<外食・中食 調査レポート> 外食・朝食マーケット活性化のヒ...

<外食・中食 調査レポート>  外食・朝食マーケット活性化のヒントは?

外食・中食市場情報サービス『CREST(R)*1』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役:トーマス・リンチ)は、この度、日本の朝食市場の分析を紹介します。

<図表1>朝食マーケットの伸び率(2015年vs. 2014年)
<図表1>朝食マーケットの伸び率(2015年vs. 2014年)

外食業界では、世界的に朝食マーケットの新たなサービスが続々と始まっています。ひとつは、朝食時間の限定メニューを全時間帯で販売する動きです。アメリカのマクドナルドでは、2015年10月5日に全時間帯での朝食メニューの販売を開始しました。当社NPDグループは、2015年12月に開始から2カ月を経過したこの新サービスに関するデータを初めて公表しました。
それによると、午前10時半までだった朝食メニュー時間以降に朝食を購入した顧客の3分の1は、10月6日にこのサービスが始まる前の1カ月間にまったく来店していない客でした。これは朝食メニュー終日提供の開始前後1カ月に2万7,000人以上を対象に領収書のデータベースを解析した結果で、NPDのアナリスト、ボニー・リッグス氏は「これはかなり重要な点だ」と指摘。「朝食メニューの終日提供は、マクドナルドにとって成長の鈍い時間帯であるランチ事業にも寄与する可能性がある」と分析しています。

日本では、ファミリーレストランのジョイフルが朝食メニューの全時間帯での販売を始めました。シニア層や様々なライフスタイルの人の需要を取り込み、売り上げ増につなげる狙いです。また、デニーズは朝食時間帯に飲料を注文した客に軽食を無料で付けるサービスを始めました。とんかつ店「かつや」も朝食営業店を増やし朝食メニューの充実をはかっています。

活性化する朝食市場について、エヌピーディー・ジャパン株式会社が提供する外食・中食市場情報サービス『CREST(R)』から日本の朝食市場の分析を紹介します。


■外食・朝食マーケットの市場規模は拡大
外食の朝食マーケットにおける2015年の市場規模、食機会数*2、平均支払金額の伸び率をみると(図表1)、食機会数は減少しているものの、金額ベースの市場規模は拡大しているのがわかります。外食の朝食マーケットの金額市場規模の長期トレンド*3を見ても、2013年vs. 2009年で4.1%増、2015年vs. 2014年でも2.6%増と上り調子です。

朝食にかけるお金が増えているのは事実ですが、これをどう食機会の伸び(=来客数アップ)につなげていくのかが、今後の朝食マーケット拡大のキーとなります。


■外食・朝食マーケットのコアターゲット層は男性40代。
次に、利用者属性を見てみます。性年代比率を見ると(図表2)、外食は全体に比べて男性比率が高いのが分かります。朝食の外食はさらに男性比率が高く、約6割に達します。全体でもボリュームゾーンである男性40代は、外食の朝食における比率がさらに高く(12.2%)、ここがコアターゲット層です。また、男女とも60~79歳のシニア層は、外食全体や朝食全体と比較して比率が高いです。この層は、普段はあまり外食も中食もしないのに、朝食の外食は比較的よくしているということを意味します。朝食の外食で今後取り込んでいく格好のターゲットになるといえます。


■朝食難民が多数存在する外食・朝食マーケット
店舗選択理由を見てみると(図表3)、朝食の外食については「便利な立地だから」「価格が手ごろだから」が比較的少ないです。他の店舗選択理由に比べて高スコアではありますが、他の時間帯や中食と比べると重要性は低いようです。面白いことに「食べ物がおいしいから」は7.0%で、外食全体の12.1%に比べ5ポイントも低いことが分かります。「他に行くところがなかったから」という消極的な理由が「食べ物がおいしいから」より高いスコアで他軸よりも高いことから、朝食を外食したいけれども魅力的なお店やお気に入りの店、美味しい店がない、という“朝食難民”も多数いることが分かります。

小売り業態では、コンビニエンスストアがカウンターで提供するコーヒーを強化して売り上げを伸ばし、スーパーは総菜売り場を充実させるなど、中食は朝食マーケットにおいてシェアを伸ばしています。40代男性、シニア層と“外食難民”をいかに取り込んでいくか、これが朝食マーケット活性化のヒントになるでしょう。
*本レポートは、雑誌「FoodBiz Vol.81」にエヌピーディー・ジャパン株式会社が寄稿した記事を元に再編集した内容となっています。


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https://www.npdjapan.com/contact-us/


*1:CREST(R)
外食・中食市場において「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。(海外各国版もご用意)
詳細URL: http://www.npdjapan.com/service/food.html

*2:食機会数
外食・中食を利用した延べ食機会(朝/午前間食/昼/午後間食/夕/夜間食)数。

*3:長期トレンド
CREST(R)は、2014年1月より全面リニューアルしたため、それ以前のトレンドと継続して比較ができません。

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