故、入水者の捜索・遺体引き上げに従事してきた民間のプロダイバー・吉田浩文。

海底という極限の状況下での孤独な作業、引き上げの現場で目にしてきた人間の生と死、そして2011年3月11日の東日本大震災、自らも被災する中での津波の濁流からの救助活動と行方不明者の捜索。

三代続くダイバーの家系に生まれ、海底という闇黒の世界で遺体引き上げ・人命救助に携わってきた男に、気鋭のノンフィクション作家が密着取材、死者たちが残していった無念や未練、遺族たちの抱える複雑な心情、遺体引き上げ人としてのプライドと失意など、多様な人間ドラマを描き切る。

東日本大震災という未曽有の天災から10年という「一つの区切り」を迎える今、死者たちへの想いはいかにあるべきか、残された者たちの悲しみと復興の姿はどうあるべきか、一人の潜水士の苦闘を通じて改めて問い直す渾身のドキュメント!


「潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景」(1)


【目次】

プロローグ

第1章 呼吸する者、しない者

第2章 遺体に育てられた男

第3章 蜘蛛の糸

第4章 波打ち際の夏

第5章 破滅の午後

第6章 暗い運河の水底へ

第7章 群青色の境界

エピローグ


【著者紹介】

 矢田海里(やだ・かいり)1980年、千葉県市川市生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒。在学中、イラク戦争下のアメリカ合衆国を横断しながら戦争の是非を問う旅のプロジェクト“Across-America”を行い、この体験を文章にまとめた『アクロス・アメリカ』を執筆、雑誌『かがり火WEB』に連載。また2011年以降、マニラのストリートに暮らす人々を見つめるドキュメントの制作にも着手。以降、人の内面の光と影を追いながら取材活動を展開。東日本大震災直後に現地入りし、現地に居を構えながら被災した人々の声を拾う活動を続けるうち、本書の主人公・吉田浩文と出会い、その活動を取材することとなる。ユネスコなどと共同し、全国で震災写真展開催。放送批評雑誌『GALAC』に「東北再生と放送メディア」連載。スポーツ・冒険マガジン『ド級!』でエクストリーマーの一人に選ばれる。


【詳細】

定価  : 本体1,800円+税 四六判上製、264P

出版社 : 柏書房(2021/2/15)

発売日 : 2021/2/15

言語  : 日本語

単行本 : 264ページ

ISBN-10: 4760153209

ISBN-13: 978-4760153206

寸法  : 18.8 x 12.8 x 2.5cm

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