江戸時代中期からの織り技法「裂き織り」を駆使したスニーカーを発売　京都・丹後の着物職人によるオールハンドメイドブランド「KUSKA」

～生地から縫製・仕上げまで全て日本国内の職人の手仕事～

2017.09.27 10:30

この企業へ連絡する

絹織物の日本最大産地　京都・丹後でオールハンドメイドにこだわった商品を製織・販売するクスカ株式会社(所在地：京都府与謝郡与謝野町、代表取締役：楠泰彦)のブランド「KUSKA(クスカ)」は、この度、江戸時代中期からあり、リユース性にとても優れている「裂き織り」を駆使した生地を開発、その生地を広島・府中にある専門工場でスニーカーに仕上げたコレクションを2017年9月27日に発売いたします。

商品URL： http://www.kuska.jp/sneakers/

丹後ブルー

■江戸時代中期からの技法「裂き織り」を使用したスニーカー

「裂き織り」とは、擦り切れたり・汚れたりと使えなくなった着物や洋服をほどき、布の状態に戻し、その布を1cm程度に裂いて横糸に入れて織り込みます。江戸時代中期からある技法で、とてもリユース性に優れた日本人の精神性から生まれた織物です。今回はその「裂き織り」の技術を用いながら実用性も可能にするため、織り機から「KUSKA」で開発、そして「裂き織り」の古布とポリエステル糸を中に織り込んだ耐久性のある生地を製織し、スニーカーのアッパー部分にその生地を用いた商品を完成させました。

＜170年前のスニーカーの基本製法「バルカナイズ製法」＞

裂き織りの生地をより活かすために、今回はバルカナイズ製法でスニーカーに仕上げました。バルカナイズ製法はゴム底と靴本体を接着し、硫黄を加えた釜で熱と圧力をかける製法で、日本でもその製法ができる工場は３件しかなく今回は広島・府中にあるスピングルカンパニーで1つ1つ職人が仕上げました。

＜男女共に履けるデザイン＞

裂き織り生地の特徴を出すために、今回はベーシックな3カラーでスリッポンタイプのデザインにしました。サイズは男性・女性と多くの方に伝統技法を感じていただくために、23cm～27cmで製造しました。

発売日　： 2017年9月27日

販売商品： KUSKA SAKIORI スニーカー

　　　　　 3色(ブラック・ネイビー・丹後ブルー)

　　　　　 23cm～27cm(1cm単位)

販売価格： 49,680円(税込)

販売場所： KUSKA 京都・烏丸三条店

　　　　　 KUSKA WEB SHOPで販売

URL　　： http://www.kuska.jp/sneakers/

■30分の1に落ち込む地場産業「丹後ちりめん」のこれからは「産地発信」がカギ

「KUSKA」では、1936年から2010年まで丹後ちりめんの製造を生業としてまいりました。地場産業でもある「丹後ちりめん」の生産量は、1972年をピークに約45年間で30分の1にまで激減しています。これまでの産地の役割は、「染色前の真っ白な白生地を織り上げるところまで」。そこまでを産地内で行い、その後、産地外の着物製造業者などに販売されるという、産業の発展は「生地を織ること」が支えてきました。

しかしながら、海外から安い生地が入ってきたことや、「丹後ちりめん」のほとんどが着物に使われることが多いゆえに、着物の着用頻度が減少したことが、産地の衰退につながった背景として挙げられます。

そこで「KUSKA」は、「消費者が手にする最終商品まで」を産地内で作り上げることで、これまでの産地にはなかった価値を提供するブランドとして2010年に誕生しました。従来の「丹後ちりめん」の流通とは異なる仕組みで世界中に織物製品や商品を流通させることで、新たな産地の価値を世界に提供します。

【KUSKA ビジョン】

日本の地方発信ブランドとして地場産業の活性と作り手の雇用創出につなげていきます。

【KUSKA フィロソフィー】

昔の織り技法で今のライフスタイルをコンセプトに伝統・ファッション・芸術の3つを融合させ、糸づくりから染め・手織り・商品完成まで職人の手仕事にこだわったモノづくりを行っています。

【直近のKUSKAの活動展開】

・2016年度版

中小企業庁発刊　小規模企業白書に掲載

・2016年

経済産業省　The Wonder 500(TM)に選出

・2016年、2017年