新刊『自己発展経済のための工学 ―スマートフローの時代―』発売 ~高校生・大学生、教育関係者、企業の技術者・研究者に向けて~

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    2011年10月31日 11:30

    株式会社養賢堂(所在地:東京都文京区、代表取締役:及川 清)は、Stanford大学、放送大学などで教鞭をとるかたわら、数多くの国際学会において要職を務める著者が、Web 2.0の時代における新しい社会・経済システムとは何かを、またその産業形態の創造に工学が果たす役割の可能性を熱く論じた「自己発展経済のための工学 ―スマートフローの時代―」を発売いたします。

    自己発展経済 表紙
    http://www.yokendo.com/book/4-8425-0490-2.htm


    【書籍概要】
    ・書名:自己発展経済のための工学 ―スマートフローの時代―
    ・著者:福田 収一
        (Stanford University Consulting Professor、放送大学 客員教授、
         Cranfield University Visiting Professor (UK))
        専門分野:デザイン工学、感情工学、協調工学、技術経営
    ・定価:2,520円 (本体価格2,400円)+送料
    ・体裁:A5判178頁
    ・発行年月日:2011年11月3日
    ・ISBN   :978-4-8425-0490-2 C3053
    ・内容(目次)
    1.工学でも主観が重要
    2.homo faberに戻れ
    3.夢を語れ、技術を語るな
    4.走りながら考える時代
    5.感情工学 ― 知恵の時代
    6.customization=納得
    7.発想を転換せよ
    8.リベロで行け、日本
    9.自給自足時代へ:皆で楽しむモノづくり


    ■背景
    最近は、新興国、途上国の発展が著しく、社会が大きな変動期にあるといえます。しかし、産業形態は産業革命以来変化をしておらず、相変らす専門化、役割分担に基づく分業システムで効率のみを指向しています。これは、経済、産業が「財」の交換を基本としていることに起因しているといえます。

    ところで、人口が急激に増大している新興国、途上国が先進国と同じ発展の歴史をたどれば、世界は「モノ」であふれ、現在先進国が問題として抱えている環境問題を引き起こし、さらにはエネルギーの不足から早晩行き詰まることは目に見えています。いま必要なことは、新しい社会・経済システムを指向した産業形態の創造であるといえます。
    先進国の役割は、新興国、途上国に自分たちと同じ道を辿らせることではなく、むしろ新しい経済システム、産業システムを構築し、それらが、現在のシステムよりもはるかに魅力的であり、また幸福をもたらすことを実証するような先導役を務めることにあります。

    現在の経済、社会、産業は、他人のために働き、それにより生産されるモノ(サービス)の交換として自分の夢を叶えるシステムです。しかし、もし自分で自分の夢を叶えられれば、これほどの幸せはありません。それは、人間の持っている最高の望みである自己実現の世界であり、人は皆自分を実現したいと願っています。それが自分の手で実現できるとすれば、それはまさに、モノをつくる人、すなわち期待(夢)を実現しようとするhomo faberの世界であり、工学の原点への回帰です。Web 2.0の世界は、まさにそうした世界の実現といえます。


    ■本書発行の経緯
    本書でいう工学とはengineeringの意味であり、大学で教える学問の意味ではありません。その工学は、本来、自然界で得られない自分の期待(望み)を叶える活動でした。動物でも道具を利用することはできますが、人間はそれだけでは満足せず、自分の好み、状況に合う道具をつくり、自分の夢を叶えようとしてきました。
    ところで、これまでの工学、産業はストック(モノ)を追求してきました。しかし、現在では、Web 2.0など、誰に頼まれたのでもなく、自分が豊かな体験ができるからという理由で、多くの人が情報発信をして楽しみを求める自己実現の時代に入ってきています。さらに、会計の分野でも、ストックよりもキャッシュフローが重要となってきているように、いまや時代はフローの時代といえます。
    フローは、こうした会計などの分野での言葉以外に、心理学では、自分の活動にのめり込み、熱中している状況を指します。スポーツもゲームも、そして学習もフローです。すなわち、時代はいまや自己実現の時代であり、プロダクトではない、プロセスが重要となってきています。そして、フローが重要な時代へと急速に変化しています。本書の題名を「自己実現経済のための工学 ―スマートフローの時代―」とした理由はそこにあります。

    本書の読者対象として、高校生、大学生、場合によってはその親御さん、あるいは教育関係者、企業の技術者・研究者を想定しております。


    【会社概要】
    社名   : 株式会社養賢堂 (ようけんどう)
    代表者  : 代表取締役 及川 清 (おいかわ きよし)
    所在地  : 東京都文京区本郷5-30-15
    設立年月日: 1914年5月5日
    URL    : http://www.yokendo.com/
    事業内容 : 農学・理学・工学を中心とした自然科学系の専門書を出版。
    (主な刊行物)
    「農学大事典」「原色果物図説」「食用作物」「畜産大事典」
    「家畜比較解剖図説」「人獣共通感染症」「熱物性ハンドブック」
    「トライボロジーハンドブック」「ねじ締結概論」
    「生物から学ぶ 流体力学」「空気浄化技術」等
    月刊誌 「農業および園芸」、「畜産の研究」、「機械の研究」