サクソバンク第4四半期世界経済予測:先進国経済に新たな寒冷前...

サクソバンク第4四半期世界経済予測:先進国経済に新たな寒冷前線接近中

2010年10月8日東京 ― サクソバンクFX株式会社の親会社であるオンライン・トレーディングと投資を専門とするグローバル投資銀行Saxo Bank A/S(サクソバンク、デンマーク)は、「サクソバンク2010年第4四半期世界経済予測」を発表しました。

全レポートは下記リンク(PDF)よりご覧ください。
http://www.saxobank.co.jp/pdf/outlook2010/outlook2010q4.pdf


米国経済については、(1)好調な企業業績を背景に最近数カ月間は楽観論が高まっているが、その企業業績にマクロ経済が暗い影を落とし続ける、(2)最終需要は2010年下半期から2011年にかけても弱いまま推移する、(3)10%近辺の高い失業率は2010年第4四半期も続くと予測しています。

第4四半期予測について、サクソバンクのチーフエコノミスト、デイビッド・カーズボエルは次のようにコメントしています。

「現在のS&P500種株価指数が年初と同水準にあることと、住宅市場の冷え込みによる米国における投資の落ち込み、南欧諸国の債務問題とほとんどの先進国が抱える財政赤字を考慮すると、寒冷前線が停滞し、2011年にかけて、世界経済はさらなる難題と逆境に直面する恐れがあります」

米国株式市場を支えているのは、ここ数四半期の著しい業績改善の流れが持続する可能性への期待です。しかし懸念材料は、業績の伸びがほぼ1つの要因、つまり当期純利益率(マージン)改善によってもたらされている点です。サクソバンクでは、生産性の改善は業績にプラス要因となるものの、それだけで売上高の右肩上がりの勢いを維持することは今後難しくなると判断しています。

サクソバンクは、米国の連邦、地方のいずれでも予算の均衡を図るための歳出削減が続くと予測しています。米国の不況は2009年夏に終わったというのが一般的な見方ですが、連邦、地方を問わず不況が続いているというのが現実です。

「サクソバンクの2010年世界経済予測のとおり米国経済の後退が進んだ結果、2010年夏には景気の二番底の懸念が再浮上してきました。サクソバンクでは、米国の経済成長は2010年第4四半期に完全に止まると予想しています。消費者のデレバレッジ(負債圧縮)、設備稼働率の低下、低迷する住宅市場に足を引っぱられて落ち込んでいる投資水準がその理由です。残念ながら、今後数四半期の間に米国経済の二番底リスクが高まると私たちは見ています」(カーズボエル)


「サクソバンク2010年第4四半期世界経済予測」は以下の分野をカバーしています。

■マーケットコメント(総論)
サクソバンクのストラテジーチームは2010年第3四半期予測で見通したとおり、同四半期に企業業績の改善を背景に、先行きについて若干の楽観論が浮上しました。しかし、債務を抱える消費者と財政赤字で窮地に陥っている政府が置かれている厳しい状況に改善は見られず、ディスインフレ傾向が続いています。経済問題の実情がより明らかになりつつありますが、解決への道のりはまだ遠いというのが現実です。一部の諸国で景気回復が始まるものの、他の諸国は今まで以上に困難な問題を抱えることになるでしょう。

■マクロ予測
サクソバンクは市況についてはレンジ相場を予想していますが、世界経済の見通し、とりわけ中国の成長鈍化の可能性と未だに収まっていない一部諸国のデフォルトへの懸念を考慮すると、実際にはレンジ相場より弱気相場になる可能性があります。ユーロ圏の先行きも懸念材料です。欧州では、米国や日本と同様に民間部門の成長は弱い一方、日米と異なり公的部門は歳出削減を迫られています。財政赤字対策は必要かつ健全なプロセスですが、短期的には成長率に相当な影響を及ぼすことが必至です。

■外国為替(FX)予測
先進国通貨間の「デカプリング」現象で、米ドル、ユーロ、英ポンドが下落傾向にあります。一方、成長著しい新興国への輸出増大で恩恵を受けている豪ドル、ニュージーランド・ドル、それにスウェーデン・クローナは2010年のほぼ全期間を通して堅調でした。

■株式予測
米国株は世界経済についての楽観的見通しを事実上反映している――。サクソバンクのアナリストの見解です。売上高は名目GDPの動きを追う形となっており、2011年には減少が予想されます。それでも、米国企業には経費削減の余地がまだ残っていることを考慮すると、2011年の企業収益の伸びの予測は、「ネガティブ」ではなく、「フラット」から「若干のプラス」の範囲になると予測しています。2012年からはノーマルな収益増が再び期待できると予想しています。

■商品予測
世界的な異常気象とそれがもたらしている農産品の価格高騰で、2010年第4四半期も商品市場に注目が集まると予想されます。その状況と米国経済の「二番底」懸念が相まって、商品部門間における相場のかい離が起きています。世界経済の先行きの見通しが、金、銀、白金系貴金属(PGM)への投資に拍車をかけており、第3四半期には相当な値上がり益を得た投資家がいました。

■政策金利
米欧日の中央銀行は、2011年第2四半期までは政策金利を据え置くと予測しています。

全レポートは下記リンク(PDF)よりご覧ください。
http://www.saxobank.co.jp/pdf/outlook2010/outlook2010q4.pdf


【サクソバンク(Saxo Bank A/S)について】
Saxo Bank A/Sは、オンライン・トレーディングと投資を専門とするグローバル投資銀行です。サクソバンクは、最先端のオンライン取引プラットフォーム「SAXOTRADER」、「SAXOWEBTRADER」と「SAXOMOBILETRADER」を通してFX、CFD、株式、先物、オプションなどデリバティブ商品のポートフォリオ管理を20以上の言語で提供しています。

サクソバンクは、世界で120社以上のホワイト・ラベル・クライアントを持ち、180以上の国と地域に顧客を抱えています。2009年に富裕層を対象とするサクソ・アセット・マネジメント(Saxo Asset Management)を設立して、この間に受託資産残高は3倍に拡大しています。本社はコペンハーゲンに置き、日本、イギリス、フランス、スペイン、スイス、シンガポール、香港、オーストラリア、パナマ共和国、オランダ、イタリア、ギリシャ、チェコ共和国、アラブ首長国連邦でオフィスを展開しています
URL: http://www.saxobank.com


【サクソバンクFX株式会社について】
社名  : サクソバンクFX株式会社
      登録番号 第一種金融商品取引業 関東財務局長(金商)第239号
加入団体: 日本証券業協会、社団法人金融先物取引業協会、日本投資者保護基金
所在地 : 〒106-0041 東京都港区麻布台1-7-2 神谷町サンケイビル10F
URL   : http://www.saxobank.co.jp/

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