「新型コロナウイルス」の影響を受けた生活実態と、「これからの...

「新型コロナウイルス」の影響を受けた生活実態と、 「これからの生活」に対する意識調査 衛生意識とともに男性の家事参加が増加し、 コロナ収束後も継続の意向

「命や健康を大切にしていきたい」価値観が上昇

 ライオン株式会社(代表取締役社長・掬川 正純)は、新型コロナウイルスの感染症拡大によって、日々の暮らしで影響を受けた行動・生活における価値観の変化を捉えるため、緊急事態宣言が解除※された後の2020年6月24日(水)~26日(金)にWEBアンケート調査を実施しました。

※ 2020年5月25日(月)全国で緊急事態宣言が解除



<トピックス>

◆生活価値観の変化:「命や健康を大切にしていきたい」価値観を持つ人の割合が増加

 新型コロナウイルス感染症が収束していないため、新型コロナウイルスとの共存や、今後に対し不安な気持ちが大きかった。その中でも、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行(パンデミック)を経験することで、「命や健康を大切にしていきたい」価値観を持つ人の割合が顕著に増加した。また、「日々の暮らしの中で小さな幸せを大切にしたい」などの価値観でも増加が見られ、モノよりも心の豊かなていねいな生活を求める気運が高まった。


◆衛生意識の変化:衛生面での意識はコロナ後も継続意向

 新型コロナウイルスの感染予防のため、緊急事態宣言中/外出自粛中は衛生意識が非常に高くなり、「マスク」「手洗い」「人ごみを避ける」などの行動を実践していた。

 「マスク着用・アルコール消毒などの衛生面に気を遣った」人が74%で最も多く、収束後も気を遣うと予想している人が59%で、今後も新しい生活習慣として定着する可能性が示唆された。


◆「時間」に対する意識の変化:男性の家事行動が明らかに増加

 「テレビ・動画視聴」に続いて、「家事」にかける時間が増えたと回答する人が多かった。

 緊急事態宣言中/外出自粛中は、特に「調理」「食器洗い」といった自宅での食事関連の家事頻度が増加、「リビング・キッチン・トイレ掃除」「普段着の洗濯」も増加した。一方で、「実店舗での日用品の買い物」は、頻度が下がった。

 さらに、自粛期間中には在宅勤務をした男性の家事行動が明らかに増加し、家事の担い手が変化する傾向が伺えた。


<調査概要>

・調査方法 Web調査

・調査対象 全国、20~60代男女  計 4,171名

・調査期間 2020年6月24日(水)~26日(金)


<調査結果>

 本調査は、緊急事態宣言が解除された後の2020年6月24日(水)~26日(金)に実施し、新型コロナウイルスの感染症が拡大する前(2019年12月以前)を「コロナ前」、生活者の地域での緊急事態宣言の発令中を「緊急事態宣言中/外出自粛期間中」、調査を実施した時点(調査期間2020年6月)を「緊急事態の解除後(withコロナ)」、回答者が新型コロナウイルスが収束した時のことを予想して回答したものを「収束後」として、各時期における意識と生活実態について調査した。



【1】新型コロナウイルスの感染症流行による生活価値観の変化

 調査を実施した「緊急事態宣言の解除後」の意識について自由回答で尋ねた結果を分類すると、「感染への不安」「仕事が減ったことへの不安」「経済が心配」などの不安に繋がるコメントや、「収束してほしい」「ワクチンを望む」「自粛疲れ」などの収束を願うコメントが多くみられた。

 一方で、新型コロナウイルスによる世界的なパンデミックを経験することで、「命や健康を大切にしていきたい」価値観を持つ人の割合が顕著に増加した。そのほか、「お金の管理を大事にしていきたい、節約していきたい」、「日々の暮らしの中で小さな幸せを大切にしたい」なども、「コロナ前」と比較して増加した。

 このことから、生活における価値観が変化し、「モノよりも心の豊かな生活をしたい、安らかな生活、ていねいな生活」を求める気運が高まっていると推察する。


Q. あなたのお考えに当てはまるものをお答えください。コロナ前と緊急事態宣言の解除後(withコロナ)、それぞれについてお答えください。(複数回答)


価値観の変化


*図中、対角線より上方は、緊急事態宣言の解除後(withコロナ)に「当てはまる」と回答した人の割合が多くなった価値観であり、対角線からの距離が

遠いほど、コロナ前との差が大きいことを示す。



【2】新型コロナウイルスの感染予防のための衛生意識の変化

 健康や衛生に関する意識・行動について、生活者の意識調査を行った。健康対策とその行動について、緊急事態宣言中/外出自粛期間中における実施状況とあわせて、「新型コロナウイルス感染流行の収束後」も続けるかを尋ねた。その結果、「緊急事態宣言中/外出自粛期間中」に「マスク着用、手指のアルコール消毒など衛生面で気を遣う」と答えた人は74%と高く、さらに、59%の人が新型コロナウイルス感染流行の収束後も実施すると回答し、今後も新しい生活習慣として定着する可能性が示唆された。


Q. あなたが実施している健康対策として当てはまるものをすべてお答えください。また、新型コロナウイルス感染流行の収束後も続けると思うことをお答えください(複数回答)。

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 次に、健康や衛生に関する意識・行動についての「自由回答」を分類すると、「手洗い」「マスク」「うがい」などのキーワードが多く見られ、衛生習慣に関しては「手洗いの励行」「帰宅後のうがいを徹底」など、具体的な行動に言及したコメントが多かった。さらに、「衛生面が気になるようになった」など意識についてのコメントも見られた。「人混みを避ける」「ソーシャルディスタンスを保つ」といった人との関わり方に関する変化も、感染対策の一環として実践しているコメントが目立った。



【3】新型コロナウイルスの感染症流行による暮らし方の変化に伴う「時間」に対する意識の変化

 緊急事態宣言の発令に伴う外出自粛などにより、テレワークなどの働き方を含めて日々の生活は大きく影響を受けた。一日の中で使う時間が増えた項目を調べた結果、「動画・テレビの視聴」に続いて、「家事時間」、特に「調理」と「掃除」が増えていることが分かった。これは、外食の制限に伴い家庭内での食事が増えたこと、家で過ごす時間が長くなったことで掃除にかける時間が増えたものと推察した。


Q. 緊急事態宣言中/外出自粛期間中の一日の時間の使い方についてお伺いします。コロナ前と比べて、増減はありましたか。(複数回答)

https://www.atpress.ne.jp/releases/232834/img_232834_3.jpg


 「家事」の頻度についての変化を尋ねた結果、ほとんどの「家事」が高くなり、特に「調理」「食器洗い」といった食事関連の家事頻度が増加した。「リビング・キッチン・トイレ掃除」「普段着の洗濯」も増加した。一方で、「実店舗での日用品の買い物」は、頻度が下がった。

 家族が家で過ごす時間が増えることにより「家事」全般の頻度が高まったうえ、「外食を控える」傾向に伴い、調理・食器洗いは特に増加したものと考えられる。新型コロナウイルスの感染不安が続く間は、この傾向が継続するものと予想される。


Q.緊急事態宣言中/外出自粛期間中のあなたの家事を行う頻度についてお伺いします。コロナ前と比べて、増減はありましたか。

https://www.atpress.ne.jp/releases/232834/img_232834_4.jpg


さらに注目したいのは、家事の担い手の変化である。


Q. コロナ前と緊急事態宣言中/外出自粛期間中のあなた自身の家事分担をお答えください。(それぞれいくつでも)

https://www.atpress.ne.jp/releases/232834/img_232834_5.jpg


 コロナ前と自粛期間中の「家事分担」に変化があったかを尋ねたところ、男性全体でコロナ前後を比較した場合(上記の図のうち棒グラフの部分)、普段着の洗濯、調理、食器洗い、掃除などの家事はいずれも、コロナ前に比べ外出自粛期間の男性の家事分担は増加傾向にあった。

 この結果を、さらに勤務形態別に細かくみていくと(折れ線グラフの部分)、外出自粛期間に出勤している男性と比較し、在宅勤務の男性の家事分担が高く、特に、夫婦ともに在宅勤務だった家庭の男性の家事分担がいずれの家事においても非常に高いことが分かった。中でも、「食器洗い」においては71.5%が担当しており、通常時に男性の家事分担のNo1と言われている「ゴミ出し」よりもポイントが高かった。

 さらに、様々な家事につき収束後の実施意向を尋ねた結果、男性全体でも多くの家事で「コロナ前」よりも継続して行う意向があると回答した人の割合が高くなった。「調理(コロナ前37.5%→収束後39.3%)」や「リビングの掃除(コロナ前38.9%→収束後40.7%)」など、これまで男性が担当する割合が低かった家事であっても、収束後にも継続して実施する意向が、コロナ前よりも高くなっていた。このことから、コロナの影響による在宅勤務や外出自粛の影響は、家庭内での家事シェアをもたらし、それが今後も継続すると考えられる。


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