「続けられるか」ではなく、「依存しないか」で未来は決まる

— Newsweek掲載が示す、緑内障治療のパラダイムシフト —
先日、Newsweekの医療ムック「世界の最新医療」にて、私の緑内障レーザー(SLT)に関する記事が掲載されました。
この中で示されているのは、単なる新しい治療法の紹介ではありません。
👉 緑内障治療の“考え方そのもの”が変わりつつあるという点です。
■ 緑内障の本当の問題は「治療」ではない
緑内障は、日本における失明原因の第1位です。
しかも、
・自覚症状がほとんどない
・ゆっくり進行する
・気づいた時には進行している
という特徴があります。
だからこそ治療の継続が重要ですが、ここに大きな壁があります。
👉 治療が“続かない”
■ 点眼治療の限界:アドヒアランスという現実
点眼治療は有効です。これは間違いありません。
しかし実際の診療では、
・毎日続けるのが大変
・高齢になると点眼そのものが難しい
・つい忘れてしまう
・複数の目薬で負担が増える
こうした理由で、「理想通りに続けること」が難しい場面が少なくありません。
つまり、
👉 薬が効くかどうか以上に、「続けられるかどうか」が結果を左右する
という構造になっています。
■ 海外で起きている変化:最初からレーザーという選択
近年、海外では大きな変化が起きています。
2019年の英国の研究では、
👉 最初からレーザー治療を選ぶ方が合理的である可能性
が示されました。
これは単なる治療法の違いではありません。
■ 治療の考え方が変わっている
これまで
→ まず点眼、難しければレーザー
これから
👉 最初から「続けやすい方法」を選ぶ
つまり、
👉
「効く治療」から「続く治療」へ
という転換です。
■ 日本の現状とこれから
日本ではまだレーザーは補助的な位置付けですが、
正常眼圧緑内障が多い
高齢化が進んでいる
という背景を考えると、
👉 「点眼を続ける難しさ」はむしろ大きい
とも言えます。
さらに、日本人を対象とした研究でも
👉 レーザーを最初に選ぶ有用性が示され始めています
■ 発想の転換:「頑張る治療」から「任せられる治療」へ
ここで少し視点を変えてみます。
点眼治療は、極端に言えば
👉 「患者さんの頑張りに支えられる治療」
です。
一方でレーザー治療は、
👉 「一度治療すれば、その効果を医療側で維持しやすい治療」
です。
■ SLTレーザーの本質
SLTは、
点眼を使わずに眼圧を下げる
数分で終わる外来治療
効果が数年続く
必要なら繰り返せる
といった特徴があります。
ここで重要なのは、
👉
「患者さんの日々の努力に左右されにくい」
という点です。
■ “未来の不確実性”を減らすという考え方
緑内障は長い病気です。
そのため、将来を考えるときに重要なのは、
今効いているか
ではなく
👉 「この状態が続くかどうか」
です。
点眼の場合は、
忘れてしまう日がある
途中でやめてしまう
正しく使えない
といった「ブレ」がどうしても生まれます。
一方でレーザーは、
👉
「やったか、やっていないか」だけで結果が決まる
治療です。
だからこそ、
👉
将来の見通しが立てやすい
という特徴があります。
■ 医療は「未来を設計するもの」へ
これからの医療で重要なのは、
👉
「一番良い治療を選ぶこと」ではなく
「将来にわたって破綻しにくい選択をすること」
です。
緑内障はまさにその代表的な疾患です。
■ 最後に
緑内障は、
👉
「治療すれば安心」ではなく
「続くかどうかで結果が決まる病気」
です。
そして今、世界では
👉
「頑張って続ける治療」から
「任せられる治療」へ
という変化が起きています。
その一つの選択肢が、レーザー治療です。
未来は偶然ではなく、選択で変わります。
その選択を支えるのが、これからの医療だと考えています。
(※本記事は一般的な医療情報の提供を目的としています。治療の適応は個々の状態により異なるため、必ず医師とご相談ください。)
医療法人社団久視会 いわみ眼科
理事長:岩見 久司(医学博士・日本眼科学会認定 眼科専門医)
所在地:兵庫県芦屋市公光町11-2 CH158 BLDG HANSHIN ASHIYA 2F
公式サイト:https://iwami-eyeclinic.com/
TEL:0797-35-0183


















