待遇・福利厚生よりも仕事内容や風通しの良さで勝負 中小企業の...

待遇・福利厚生よりも仕事内容や風通しの良さで勝負  中小企業の魅力・求める人材についての調査を実施

株式会社エフアンドエムでは、エフアンドエムクラブ会員企業に対し「自社の魅力」「求める人材」についての実態調査を行いました。

■1. 調査背景
中国地方のある中小企業の2017年新卒採用説明会実施を支援した際、社長から説明会において自社の何を伝えたら良いかという相談を受けました。また、求める人材のイメージについても漠然としていました。従業員の採用活動において同様の悩みをもつ中小企業経営者は多くいるのではないかと考えたことから、当調査を実施しました。


■2. 調査概要
調査期間 :2016年1月1日~2016年3月11日
調査対象 :エフアンドエムクラブ会員企業
      ※エフアンドエムクラブ会員企業とは、
       エフアンドエムが提供する中小企業向け
       管理部門支援サービスに入会している企業
有効回答数:909社
調査エリア:全国

<業種地域別回答数>
https://www.atpress.ne.jp/releases/103145/img_103145_1.jpg
※1 首都圏=東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県


■3. 調査結果
<図1:業種別 自社のアピールポイント>
https://www.atpress.ne.jp/releases/103145/img_103145_2.jpg
※1 n=909
※2 網掛け=全業種平均値以上
※3 太字=項目別で最もポイントが高い業種

上記の集計と調査時の所感から、以下の考察を行いました。
(1) 待遇(全体平均12.8%)や福利厚生(全体平均15.3%)を選んだ企業は少なく、大企業に対するハンディキャップだという認識の表れだと考えられます。
(2) 建設業における資格取得支援、卸売業・不動産業における風通しの良さ、飲食業における未経験者歓迎に、全体の値に比べて顕著な乖離(20ポイント目安)が見られます。対人折衝を要する業種では、風通しの良さを重視する傾向があると言えます。
(3) 調査時にアピールポイントを尋ねると、回答に窮するケースが多く見られました。明確化できていない経営者が多いのであれば、魅力を整理し求職者にしっかりと伝えるだけで差別化でき得ると考えます。

<図2:業種別 求める資質>
https://www.atpress.ne.jp/releases/103145/img_103145_3.jpg
※1 n=909
※2 網掛け=全業種平均値以上
※3 太字=項目別で最もポイントが高い業種

責任感、協調性、コミュニケーション力といった社会人の基礎となる資質は、それぞれ約半数の企業が選択しました。各業種で最も選ばれた資質も、この3つのいずれかとなりました。業種で見て顕著なのは不動産業における考える力、チャレンジ精神の高さで、個人の成果を重視する業種のためであると考えられます。また、自主性や考える力、チャレンジ精神という回答が忍耐力や専門性という回答より多かったことから、言われたことをこなす人材以上に、自ら考え行動する人材を求める企業が増えていると見ることができます。


■4. 総評
冒頭の企業への採用支援では、「自社の魅力」「求める人材」について従業員にアンケートをとり、その結果を元に採用パンフレットと会社説明会の原稿を作成しました。売り手市場の状況下、初めての新卒採用説明会から2名内定承諾という結果に繋がっており、一定の効果があったと考えています。
多くの求職者から多くの採用をする大企業に対し、中小企業が同じ方法で勝負をして勝つことは難しいのが現状です。中小企業では、自社にとって必要な資質の人材に自社の魅力を明確に伝えピンポイントで採用をすることが、活躍できる人材を採用するための近道であると考えられます。自社に合った人材を採用するために、まずは「自社の魅力」「求める人材」を明確にすることに取り組んでいただきたいと考えます。

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