全国ワースト1位の空き家率山梨において、築古物件を満室に。有限会社　山長

資産価値向上させたナチュラルテイスト・リノベーションを行うことで、家賃相場を気にしない集客に成功

調査・報告

2021年12月3日 10:00

不動産賃貸業の有限会社山長（山梨県甲府市／取締役長田穣、以下山長）は、所有物件「グレイスロイヤル」（1993年築）のリノベーションを2018年より開始。ナチュラルテイストに特化したリノベーションを展開することによって、家賃相場を気にすることなく募集を行った結果、2021年10月募集部屋は全て埋まり満室。家賃相場を気にすることなく成約が実現できたことによって、築古物件であっても物件資産価値を高めることに成功しました。

満室経営に至る背景

総務省が発表した「2018年10月時点の住宅・土地統計調査」によると、山梨県の空き家率は全国ワースト1位、賃貸単体では約3割で空き室であると言われており、地方都市での人口減が加速する中で、家賃を値下げしても空き部屋が埋まらず、厳しい状況にお悩みの賃貸アパートオーナーの声をよくお聞きします。
このような状況下、築28年が経過した山長所有のアパート「グレイスロイヤル」では、ファッション感度の高い30代前後の夫婦をターゲットとし、「癒し」「カフェ風」「手作り感」をテーマにした空き部屋のリノベーションプロジェクト「Elegant Room」を2018年に実施。一般的には築年数が経過した部屋は家賃を値下げする物件が多い中、全体をリノベーションした部屋は家賃を8～10％アップ、キッチンなど一部のみリノベーションした部屋は家賃を据え置き、2021年7月から9月にかけて入居者を募集したところ、コロナ禍にあっても募集した部屋は満室となりました。

【グレイスロイヤルが実施した「Elegant Room」プロジェクト概要

○コンセプト：手作り感と癒しが感じられるカフェ風賃貸物件を提供する
○主なリノベーション内容
１）明るさと木のぬくもりに囲まれた、カフェのような雰囲気を作り出しました。
・部屋内の全ての扉をパイン材に変更。キッチンにもパイン材を導入
・キッチンにはペンダントライトを使用
２）家事のしやすさに配慮しました。
・キッチンには作業台付の可動式キッチンカウンターを導入。レイアウトを自在に変更可能
３）和室には琉球畳を導入しました。
・和室を残すにあたり、カフェ風のデザインとも調和する琉球畳を採用

満室を実現させた背景

（１）初期費用の全面的な見直し
・当物件公式サイト上からお申込・指定仲介会社において賃貸借契約をしていただいたお客様限定で、相場の4分の1程度まで初期費用を抑えています。
（２）リノベーション部屋の裏側を公式サイト上に投稿
・リノベーション賃貸は、築20年以上が対象となっていることから、本当に住みやすくなっているかどうかは、入居してみなければわかりません。
・当物件では、実際にリノベーション部屋にご入居されているお客様に「ご入居後の暮らし」に関するインタビューを行い、公式ブログに掲載することによって、当物件リノベーションの暮らしのイメージがつきやすくなります。
・リノベーション工事がどのように行われているのか、多くの方はあまりご存知ではないことから、当物件においては、リノベーション工事中の模様を公式サイト上に投稿することによって、リノベーションがしっかり行われていることをPRしています。
（３）SNS集客に力を入れています
・TwitterやInstagramといったSNSは、若い世代を中心に「日常生活上」においても利用していることから、投稿の際にハッシュタグをつけることによって、ハッシュタグ検索をした方にダイレクトに情報を伝えることが可能となったので、大手賃貸サイト上に見られるような「家賃検索」「築年数検索」の影響を受けにくくなるので、以前と比べると成約率が格段に向上しました。