株式会社プランニング・オフィス社(所在地:宮城県仙台市青葉区一番町2丁目5-22-3F、代表:寒河江庸介)は、戦後80年を迎える2025年に、情報誌『りらく』の人気連載「蒼空の月」を書籍化するプロジェクトのクラウドファンディングを実施中です。支援期間は8月31日(日)午後11:00までとなり、残り約2週間で終了します。
戦争の記憶を次世代へ――継承の危機に直面する現代社会
戦後80年を迎える2025年、戦争体験者の高齢化が進み、戦争の記憶を直接聞ける機会は急速に失われつつあります。仙台市内では、長年「仙台の戦災・復興と平和を語り継ぐ会」が活動してきましたが、会員の高齢化により2023年11月に解散。戦争体験の継承は大きな転換点を迎えています。
昭和20(1945)年7月10日未明、仙台市中心部はアメリカ軍B-29爆撃機による焼夷弾攻撃で炎上し、約1,400名の命が失われました。この仙台空襲と戦後復興の記憶を伝えるため、仙台市は毎年「戦災復興展」を開催。2022年からは「蒼空の月」のパネルも「戦災を語り継ぐ人々」として展示されています。
株式会社プランニング・オフィス社が発行する情報誌『りらく』では、2017年8月から戦争をテーマにした連載「蒼空の月」を掲載。すでに90回を超え、のべ50人以上の方々にインタビューを行ってきました。しかし、取材に応じてくださった方々も次々と鬼籍に入るなか、雑誌掲載だけでは記録の保存に限界を感じていました。
「見ようとしなければ気づかない」戦争の痕跡を伝える書籍の特長
「蒼空の月」という連載タイトルには、「昼間の青空(蒼空)に浮かぶ月は、目を凝らしてようやくそこにあることに気づく。同じように、普段の生活では気づきづらいけれど、戦争が残したものは私たちの身近な場所や人間に刻まれている」という思いが込められています。
本プロジェクトで制作される書籍『蒼空の月』は、以下の特長を持ちます:
地域に根ざした戦争の記録: 東北、特に仙台地域における戦争の記憶を、50人以上の証言者の生の声で伝えます。遠い歴史ではなく、自分たちの住む地域で起きた出来事として戦争を考える機会を提供します。
人生の一部としての戦争: 戦時中の経験だけでなく、その前後の人生も含めた証言を収録。「戦争を政治や宗教の枠のなかではなく、人間の問題として考える」視点を重視しています。
世代を超えて手に取りやすい装丁: 若い世代や戦争に関心を持っていなかった層にも読みやすいよう、装丁にはこだわりました。表紙は仙台城跡から市街地を望む写真を使用し、帯を外すと80年前に焼けた仙台の「今」が現れるデザインです。
プロフェッショナルによる撮影・執筆: 肖像写真は伊奈信男賞や宮城県芸術選奨を受賞したノンフィクション写真家・宍戸清孝氏が担当。文章は宍戸氏のアシスタント兼ライターの菅井理恵氏が執筆しています。
本書は4章構成で、「若者たちの戦争」「戦後生まれの戦争」「戦争が遺したもの」「子どもたちの戦争」と、様々な立場からの証言を収録。特に戦争体験者のインタビューはすべて掲載するよう配慮しています。
書籍「蒼空の月」プロジェクト概要
・書籍タイトル:『蒼空の月』
・撮影:宍戸清孝(ノンフィクション写真家)
・執筆:菅井理恵
・発行:株式会社プランニング・オフィス社
・発行予定日:2025年8月
・クラウドファンディング期間:2025年8月31日(日)午後11:00まで【残り約2週間】
・クラウドファンディング目標金額:2,000,000円
・URL:https://readyfor.jp/projects/soku-moon
支援金は、書籍の印刷費、デザイン等の制作経費、オリジナル冊子制作・印刷費、発送経費などに充てられます。本プロジェクトはAll in方式を採用しており、目標金額に達しなくても集まった資金で書籍を発行します。
「平和を愛する者の遺言として読んで頂ければ嬉しく存じます」――連載に登場した伊達忠敏さん(故人)のメッセージを胸に、戦争を起こさないために戦争を知る、その一助となる書籍を届けるプロジェクトへのご支援をお願いいたします。間もなく終了するこの機会をお見逃しなく。
会社概要
・企業名:株式会社プランニング・オフィス社
・所在地:宮城県仙台市青葉区一番町2丁目5-22-3F
・代表者名:寒河江庸介
・事業内容:情報誌『りらく』発行(1998年8月創刊)
・URL:https://www.riraku-sendai.co.jp/