オフィスに必要な照明・空調・防災設備を一体化 省エネと快適性...

オフィスに必要な照明・空調・防災設備を一体化  省エネと快適性を両立する 「CEILING FREE(シーリング フリー)」を開発

ダイダン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北野 晶平、証券コード:1980)は、オフィスに必要な照明・空調・防災などの設備機能を集約した一体型のユニット「CEILING FREE(シーリング フリー)」(特許出願中)を開発しました。

ユニット(空調機器タイプ) 写真
ユニット(空調機器タイプ) 写真

これまでオフィスの天井面に別々に設置していた設備機能をユニットに集約しているため、天井ボードを張らずに、建物躯体から直接ユニットを吊り下げるだけで、照明・空調・防災などの機能を配置することが可能となり、工期の短縮と作業効率の向上を実現します。
更に、オフィスのZEB(※1)化を推進するため、エネルギー消費量の比重が大きい照明と空調の省エネ化を図る最新の技術を導入しました。

(※1) ZEB:(NET Zero Energy Building)建築・設備の省エネ化や再生可能エネルギーの活用により、化石燃料などから得られるエネルギー消費量をゼロ、あるいは概ねゼロとした建築物のこと。


■「CEILING FREE」の種類と構成
・空調機器タイプ  :照明器具と空調機器が一体となったユニット(写真)
・設備プレートタイプ:照明器具と設備プレートが一体となったユニット(設備プレートには、火災感知器(煙・熱)、非常照明(誘導灯)、館内放送用スピーカー、制御用センサーなどを1ユニットに最大3つまで設置が可能です。)
・1ユニットのサイズは、長さ131cm×幅78cm×高さ20cmです。

<空調機器タイプ 写真>
https://www.atpress.ne.jp/releases/93556/img_93556_1.jpg


■「CEILING FREE」の特長
1.照明器具
「CEILING FREE」の照明は、放射状に光を放ち壁や梁まで明るさが届く様に、発光面を4分の1円状に湾曲させています。このため、少ない照明の出力でもオフィス全体を柔らかい光で包み込むことが可能です。
机上面の明るさ(照度)を確保する従来の照明では、出力を落とすと机上面は明るくても壁や天井面に光が届かないので、全体としては薄暗くなっていました。
「CEILING FREE」は、「明るさ感(※2)」という新しい照明設計方法に基づき、従来のオフィス照明より少ない消費エネルギーで「快適」な照明環境を実現します。更に、明るさセンサーを導入することで、自然光を利用した照明エネルギーの削減も可能です。

<オフィスのイメージ比較>
https://www.atpress.ne.jp/releases/93556/img_93556_2.jpg

(※2) 明るさ感:人間の視界に入る周囲空間からの明るさを評価し、照明の設計に用いる指標。従来の照度基準の設計だけでなく、人間の快適性も考慮することができる。


2.空調機器
「CEILING FREE」の空調方式は、アクティブチルドビーム方式(※3)を採用しています。このため、空調機器から吹き出される空気は、部屋の温度に近いため、室内の温度ムラが生じません。また、コアンダ効果(※4)により、照明器具の湾曲面に沿った気流が形成されるため、空調機器から吹き出される空気が身体に直接当たらず、不快感がなく、快適な環境が構築できます。
更に、地中熱や太陽熱等の自然エネルギーを使用することで、化石燃料に由来するエネルギーの消費を10%~20%程度削減できるので、環境負荷の低減が可能です。

<吹き出し空気の流れ>
https://www.atpress.ne.jp/releases/93556/img_93556_3.jpg

(※3) アクティブチルドビーム方式:室内に吹き出される外気に誘引される室内空気を、冷温水コイルで熱交換し、外気と混合してから吹き出す方式。

(※4) コアンダ効果:流れの中に物体を置いたときに、その物体に沿って流れの向きが変わる流体の性質のこと。


3.施工の短工期化とコストの削減
「CEILING FREE」は、照明・空調・防災設備を集約した一体型のユニットになっているため、建物躯体から直接吊り下げるだけで工事が完結します。これにより、施工の作業量が低減し、天井ボードの設置も不要となるので、工期を短縮することができます。
また、施工コストは、条件によって変わってきますが、一般的なオフィスビルの場合で10万円~15万円/平方メートルを想定しています。

<天井施工の違い>
https://www.atpress.ne.jp/releases/93556/img_93556_4.jpg


■今後の展望
平成26(2014)年4月に閣議決定されたエネルギー基本計画を受けて、建物の消費エネルギーを極限まで効率化し、太陽光等の再生可能エネルギーで運用するゼロエネルギービル(ZEB)への取り組みが本格稼働しています。年間のオフィスビルの消費エネルギーの約20%が照明器具、40%が空調設備で使用されている(省エネルギーセンター「オフィスビルのエネルギー消費の特徴」)ため、照明と空調の消費エネルギーを削減することは、ZEBを実現するために非常に重要となっています。
また、ZEBは、エネルギー消費を抑えるだけでなく、建物の利用者の快適性も充分確保した建物であることが求められています。
省エネと快適性を兼ね備えた「CEILING FREE」は、ZEBを目指すオフィスビルを中心に、平成32(2020)年を目途に5施設への導入を目指しています。
ダイダンでは、今後も、オフィスビル以外の施設にも適する「CEILING FREE」のラインナップの開発を行ってまいります。

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