非喫煙者の「全面禁煙」賛成が7割 20代では賛否分かれる

非喫煙者の「全面禁煙」賛成が7割 20代では賛否分かれる

ー『R&D CORE(生活者総合ライフスタイル調査システム)』よりー


株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント(所在地:東京都新宿区、代表取締役:五十嵐 幹)は、30年以上にわたり毎年実施している独自調査「生活者総合ライフスタイル調査システム CORE」を用いて、20~79歳の首都圏在住の一般生活者における禁煙意識についての分析を行いました。

その結果、屋内全面禁煙化に対する意識は属性によって違いがあることがわかりました。

“年代が上の層ほど「全面禁煙」に賛成”

・飲食店などの公共の屋内でのふつうのタバコを全面禁煙にすべきとする割合は、20~79才全体では約6割。

・年代が上がるほど賛成率は上昇。過去と比較すると、20代は上の年代に比べ、「全面禁煙にすべき」という意識は高くない。


(図1)「全面禁煙」に対する賛成率 


“20代は非喫煙者でも「全面禁煙」賛成は半数程度にとどまる”

・喫煙者と非喫煙者で比較すると、喫煙者では17%、非喫煙者では70%が全面禁煙に賛成。

・非喫煙者においても、20代の「全面禁煙にすべき」という意識は他年代よりも低い。


(図2)「全面禁煙」に対する賛成率 (喫煙の有無別)


“若年層ほど「多様な考え方」を支持、30代・40代でも上昇傾向”

・世の中の常識に対する2択の質問では、若年層ほど「常識にとらわれず色々な考え方が認められるべき」を支持する割合が高い。

・時系列でみると、40代以下層で「色々な考え方が認められるべき」が上昇傾向にあり、2000年と比較すると10pt以上増加している。


(図3)世の中の常識に対する意識


R&D 生活者インサイト

◇20代の全面禁煙 「賛成」の割合が低い理由とは?

飲食店などの公共の屋内でのたばこ全面禁煙は、全体では約6割が賛成、非喫煙者では7割という結果となる一方で、喫煙率が低い20代の「全面禁煙にすべき」は半数を切っているという意外な結果が明らかとなりました。20代の喫煙率が14%であることを考えると、喫煙者、非喫煙者ともにたばこ全面禁煙に賛成の割合は他の世代と比べて低いといえます。

このような年代による「全面禁煙」に対する意識差の要因の一つとしては、「健康に対する意識」があると思われます。一般的に年代が上がるほど健康に対する意識が強くなると言われ、年代とともに全面禁煙賛成派が増えていると考えられます。

もう一つの要因としては、世代による「多様な考え方への許容性」の違いが考えられます。「色々な考え方が認められるようになるべき」という意識は若年層ほど高く、20代では5割にも上っています。この意識は過去と比較しても40代以下の若年層で大きく伸びています。全面禁煙は「喫煙者を公の場から完全に排除する」という意味合いが強い施策だといえます。そのため、多様な考え方への許容性が高い20代には、全面禁煙のような一方的な規制ではない、喫煙者・非喫煙者のどちらの考え方もきちんと汲み取った施策を求める声が根強いのではないかという仮説が考えられます。  

 

◇YESか?NOか?という二元論ではない柔軟な視点を

2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を契機に、たばこ規制に対する議論が近年活発になっていますが、今回のように若者だけをみても、全体での傾向とは異なる意識を持っています。だからこそ、画一的な物事の見方ではなく、多様な価値観を理解した上での柔軟な視点があっても良いのではないでしょうか。


本リリースで取り上げました調査結果のほか、喫煙率の推移、加熱式たばこの認知率等につきましては、無料ダウンロードレポート『属性で異なる「禁煙観」 変わる「たばこ意識」』にて記載しております。ぜひこちらもご覧ください。  


今回、発表致しましたデータを含むR&D CORE(生活者総合ライフスタイル調査システム)2017 単年の集計表を100,000円(税別)にて販売しております。(18~79才まで性年代別等基本分析軸での集計表アウトプット)


R&D CORE(生活者総合ライフスタイル調査システム)を利用した調査・分析:課題の洗い出しから分析アウトプットまで、R&Dスタッフがお手伝いします。

詳細につきましては弊社ホームページ http://www.rad.co.jp/ をご覧ください。  


■CORE 2017 調査概要■

<CORE 2017 マスター調査>

調査地域: 首都圏40km圏(調査地点 200地点)

調査対象: 18~79歳男女個人

サンプル数: 有効回収 3000サンプル (人口構成比に合わせて、性×年代別を割付)

サンプリング手法: 住宅地図を用いたエリアサンプリングで抽出

調査手法: 訪問・郵送併用の自記入式留置調査

調査実施時期: 2016年10月(毎年1回 10月実施)


<CORE 2017春オムニバス調査>

調査地域: 首都圏40km圏

調査対象: 18~79歳男女個人

サンプル数: 有効回収 1800サンプル (人口構成比に合わせて、性×年代別を割付)

サンプリング手法: CORE2017 マスター調査協力者を対象

調査手法: 郵送調査法による自記入式留置調査

調査実施時期: 2017年2月

※『CORE』は、株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメントの登録商標です。  

■会社概要■

会社名: 株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント

所在地: 〒163-1424 東京都新宿区西新宿3-20-2

代表者: 代表取締役社長 五十嵐 幹

資本金: 30,000千円

設立 : 1968年1月17日

URL: http://www.rad.co.jp

事業内容:マーケティング・リサーチの企画設計、実施及びコンサルテーション

     経営・マーケティング活動の評価及びコンサルテーション 

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<例>「(株)リサーチ・アンド・ディベロプメントが実施した調査によると・・・」

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