2016年・2017年を象徴する色を日本流行色協会が発表

~寛容さを求める“アースリングブラウン”と 未来を開く“リーディングレッド”~

一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA、所在地:東京都千代田区、理事長:工藤 幸四郎)は、2016年11月16日(水)“いい色”の日に、2016年・2017年を象徴する、それぞれの色を発表いたしました。
これらの色は、単に流行した色、あるいは流行する色という意味ではなく、その時代のムードを象徴するさまざまなキーワードを包含した、その年の「テーマカラー」と言えるものです。

今年(2016年)の色と来年(2017年)の色
今年(2016年)の色と来年(2017年)の色

日本流行色協会 公式サイト: http://www.jafca.org/


■今年(2016年)の色
色名:アースリング(地球人)ブラウン Earthling Brown
https://www.atpress.ne.jp/releases/116259/img_116259_2.jpg
マンセル値:5.8YR4.2/4(モデレートブラウン)

●選定の背景
2016年の市場では、ファッションや商業施設のインテリアなどで、ブラウン系の色あいがとても多くみられました。これらブラウンの代表色を「アースリング(地球人)ブラウン」と名付け、2016年の色に選定しました。その選定理由として、以下の3つのキーワードをあげたいと思います。

【寛容さ、境界を超える】
2016年、海外では他を批判する過激な発言の政治家が話題になり、国内でも他者の過ちをSNSで執拗に責め立てるなど、狭量でせちがらい場面が多く見られました。ブラウンは生きとし生けるものすべてをどっしりと受け止める大地のように「寛容さ」を表す色でもあります。ヒステリックな時代に対する危機感が穏やかなブラウンへ目をむけさせたのかもしれません。アースリング(地球人)ブラウンは、国や人種などの境界を超えた新しい考え方の必要性を示しています。

【成熟さ】
今、あらゆる分野で構造変化が起こっており、既成概念にとらわれず自分で考えることが重要になっています。深みのある落ち着いたブラウンは、物事の背景を考え、倫理感をもって判断する成熟した大人の社会を象徴しています。

【生命力】
世界中で日本のスポーツ選手が活躍し、そのひたむきな姿が私たちを勇気づけてくれました。デジタル化社会が拡大する中で、人間が身体で感じることへの関心も高まっています。ブラウンは命を育む色でもあります。


■来年(2017年)の色
色名:リーディングレッド Leading Red
https://www.atpress.ne.jp/releases/116259/img_116259_3.jpg
マンセル値:4R4.25/14(ビビッドレッド)

●選定の背景
2016年は、本当に重要なことは何かということに気付いた人たちによる行動が目立ち始めた年でした。今後、このような動きはさらに増えて、新しい時代の扉が開かれて行きそうです。2017年の色として選定したリーディングレッドは、前年のブラウンに比べて、大胆ですっきりとした色、その名のとおり未来を開く力を秘めた色です。その選定理由として以下3つのキーワードをあげたいと思います。

【決断、エネルギー】
既成概念にとらわれず本質を見極めようとする人たちが、具体的な活動を始めています。このような動きがやがて大きなエネルギーとなって、私たちが目指す新しい時代が切り開かれるかもしれません。リーディングレッドは、決断を促す色、現状を変えて行こうとする強いエネルギー、リーダーシップを表す色です。

【人間らしさ】
21世紀に入って、ロボティクス、バイオサイエンス等々、技術革新が急速に進展しています。それらは果たして私たちに本当の幸せをもたらすものなのでしょうか?ロボット技術の進展は、私たちに改めて「ヒューマニティ=人間らしさ」を考えさせる機会になっています。赤は私たちの身体を流れる血の色でもあります。この色は私たちが生命を持った生き物であることを想い出させてくれます。

【日本】
日本文化への関心が高まり、海外からの観光客が増えています。国旗の日の丸をはじめ、漆の赤、神社仏閣に見られる赤など、古来より、赤は日本の文化に根付いた色です。日本のことを「和」と呼ぶように、私たちは「和」を貴ぶ民族でもあります。赤は融和の象徴でもあると言える色です。


※マンセル値=マンセル・カラーシステムによる色の数値表現。マンセル・カラーシステムは、色を数値的に表すための表色系のひとつで、色を色相・明度・彩度の3つの属性で表現しています。

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