ABB、欧州における低電圧モータに関する新規制を歓迎

スイス、チューリッヒ発2011年6月16日 ― 2011年6月は欧州における低電圧モータのエネルギー効率にとって重要なマイルストーンとなりました。ABBは、このたびの欧州連合(EU)において導入された、低電圧モータの効率性に制限を設ける規制を歓迎します。これは、米国市場ではNEMA(National Electrical Manufacturers Association規格)そして、他の地域では、IEC(国際電気標準会議規格)に準拠した高効率モータをお客さまにご提供するという、ABBの取り組みと同じ流れをくむものです。

世界の電力消費量の約42%は、産業により消費され、そしてそのうちの約3分の2はモータを稼動するために費やされています。ゆえに、モータのエネルギー効率を向上させるための規制は、エネルギー使用量に大きな影響を及ぼし、二酸化炭素排出量削減にも有効です。

欧州委員会規則 EC 640/2009に定められたこの新基準は、2011年6月16日に施行されました。これは、一般的にEUにおける最低エネルギー消費効率基準(MEPS:Minimum Efficiency Performance Standards)と称され、交流50ヘルツまたは60ヘルツの周波数、0.75から375kW(キロワット)の出力範囲で2~6極のモータのほとんどが対象となります。

6月16日以降に欧州市場に流通するすべてのモータはEU MEPSの対象となり、最低でも国際効率基準(IE:International Efficiency standard level)のレベル2(IE2)を満たさなくてはなりません。現在、爆発危険雰囲気中で使用されるような一部のモータに関しては、この基準が適用されていませんが、ABBは、これらのモータも将来的にはIEC60034-30に準拠しなければならなくなると見込んでおり、ゆえにこれらのモータにおいても、IE基準を満たす製品を提供しています。

EU MEPSは、2015年1月から第2段階へとさらに駒を進めます。出力7.5kW以上のモータの最低基準は、IE3、もしくは可変速ドライブ(VSD:variable speed drive)と組み合わせる場合でもIE2に準拠する必要があります。2017年1月からの第3段階では、出力0.75kW以上のモータにおいても、IE3効率レベル、または可変速ドライブと組み合わせた場合IE2に準拠しなければならなくなります。

「ABBは2011年6月16日以降、世界中のどの市場においても、IE1 CE基準の製品を販売いたしません。ABBのモータは、いかなる状況においても、あらゆる規制に確実に準拠していきます。」と、ABBのディスクリートオートメーション&モーションディビジョンの責任者、ウルリッヒ・シュピースホーファーは述べています。

EU MEPSは欧州市場のみをカバーする規制ですが、オーストラリア、中国、ブラジルやカナダのような他の国々でもまた、すでに同様のエネルギー効率に関する規制を布いています。米国では、NEMAプレミアム(IE3同等の効率)に関する規制が、2010年末までに発効されています。ABBでは現在、グループ企業のバルドー社により、これらの規制に準拠するNEMAプレミアム認定モータを幅広く取り揃えています。


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