「機能性脂肪酸HYA」がNEDOの平成28年度助成事業に採択決定

―血糖値を改善するトクホ、機能性表示食品として実用化を目指す―

医薬品の製造販売を手掛ける日東薬品工業株式会社(本社:京都府向日市、代表取締役社長:北尾 哲郎)は、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の平成28年度「中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業(平成28年度第2次補正予算)」(以下、平成28年度助成事業)(*1)に京都大学 小川 順教授と「新規機能性脂肪酸HYAの食品向け実用化開発」のテーマにて申請を行い、この度採択されるに至りました。今後、血糖値や肥満が気になる方に向け、代謝改善を目的とした特定保健用食品(以下、トクホ)(*2)や機能性表示食品(*3)としての実用化を目指し、有効性・安全性の更なる検討を進めます。

機能性脂肪酸HYA
機能性脂肪酸HYA

NEDO 公募情報(一覧): http://www.nedo.go.jp/koubo/CA3_100127.html

■機能性脂肪酸HYAとは
「機能性脂肪酸HYA(10-ヒドロキシ-シス-12-オクタデセン酸)」は植物油に乳酸菌を加え、乳酸菌の持つ酵素により植物油中のリノール酸(*4)を変換することで作られる新規な機能性脂肪酸です。このHYAには血糖値の上昇を抑制する効果、肝臓への脂肪蓄積を抑制する効果、腸の炎症を抑制する効果など、健康に有益な作用があることを確認しています。


■採択事業について
事業名称   :「新規機能性脂肪酸HYAの食品向け実用化開発」
事業期間   :平成29年2月~平成30年2月
橋渡し研究機関:国立大学法人 京都大学
事業の概要  :
本研究は、「平成25年度 イノベーション実用化ベンチャー支援事業(*5)」に採択され、HYAの中規模での製法確立に成功しました。「平成27年度中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業」では、ヒトでの臨床試験において、HYAが血糖値の変動を緩やかにすることを確認しており、糖尿病予備軍(*6)のみならず、隠れ糖尿病(*7)の方にも効果が期待される結果を得ました。これまでの結果に基づいて、平成28年度助成事業では、平成31年度を目標にトクホや機能性表示食品としての実用化を目指します。


【注釈】
(*1)平成28年度「中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業(平成28年度第2次補正予算)」
中堅・中小・ベンチャー企業(以下、中小企業等)及び組合等が橋渡し研究機関から技術シーズの移転を受けてビジネスにつなげることや、中小企業等及び組合等が保有する技術を橋渡し研究機関の能力を活用して迅速かつ着実に実用化することを通じて、自社の技術力向上や生産方法等の革新等の実現促進を目的としたNEDOの支援事業。

(*2)特定保健用食品
体の生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含み、血圧、血中のコレステロールを正常値に保つことを助けるなど、特定の保健の用途が認められ、その旨を表示することを国から許可された食品。

(*3)機能性表示食品
事業者が、科学的根拠を基に、販売前に消費者庁長官に届け出、事業者自らの責任において、健康の維持や増進に役立つといった機能性を表示した食品。

(*4)リノール酸
健康に良いとされる不飽和脂肪酸のひとつで、人は体内で合成できないため、食品から摂取する必要がある必須脂肪酸。体内で様々な誘導体へと変換され、多様な生理機能を発揮する。

(*5)平成25年度 イノベーション実用化ベンチャー支援事業
研究開発型ベンチャー企業等の有する優れた先端技術シーズや有望な未利用技術を活用した実用化開発を支援することにより、リスクを低減させ、研究開発成果を迅速に実用化・事業化に結びつけ、新規事業・雇用の創出等を促進することを目的とした、NEDOの支援事業。

(*6)糖尿病予備軍
血糖値が、正常よりは高く、糖尿病と診断される値よりは低い状態。

(*7)隠れ糖尿病
空腹時の血糖値の値は正常なのに対し、食事後の血糖値が異常に高くなる状態。一般的な健康診断では空腹時の血糖値で診断するため、見逃されやすい。


【会社概要】
名称  : 日東薬品工業株式会社
所在地 : 京都府向日市上植野町南開35-3
代表者 : 代表取締役社長 北尾 哲郎
事業内容: 医薬品の研究開発・製造販売、機能性食品の研究開発
URL   : http://www.nitto-pharma.co.jp/

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