終電時刻の繰り上げを実施【相模鉄道】

2021年春のダイヤ改正において

相鉄グループの相模鉄道㈱(本社・横浜市西区、社長・千原 広司)では、2021年春に予定しているダイヤ改正において、安全対策に関する作業時間確保などのために深夜時間帯の運行設定を見直し、終電時刻を繰り上げます。

相模鉄道では、深夜時間帯に実施している線路・施設の保守作業やホームドアの設置準備作業など安全対策に関する作業時間の確保や、作業員の働き方の見直し、新型コロナウイルス感染拡大を契機とした新しい生活様式の浸透により大きく変化しているご利用動向への対応などが課題となっております。その解決策のひとつとして、このたび終電時刻の繰り上げなどを実施するものです。

終電時刻繰り上げなどダイヤの見直しにあたっては、過度な混雑状態とならないよう十分配慮するとともに、お客さまに安全安心な輸送サービスを提供し続けていけるよう努めてまいります。なお、今回始発時刻の繰り下げは実施いたしません。

また、同ダイヤ改正の具体的な内容は現在検討中であり、詳細が決まり次第、お知らせします。
深夜時間帯の作業の様子
深夜時間帯の作業の様子

終電時刻の繰り上げを実施します

2021年春に予定しているダイヤ改正において、安全対策に関する作業時間確保などのために深夜時間帯の運行設定を見直し、終電時刻を繰り上げます。

終電時刻繰り上げの概要

1. 実施予定時期
2021年春 ダイヤ改正時  ※詳細が決まり次第、お知らせします。

2.実施の主な内容
深夜時間帯の運行設定を見直し、上り列車、下り列車とも終電時刻の繰り上げなどを実施します。実施にあたっては、過度な混雑とならないように十分配慮し、必要により混雑対策として、終電前に臨時列車の増発を検討します。なお、始発時刻の繰り下げは実施いたしません。

3.実施に至った当社の課題
①安全対策に関する作業時間の確保
従前より、線路や施設の保守・点検作業など、安全対策やサービス向上に関する作業の多くを終電後から始発前の深夜時間帯に実施しています。近年、ホームドア設置の準備工事をはじめとした設備工事量の増加の中、IoTの導入や機械化などにより作業効率は格段に向上しているものの、いまだ従来の人力に頼る作業も多くあります。また、機械化が進む中でも搬入やセッティングなどに準備時間がかかるため、作業時間の拡充がかねてからの課題となっています。
②保守作業員の人材確保と働き方の見直し
生産年齢人口の減少に伴い、鉄道設備の保守・改良工事に関わる土木・電気・建設業の作業員確保が困難な状況が続いています。今後もその状況は続くものと予想されており、働き方の見直し(作業員の労力軽減や、工事の効率化など)が急務な状況です。
建設業従事者の年齢別就労状況(平成27年度) 出典:国土交通省『建設業及び建設工事従事者の現状』より
建設業従事者の年齢別就労状況(平成27年度) 出典:国土交通省『建設業及び建設工事従事者の現状』より
③新型コロナウイルス感染拡大を契機としたご利用動向の変化
新型コロナウイルス感染拡大を契機とした、テレワークや時差通勤、オンラインによる会議やショッピングなど新しい生活様式の浸透により、輸送人員が減少しています。深夜時間帯においては、新型コロナウイルスの感染拡大前と比較して、約60%と大きく減少しています。
4.実施による効果
①増加する工事・保守作業の着実な実施 終電時刻繰り上げによる夜間工事の作業時間の拡大は、増加傾向にある工事、日常の保守作業の効率化につながります。これにより、お客さまにご迷惑をおかけする期間の短縮のほか、今後予定している工事・作業を安全かつ着実に進めることができます。
【現在行われている夜間作業の一例】
(左)ホームドア設置作業(右)ホームドア設置に関する基礎工事
(左)ホームドア設置作業(右)ホームドア設置に関する基礎工事
(左)軌道補修作業(右)重機械によるレール面研磨
(左)軌道補修作業(右)重機械によるレール面研磨
②安全性のさらなる向上
終電時刻繰り上げにより、夜間工事の作業時間を拡大することが可能となります。この時間を施設の保守、管理に多く充当することにより、安全性の更なる向上が期待でき、お客さまにより安全に安心して、さらに快適にご利用いただけます。
【最終列車繰り上げ時の作業時間イメージ】
5.最終列車の繰り上げ時間の目安(平日ダイヤ)

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