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    トライベック・ストラテジー株式会社

    新型コロナの「巣ごもり需要」に応えるECサイトとは?(3) 「日用品・家電」のスマートフォンECサイト使い勝手1位はビックカメラ

    ─商品による興味喚起と商品区分のわかりやすさで明暗が分かれる─

    調査・報告
    2020年8月5日 11:00

    トライベック・ストラテジー株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役社長:後藤  洋、以下 トライベック・ストラテジー)は、グループ子会社である株式会社トライベック・ブランド戦略研究所(所在地:東京都港区、代表取締役社長:後藤 洋、以下 トライベック・ブランド戦略研究所)のスマートフォン版ECサイト診断プログラムを用いて「スマートフォン版ECサイトランキング<日用品・家電編 2020>」を実施、日用品・家電の販売を行う10社(*1)の公式スマートフォンECサイトを対象にユーザビリティ(使い勝手や安全性など)を評価しました。調査は2020年6月下旬から7月上旬にかけて実施しました。


    *1 「イオンネットスーパー」、「イトーヨーカドーネットスーパー」、「楽天西友ネットスーパー」、「ライフネットスーパー」、「ヨドバシカメラ」、「ビックカメラ」、「ヤマダ電機」、「Amazon」、「ヤフーショッピング」、「楽天市場」の10サイト(オリコン「2020年顧客満足度ランキング」、通販新聞「ネット販売白書2019」よりトライベック・ストラテジーが選定)


    POINT

    1.  総合EC・家電・ネットスーパーのスマートフォンECサイト使い勝手1位はビックカメラ      

    2.  タイムリーな情報発信や商品への興味喚起が高評価のポイントに

    3.  わかりやすい商品整理により、スムーズな購買体験を


    調査実施の背景

    「新しい生活様式」が提唱されてから3ヶ月が経ち、コロナ前とは異なる生活が日常に浸透しているのではないでしょうか。

    外出を避け自宅内の設備を充実させたり、日常的な買い物もオンラインを活用したりするようになった方も多くなっています。

    今回は日用品や家電を取り扱う10社の公式スマートフォンECサイトに関して、ユーザビリティ(使い勝手や安全性など)を評価しました。


    「巣ごもり需要」に応える「ECサイト」のポイント

    日用品や家電を取り扱うECサイトにおいては商品数が多くなる傾向が強く、消費者もその時々に応じて異なる目的を持って来訪することが想定されます。

    そのような大規模サイトでは、小~中規模サイトと比べてトップページにおける誘導がより重要になります。トップページにおいて、(1)値引き、キャンペーン等のタイムリーな情報を発信すること、(2)ランキング・レコメンド等により商品への興味を喚起すること、(3)膨大な商品をわかりやすく整理することの3点に取り組み、スムーズに誘導を行うことがポイントになります。


    調査結果の概要

    ランキング1位は「ビックカメラ」となり、総合得点は78.34点とサイト全体におけるユーザビリティが高く評価されました。

    「B. トップページの明快性」の評価軸においても他サイトに10点以上の差をつけ、高い評価となりました。


    ランキング2位は「楽天市場」、3位は「Amazon」という結果になりました。

    膨大な商品を取り扱う大型ECモールの2サイトでは、検索のわかりやすさが高く評価されました。


    日用品は全体的に低評価となりましたが、ランキング5位の「楽天西友ネットスーパー」は「F. ヘルプ・安全性」の評価軸で1位となり、ユーザーに不安を抱かせず、スムーズに購入できるサイトである点は高い評価となりました。

    本調査結果の概要資料ダウンロードご希望の方はこちら

    https://brand.tribeck.jp/ec/form202008/


    日用品・家電業界 サイトの傾向と課題

    1. 値引き、キャンペーン等のタイムリーな情報を発信すること

    ランキング上位のサイトでは、トップページの目立つ場所にタイムセールや時期に則したキャンペーンの情報を魅力的に掲載しているサイトが多く見られました。

    日用品や家電を取り扱うECサイトにおいては、明確に目的となる商品を想定して来訪するユーザーだけではなく、ウィンドウショッピングのような感覚で明確な目的を持たず来訪するユーザーも多くいることが想定されます。そのようなユーザーに対してタイムリーな情報を発信することは、購買を促すうえで非常に効果的です。


    2. ランキング・レコメンド等により商品への興味を喚起すること      

    商品数が多いECサイトにおいては、ユーザーは商品を選ぶ基準に迷いやすいです。

    そのようなユーザーに対しては、ランキング・レコメンド等の手段により選択肢を提示することは非常に有効なコミュニケーション手段の一つです。

    例えば、ランキング1位の「ビックカメラ」のサイトでは、閲覧履歴に応じた商品のおすすめや商品カテゴリごとのランキングをトップページに掲載し、ユーザーが商品を選びやすい工夫をしています。

    ユーザーが主体的に探さずともニーズを満たす商品に到達できるようにすることで、快適な購買体験を提供することができます。


    3. 膨大な商品をわかりやすく提示すること

    目的の商品を明確に持って来訪するユーザーに対してスムーズな購買体験を提供するためには、わかりやすく商品カテゴリを選択できることが重要です。そのためにはアイコンや画像を添えてカテゴリの一覧を掲載すること、絞り込み・ソート機能を充実させることが求められます。

    ランキング1位の「ビックカメラ」では初回利用者でもわかりやすく、トップページに画像付きのカテゴリリストを掲載している点が評価されました。ランキング2位の「楽天市場」、ランキング3位の「Amazon」ではわかりやすい並び替え・絞り込み機能を設け、カテゴリ別一覧ページから目的の商品に到達しやすい点が評価されました。

    定期的に決まった商品を購入するような固定ユーザーに対してスムーズな購買体験を提供することにより、継続的な固定顧客を獲得することができます。


    これまでのランキング

    2020年6月には「健康食品」、7月には「デリバリー」業界について、調査を発表しました。

    あわせてご覧ください。

    コロナ禍の新たな日常「巣ごもり需要」に応えるECサイトとは?(1)[2020.6.1]

    https://www.tribeck.jp/newsrelease/2020/20200601.html

    新型コロナの「巣ごもり需要」に応えるECサイトとは?(2)[2020.7.2]

    https://www.tribeck.jp/newsrelease/2020/20200702.html


    「スマートフォン版ECサイト診断」調査概要

    トライベック・ブランド戦略研究所のスマートフォン版ECサイト診断プログラムを用いて、「A.アクセス性」、「B.サイト全体の明快性」、「C.サイト内移動の快適性」、「D.商品サービスの効果的な訴求」、「E.スムーズな購入プロセス」「F.ヘルプ/安全性」の6評価軸、全101項目について評価しました。


    「スマートフォン版ECサイトランキング」評価対象

    日本国内において日用品・家電の販売を行う10社(「イオンネットスーパー」、「イトーヨーカドーネットスーパー」、「楽天西友ネットスーパー」、「ライフネットスーパー」、「ヨドバシカメラ」、「ビックカメラ」、「ヤマダ電機」、「Amazon」、「ヤフーショッピング」、「楽天市場」)の公式スマートフォンECサイト。


    <参考資料>

    スマートフォン版ECサイトランキング<日用品・家電編 2020>

    本調査結果の概要資料ダウンロードご希望の方はこちら

    https://brand.tribeck.jp/ec/form202008/


    ECサイト診断の内容と診断方法の詳細はこちら

    https://brand.tribeck.jp/research_service/usability_communications/ec.html