≪四条通歩道拡幅事業完成≫~京都のメインストリートの四条通が...

≪四条通歩道拡幅事業完成≫ ~京都のメインストリートの四条通が生まれ変わりました~

 京都市では,平成13年に策定した京都市基本計画で「歩くまち・京都」を掲げて以来,それまでのクルマ中心社会から,「歩く」ことを中心としたまちと暮らしに転換するための取組を進めています。その取組の一環として,市のメインストリートであり,市内有数の繁華街である四条通において,道路の全幅は変えずに,車道を減らし歩道を広げる人と公共交通を優先した道路整備に取り組んできました。
 工事期間中の4月上旬の観光シーズンには,交通集中により,渋滞が発生しましたが,う回誘導や円滑なバスの運行のための取組などを進めてきた結果,現在,交通状況は落ち着きを取り戻しています。
 そしてこの度,約8年の歳月を経て昨年11月に工事着工した四条通歩道拡幅事業が10月末に完成し,11月15日に四条通歩道拡幅事業完成式典を開催いたしました。
 人と公共交通を大切にする空間に生まれ変わった四条通の整備内容や四条通周辺で現在進んでいる「歩いて楽しいまち」を目指した取組について,お知らせします。

■四条通の概要
1 位置
  四条通は,市内有数の繁華街であり,市内外を問わず多数の方が訪れることから歩行者の通行量は市内で最も多く,また,文化的にも祇園祭の山鉾が巡行するなど,京都を代表する道路です。

2 交通の特徴
  四条通の交通には,以下の2つの大きな特徴があります。
  1 幅員15mの車道に自動車を利用する2,200人が通行する一方,幅員7mの歩道に7,000人の歩行者が通行しており,車道と歩道がアンバランスな状況です。

  2 市バス,京都バス,京阪バスが運行するなど,バス路線が集中するとともに,地下空間に設置された地下鉄,阪急電鉄,京阪電気鉄道の各駅からの連絡口が多く配置されていることから,交通結節点(ターミナル)としての機能を有しています。

■整備目的と方針

目的:歩行者の快適性と公共交通の利便性を高め, 都心の商業施設等へ行きやすくし,まちの賑わいの創出を図る

方針:
○既存の道路空間を再配分することで,誰もが快適に買い物を楽しんでいただける歩行空間の確保とバス待ち環境の改善
○四条通を交通結節点(ターミナル)としてとらえ,路線バスが走行しやすい環境やバス利用者が利用しやすい環境を整備し,公共交通の利便性を高めることで,まちなかへのアクセス機能の向上

■整備内容
人と公共交通優先の歩いて楽しい四条通」の実現のため,主に3つの整備を行います。
 1 歩道の拡幅
   片側2車線を片側1車線に減少させ,歩道を拡幅しました。
 2 バス停の集約,「テラス型バス停」の導入
   16箇所のバス停を,四条河原町・四条高倉の4箇所(西行2箇所,東行2箇所)に集約し,車道側に張り出した「テラス型バス停」を導入しました。
 3 沿道アクセススペースの設置(車両の停車スペース)
  四条通を訪れる方や,物流車両が沿道にアクセスする際に,車を一時的に停車できるスペースを設置しました。(15箇所32台分)
  沿道アクセススペースは,沿道の停車車両の実態を踏まえ,原則として細街路間ごとに設置しています。(ただし,構造上,一部設置できない区間があります。)

■「歩いて楽しいまち」を目指した取組について
1 歩いて楽しいまちなかゾーンの整備
 (1)整備概要
   平成24年度から四条通の北側に位置する歴史的都心地区(四条通,烏丸通,御池通,河原町通で囲まれたエリア)において,安全な歩行空間を創出することを目的に,道路にカラーラインを引くことで車両が通行するスペースを視覚的に狭く見せる「歩いて楽しいまちなか」ゾーンの整備を実施しました。
  
 【これまでの整備状況】
  ・24年度   歴史的都心地区の西側半分を整備
  ・25年度   歴史的都心地区の東側半分を整備
  ・26年度~  四条通の南側地区(四条通,烏丸通,五条通,河原町通で囲まれた地域)を整備中   
 (2)整備内容
    ア 車両通行部分の狭窄
    歩行者と車両を分離している法定の白色の区画線の内側にベンガラ色のラインを引き,視覚的に車道を狭く見せることにより,車両の速度低下を図ります。

    イ 自転車通行部分
    車両通行部分を狭くしたことにより生まれた,白色の区画線と,ベンガラ色のラインの間のスペースを,自転車が通行する箇所の目安として設定し,自転車のピクトグラム(絵文字)と自転車の車道左側通行を促すための矢印を表示しています。

  2 その他の取組
  (1)京都府公安委員会と連携した取組
    ア 河原町交差点での交差点改良
    これまで,高島屋駐車場から河原町通へ出庫する際には北方面へのみ出庫が可能であり,南方面へお帰りの際は,四条通などを通過する必要がありましたが,京都市において交差点改良を行うとともに,京都府公安委員会が信号機を設置したことにより,11月2日(火)から南方面への出庫が可能となりました。
    イ 四条通周辺細街路(御池通・烏丸通・五条通・河原町通内のエリア)での安全対策
    10月28日(水)から,京都府公安委員会が,三条通の制限速度が30km/時から20km/時への引き下げを実施するとともに,京都市においても,速度低減対策などの安全対策を実施します。

人と公共交通を大切にする空間に生まれ変わった四条通周辺は,さらに歩行者優先のまちへと変わっていきます。
京都へお越しの際は,マイカーのご利用はお控えいただき,便利な公共交通でお越しください。

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