マクニカ、次世代AIソリューション「Tenstorrent」の取り扱いを開始

    ~業界をリードする省電力・高性能AIソリューションでAI産業変革を加速~

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    2025年3月13日 10:00
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    株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下マクニカ)アルティマ カンパニーは、Tenstorrent, USA Inc.(本社:米国カリフォルニア州、CEO:Jim Keller、以下Tenstorrent(テンストレント))と、日本国内における代理店契約を締結し、Tenstorrentの革新的なAIソリューションの提供を開始することを、本日発表いたします。

    ■AI市場の急拡大と課題
    AI・人工知能技術の急速な進化に伴い、エッジ・IoT機器からデータセンターに至るまで、AI活用のユースケースは爆発的に増加しています。Precedence Research*1によると、世界のAI市場規模は2025年時点で7575億8000万米ドルに達し、2034年までに3兆6804億7000万米ドルへ拡大すると予測されています。年平均成長率(CAGR)は19.20% となり、特に自動車、ヘルスケア、銀行・金融、製造、食品・飲料、物流、小売など、さまざまな業界におけるAI需要の高まりは、今後の世界のAI市場の成長を大きく牽引すると予想されています。

    一方で、以下のような新たな課題が生じています。

    <課題>
    ●消費電力の増大: AI学習/推論の処理は、膨大な計算能力を必要とし、それに伴いエネルギー消費も増加します。大量のデータセンターにおける消費電力の増大による地球温暖化への影響は、社会課題としても認知されつつあります。
    ●AIコスト増大:AI導入には高額な初期投資が必要です。特にAIシステムを構築するためのインフラ、専用ソフトウェア、専門人材への確保には莫大なコストが必要となり、AIの社会実装に対する大きな障壁となっています。

    ■Tenstorrentソリューションの特長
    Tenstorrentは、”AI Everywhere”の設計思想に基づき、上記の課題に対処可能なAI専用アクセラレータ及びAI専用アクセラレータ搭載サーバーを提供します。

    <特徴>
    ①優れたコストパフォーマンス、高い性能
    HBM不要かつAI処理に特化した高効率な設計により、従来のGPUなどの競合製品と比べてコスト、消費電力を抑えつつ、優れた性能を実現します。

    ②高いスケーラビリティー
    同一アーキテクチャー及びソフトウェアを用いることで、小型から大型システムまで容易に拡張可能です。独自開発のスケーラブルなAI専用アクセラレータにより、高パフォーマンスと低コストを実現します。

    ③オープン戦略
    ホストCPUには業界標準のx86を採用しています。また、ソフトウェアスタックについてはすべてオープンソース*²です。そのため、従来のようなベンダー独自のフレームワークやライブラリに依存することなく、顧客がプラットフォームをカスタマイズ、最適化し、既存のワークフローやシステムにシームレスに統合可能です。
    ■マクニカが提供可能なソリューション
     TenstorrentのAI専用アクセラレータには独自の「Tensix」コアを採用し、柔軟かつスケーラブルなアクセラレータ、サーバー製品を提供します。マクニカでは、すでに同製品を導入のうえ検証を進めており、お客様サポートに備え万全のサポート体制を構築しています。

    <提供ソリューション>
    Tenstorrent の第2世代AIアクセラレータ「Wormhole」を搭載したソリューションを提供します。

    ①PCIeカード (Wormhole世代 n300 / n150)
    最大2個の「Wormhole」を搭載したPCIeカードは、Wormhole 1個搭載のn150と2個搭載のn300の2モデルをラインナップし、既存のサーバーやワークステーションに実装するだけで高性能AI環境を構築可能です。また、複数のカードを連携させ、性能を向上させることも可能です。

    ②デスクトップ型ワークステーション (Wormhole 世代 TT-LoudBox / TT-QuietBox)
    合計8個の「Wormhole」を搭載したワークステーションは、空冷設計のTT-LoudBoxと液冷/静音設計のTT-QuietBoxをラインナップし、さまざまな研究・開発環境のニーズにフレキシブルに対応します。

    ③ラックマウント型サーバー (Wormhole 世代 Galaxy)
    合計32個の「Wormhole」を搭載したサーバーは、スケーラブルな高性能AIコンピューティングを実現します。

    AI専用アクセラレータ及びAI専用アクセラレータ搭載サーバー(Wormhole世代)
    AI専用アクセラレータ及びAI専用アクセラレータ搭載サーバー(Wormhole世代)

    ■テンストレントジャパン株式会社 カントリーマネージャー 中野 守氏からのコメント
    当社の高性能かつスケーラブルなAI サーバー製品を株式会社マクニカ様と共同で顧客に広く利用いただける様になることを大変嬉しく思います。従来のAIプラットフォームに比べ格段に価格性能比で優れ、小型のものからデータセンターまでを同一のアーキテクチャーで提供する事が可能です。シームレスで効率的なAIエコシステムを構築し、日本のAI 活用を加速化に共に貢献できることを楽しみにしています。

    *1:Precedence Research, "Artificial Intelligence Market"(Last Updated: February 2025) , https://www.precedenceresearch.com/artificial-intelligence-market

    *2 : Tenstorrent GitHubリポジトリ  https://github.com/tenstorrent

    【製品の詳細はこちら】
    URL : https://www.macnica.co.jp/business/semiconductor/manufacturers/tenstorrent/

    【製品に関するお問い合せ先はこちら】
    株式会社マクニカ アルティマ カンパニー Tenstorrent 製品担当
    E-mail:alt-pm@macnica.co.jp

    ※本文中に記載の社名及び製品名は、株式会社マクニカ及び各社の商標または登録商標です。
    ※ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご承知ください。

    Tenstorrent, USA Inc. について

    Tenstorrentは、RISC-Vプロセッサー及びAI(人工知能)向けコンピューターの開発・販売を行う次世代コンピューティングカンパニー。同社は、今後自動車やエンタープライズ、スーパーコンピューターなどの市場で活用できるとされる『オープンRISC-Vハイエンドプロセッサの知的資産(設計IPデータ)』の開発及び販売、AIと機械学習用に構築されたシステムの販売を行っています。
    日本法人のテンストレントジャパン株式会社は2023年1月に設立されました。
    お問い合わせ先:info-japan@tenstorrent.com

    株式会社マクニカについて

    マクニカは、半導体、サイバーセキュリティをコアとして、最新のテクノロジーをトータルに取り扱う、サービス・ソリューションカンパニーです。世界26か国/地域92拠点で事業を展開、50年以上の歴史の中で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、AIやIoT、自動運転など最先端技術の発掘・提案・実装を手掛けています。
    マクニカについて:www.macnica.co.jp

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