ABBが太陽光発電所を特急で設置

2009.06.04 11:00

電力技術とオートメーションのリーディングカンパニーであるABB(本社：スイス連邦・チューリッヒ)はこのほど、ABB独自のターンキーコンセプトによりモジュラー型太陽光発電を記録的な早さで、しかも市場最高レベルの太陽光発電性能比（※）での発電所の稼働を可能にしました。

トターナの太陽光発電所

ターンキーコンセプトは、世界の太陽光発電市場向けにABBによって開発され、太陽エネルギーの変換技術のパイオニアとして、伝統ある市場の先導役を果たしてきたABBの所以でもあります。

標準化された1メガワット(MW)のコンテナモジュールを、迅速な納入のために事前に組立て、工場試験を行います。当コンセプトは、ABBが特許を取得している最適化技術と、ABBの強力なアルゴリズム分析に基づいて、期待原価、開発の投資収益率はもちろん、どのような現場にも最適なソリューションを割り出すことができる独自のツールも含まれています。

グローバルキャピタルファイナンス社は、スペインのムルシア州、トターナの1MW規模の太陽光発電所にABBのソリューションを採用し、当コンセプトによって恩恵を受ける最初の企業の一つとなりました。本プラントは、稼動後直ちに注目すべき結果を証明しました。

トターナの最適化されたソリューションは、市場平均より約5％も高い、80％の発電性能比を達成しています。発電プロセス全体を制御するABBの技術により、当発電所ではどのような天候でも、常に太陽光を最大に利用して電力に変換することが可能です。

この効率の高さにより、お客さまに多くの電力、引いてはより多くの収益をもたらすこととなります。

ABBは納入、設置、現地調査を4ヶ月という記録的な早さで完了しました。この成果により、当発電所では最大効率での太陽エネルギー生成が可能となり、フィードインタリフ（FIT）毎時キロワット0.45ユーロの水準を達成しています。（2008年9月以降稼動の発電所では毎時キロワット0.32ユーロレベルでした。）

ABBは太陽エネルギーのパイオニアであり、ヨーロッパの2大太陽熱発電所（スペインのエクストレソル、アンダソル - 双方とも100MW級）、世界初の太陽熱複合型コンバインドサイクル発電所であるアルジェリアのハシルメル（175MW）をはじめとする世界中の太陽光発電所に幅広い電力およびオートメーションのソリューションを提供しています。

※ 太陽光発電性能比は太陽光発電所の効率を測る主要指標で、発電所の理論上の発電量に対して、実際にどの程度発電しているかを示すものです。実際の発電量は、太陽光が十分でない、曇っている或いは影になっている、PVセルの汚れ、装置の故障など、幾つもの要因によって低減することがあります。

（写真の説明）
トターナの太陽光発電所では毎時2.2ギガワットの、送電可能な電力を発電しています。年間に1,350トンの温室効果ガス排出を削減することができます。

■ABBについて ( http://www.abb.com/ )
ABBは、世界のおよそ100カ国に120,000人の従業員を擁する電力技術とオートメーション技術のリーディングカンパニーです。環境負荷を最低限に抑えながらお客さまの業務効率を最適化するソリューションの数々を、産業界と公益事業の皆さまに提供しています。

■ABB株式会社について ( http://www.abb.co.jp/ )
ABBの日本法人であるABB株式会社は、国内において電力およびオートメーション事業を、製造、販売、サービス分野にわたって展開しています。
また、ABBの日本国内における活動は、ABB株式会社と3つの合弁事業から構成されており、ABBジャパングループとして約700名の従業員、12都市にわたる販売／サービスネットワークを擁しています。